まき子の酒

日本酒が好き。純米酒が好き。そんな飲兵衛が「母親」になってしまいました。今はムスコを飲兵衛へと英才教育中?!

なごやのお店

2009-04-18 11:41:47 | 日本酒を飲む @ 日本の色んな所

おばあちゃんの法事も、もう7回忌になっちゃった。
早いなぁ、あの日から。

いっつも怒ってて、いっつも叱られてる印象しか残っていなくて、
自分にとっては「コワイ」存在だったおばあちゃん。

それでもお葬式の時は、涙があふれた。
怒られてた時を思い出しながら、「あぁ、もうあの般若の顔は見られないんだな」 と。


そんな風に偲びつつも、この日は・・・

 「ありがと、おばあちゃん。」 

だって、法事のためには名古屋に帰省しなきゃ。
そして、帰省するんだったら・・・



名古屋のお気に入りのお店で飲むぞー♪  (←なんちゅー孫だ)


そんなお気に入りの、シゲちゃんのお店は、自分がアメリカに行ってる間に場所が変わり、
新装OPENしてから行くのは初めて。

桜通久屋東の交差点近くの路地をテクテク歩いていると・・・




おお!!ここだ!

前の “ピンクなお店に囲まれた場所” とは一転! いい場所だぁ。
しかも隠れ家チックでもあり、また良い感じ。

店内も、前よりも広々。
テーブル席がメインで、カウンター席はちょびっと減ったかな?!

でも、空間がゆったり持たれてるだけで、席数は変わんないんだとか。
シゲちゃんとお母さんの二人だけでやっていける小さなお店、と言った感じは、そのまま。


この日は、もうすぐ結婚する、高校からの親友と一緒に飲むことになっていた。
久々に会うし、募る話も盛りだくさん。

でも、美味しいビールが出てきたら、途端に“美味しい話”に盛り上がる。

「そんなにビールいらんでしょぉ」 と、出してくれた小さな瓶ビールは ALOMA ALE
これがウマイ!!

アメリカで飲み慣れてきた地ビールは、こんなアロマ系のホップの味わいが多かったので
飲んだ瞬間 「なつかし~い!」 と思ってしまう。 

記憶では、確か 新潟麦酒 のものだと思ったのだけど・・・あれ?調べても出てこないや(汗)。
「越後麦酒じゃなくて、おやぢさまの繋がりのあるところだ!」って思った記憶があるんだけど・・・。


ちなみに、このお店では、メニューというものはなくて、すべてシゲちゃんにオマカセ。楽でいい~。
もちろん「料理は5000円くらいでお願いします!」 なんて要望はバッチシ受け入れてくれる。

お通しは、チーズと漬け鮪


蚕豆 は、皮ごと食べられちゃう。

器がかっちょいい!!

しげちゃんは、器にもとーーっても詳しくて、
以前、割ってしまったお猪口も、何ヶ月もかけて直してくれている真っ最中。


初鰹

炙ったのもの出してくれたけど、脂が全然ない鰹だから、生の方が美味しい。すんごいもっちもち!


鳥貝 。

やっぱ、鳥貝といったらの三河湾産のかな?!
貝好きだけど、最近、東京では食べていなかったかも・・・名古屋に居た時の方が、よく食べてたなぁ。


そして、また嬉しい貝は 浅利 だぁ~~。

しかも、こんなにタンマリと!
身がぷりぷり。火が通ったからって、縮まない。


こんな美味しいツマミを食べつつも、日本酒のお燗をいろいろ。

でも。
「しげちゃーん、次のお酒を!」 ってお願いしても、
カウンターと、私たちが座っていたテーブルが遠いのもあって、なかなか銘柄が聞けず。。。


そんな中、お燗をつけているのをすっかり忘れてて、煮えたぎっちゃったモノの代わりに
しげちゃんが 「これで勘弁!ゴメン!」 って持ってきてくれたものが・・・

亀さ~ん♪
カップには 2005.10 って書かれてる。


そしてお椀は、なんと・・・ 鱧!

えええ? もう鱧っすか!? とビックリすると
「なんか海流がおかして、初夏の鱧が、今、脂のっとんだわ。」 と言うシゲちゃん。

そうなんだー・・・ついこの前も、
「海がおかしくて、今、黒鯛が美味しいんです」って言ってたのは、燗酒屋さんだったっけ。

我が父親も、毎年この時期からハゼ釣りに出かけるのだけど、
「まき子が小さい頃に釣ってたハゼと、ちょっと違って、歯が鋭いんだわ。
 調べてみたら、やっぱり、もっと南に生息してたハゼの種類だと。これが釣れるようになるとはなぁ。」
って心配してたっけ。

確実に進んでいる、日本の亜熱帯化・・・。

でも、憂いていてもしかたない。
「今」美味しいものは、「今」食べよう!


最後に出てきたのは鍋。何気にビックリ。
テーブルが置けて、スペースが広くなったからできることかしらん。

しかも、シゲちゃんが
「ちょっとお腹いっぱいになっとらへん?お肉少な目、野菜たっぷりにしよっか。」 って。
嬉しい提案です。

小さなお皿にお肉。


そして野菜たっぷり。

こんなに沢山の玉ねぎとほうれん草を投入しても、これが、あと3回繰り返せるくらい。

野菜もお肉も、ほとんど生でも食べられるほど、ちゃんとしたものなので、
“しゃぶしゃぶ”するのも、ほんの少し。

そして、お肉と一緒に野菜をほお張ると・・・ふわ~~!おいし~~!!

「どこのお肉?」と聞くと・・・・ニヤリと笑って、それ以上は言わないシゲちゃん。
くー。にくいなぁ、もう!

でも、いつもいつも、こうして食で楽しませてくれて、シゲちゃんのトークでも楽しませてくれて。
お気に入り度は、来るたびに増してくるのだ。


シゲちゃんと、お手伝い的なお母さんの、たった2人でやってる小さなお店なので、
“ふらり”とやってくるお客さんを入れるほど余裕がないからか、
世間では “一見さんお断りのお店” なんて言われているみたいだけど、それはご愛嬌。

このお店は、シゲちゃんの魅力を知ってる人が、また知ろうとする人が来るからこそ、楽しいんだ。

・・・と思ったり。

 

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14 コメント

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亀カップ (たく@酒遊倶楽部)
2009-04-18 12:55:37
日付入ってかいな・・。

ラベルにも入ってない場合がある。亀酒。・・。
ヤバいかな・・。
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感謝 (葛飾のオヤジ)
2009-04-18 23:56:27
怖かった(笑)かもしれないけれど、
そんなおばあちゃんのおかげで、まきっコが産まれ、
今のまきっコがいるんだよなぁ。


おばあちゃん、ありがとう。


貝、大好きです。
貝は季節を感じるね。

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浅利の酒蒸 (りょう)
2009-04-19 00:09:34
美味しいよねぇ。
お皿にたまっているスープもパンにつけて食べたい。
私も今日、美味しそうな浅利を買ってきたので
明日は日本酒使ってボンゴレです。
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錦noなら、よー知っとったよ(笑) (kazu)
2009-04-19 00:23:19
ここんどこ、負けとるぎゃ~!
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怖さと愛情 (Ben)
2009-04-19 00:57:36
今って核家族化してるし怖い「祖父ちゃん、祖母ちゃん」ってあんまり経験してないかも知れないけど、私の小さい頃は親父殿も怖かったし、祖父ちゃんなんて笑顔見た記憶なし 笑

でも何だろう、本当に「大人」って感じで家族を守ってる存在感があったな・・実際は女性の方が守ってたところあったようだったけど 笑

その店主の名前はどうしても自分の事言われてるようで・・笑
この時期に鱧かぁ・・・ね
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Unknown (hirorin)
2009-04-19 03:00:00
ところどころに名古屋弁の音が隠れているような文だった(笑)

今はなき私のお気に入りお寿司屋の大将が、ほかの私の行きつけのお店の話をしたら
「ふん。よくばりだな。自分の手が回らないほどの客席はいらないんだよ」って言ってたのを思い出しちゃった。
本当にそこが好きで来てくれる人、好きになってくれる人が来てくれることが大事なんだよね♪

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■たく@酒遊倶楽部さん (まき子)
2009-04-19 09:32:21
日付が入るまでにも、
なが~い時間が経ってそうですよね(笑)。
でも腐るものじゃない、時間が経てば経つほど価値があがる気が!
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■葛飾のオヤジさん (まき子)
2009-04-19 09:37:09
ありがとうを頂いて、ありがとうございます!
地球が滅亡しても生き残るくらいのしぶといおばあちゃんだと思っていたのに(笑)、
やっぱり人というのは命があるんだなぁ、、と改めて思ったお葬式でもありました。
浅利や蛤、鳥貝も、季節を感じますね~~。
最近潮干狩りいってないや・・・。
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■りょうさん (まき子)
2009-04-19 09:39:14
浅利は身も好きですが、出汁が出たスープも美味しいんですよね~~!!
パンにつけて…食べてみたかったです~(涙)。
ボンゴレも、日本酒に合いそうです♪

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■kazuさん (まき子)
2009-04-19 09:40:38
錦noも良いお店がいっぱいありそう~!
でも飲んで遊びまわる世代に横浜に出ちゃってたからなぁ。
ぜーんぜん名古屋の夜の街をしりましぇん。
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