蕎麦屋さんで日本酒を合わせる会はよくあれど…
ビールを合わせる会ですと?!
普通ならイメージできないかもしれないけど…
でも!
そのビールは、酒屋の のだや さんが提供してくれる ベアードビール 。
しかも、蕎麦屋も 菊谷 さんでやるなら期待大!
だって、おつまみにとっても力を入れてくれるから、ビールとのコラボだって面白そうなんだもん♪
乾杯は、生の Rising Sun PaleAle ライジングサン ペールエール から。
ふあ~~~、やっぱウマ~~い!!
この "hop! hop!" な爽やかな苦みのホッピィ感、アロマな味わいも豊かで。
出される時は冷たいけど、だんだん室温に上がってくると美味しさもUP。
最初にテーブルに出されていた前菜は、
菊谷さんの定番のおつまみ3種盛り 蕎麦味噌・わさび味噌・わさび漬け と、
この前食べて感動した さんまのリエット ! さらに レバーペースト も。
添えてある 蕎麦チップ が、また菊谷さんのは美味しいんだよなぁ。
でもって、乾杯が終わって一番最初のおつまみから …
いきなり蕎麦!!ナイスです!!(笑)
しかも2枚の利き蕎麦で、
1枚目は 新潟県三島上条産 & 埼玉県入間郡三芳産 & 福島県柳津町産 という
3種類のブレンドの 二八 。
これは細く切った状態で 1日熟成させたもの だそう。
2枚目は 茨城県旧水府村 の 木村さんのタバコ畑の裏作 で作られた、
水府在来蕎麦 H22SY 十割(SY…って(笑))。
十割なのに、こちらの方がとっても透明感があってビックリ。
味がないという意味ではなく、蕎麦の風味がありつつ清らか…っていうのかぁ。
これは、蕎麦の実自体を2年間熟成させたもの を使っているんだそう。
菊谷さん曰く
「熟成させると、雑味がなくなってくる」と。
それにしても、知らなかったぁ~~~~、蕎麦も寝かせるって。
そそ、それで菊谷さんは、ワインや日本酒のBY(ブリュワリーイヤー)を真似て、
SY(そばイヤー)なる言葉を広めたいそうな(笑)。
2本目は Biere Du Jopon ビア・ドゥ・ジャポン 。
季節限定の銘柄で、この限定バージョンはラベルが「BB」の絵柄。
ベアードビールの中ではアルコール度数は低い4.5%だけど、
スパイスとして 山椒 と ニューサマーオレンジ (=日向夏)を使ってるという面白い造り方。
IPAみたいなインパクトはないかもしれないけど、これはそれがイイ!
最初は "さっぱり" って印象だけど、スパイスなのかホップなのかじわじわと味の深みが感じられて、
飲み進めていくうちに、「ん?」「おお?」「いいじゃん…」「うまーーーい!」
って、美味しさが染み渡ってくる。
ちなみに、この日は蔵元から、タップルームの統括マネージャー 鳴岡さん がいらっしゃいました!
アメリカ人の社長のベアードさんも来たかったそうだけど、
今は、工場の改築などなどで忙しいんだとか…残念(>_<)。
でも!ベアードビール、大好きでずーっと前から家でもよく飲んでるけど、
こうして蔵元さんとお話するのは初めてで嬉しい♪
アメリカに住んでから、あっちのマイクロブリュワリーの魅力にはまった事、
そしてベアードは、そのアメリカの地ビールに近い味わいで大好き!
というお話をしたら、鳴岡さんもアメリカ地ビールについて色々語ってくれました♪
やっぱり社長がアメリカ人というのもあってか、
よくアメリカのマイクロブリュワリーには行かれるそうで、
最近は ボストン に入り アイオワ まで行かれた話を。
アイオワには、すんごいちっちゃいのに、すんごい有名なブリュワリーがいっぱいあるとか。
ああーー!私も Hill Farmstead Brewery に行きたーい!!
(NFL観戦に行きつつ、まぢで狙おっかな(笑))
…って脱線してしまった(汗)、会のおつまみに話しを戻しまして。
この前のお酒の会でも出された、
石巻で被災された パプアニューギニア海産の武藤さん から仕入れた
天然無投薬の小海老 。
入間郡三芳産 船津さん の さつまいも に 富山県山田清水 谷上さん の じゃがいも
そして パプリカ。
なんだか…蕎麦の産地の話を菊谷さんとしてても感じるのだけど、
食材について「どこ」の「誰」というところまで、私たちに紹介してくれる。
日本酒だって蔵に行くと、もっともっと興味が湧くのと同じで、
やっぱり生産者の顔が分かると、安心するだけじゃなく思い入れも倍増するもんな。
菊谷さんの「こんな野菜を作ってくれたから美味しく料理しよう」みたいな、
生産者さんたちに感謝しつつ仕入れて料理してる…そんなのを感じてしまう。
さてさて、3つ目のベアードビールは、
Angry Boy Brown Ale アングリーボーイ ブラウンエール 。
「大火」という字がまず目に入ってくるラベルだけど、全容をじっくり観ると、
侍が矢を射ようと狙ってる顔なのだ。
裏のラベルには、
"クールな戦士の顔の下に、激しさと決意と怒りの真っ赤な炎が燃えている。
それがこの予測できないブラウンエールの姿だ" と。
なんか…なんだか…普通の日本語じゃなーい(笑)!
一緒になったテーブルのみんなと、
「この表現、なんかいいよねー!」
「これ、アメリカ人の社長の言葉を、そのまま日本語に訳した感じだよね?!」
と、大盛り上がり。
鳴岡さんに聞いてみると、やっぱり。
「こういう所の表現は、社長の言葉です。で、奥さんが訳してるんですよ。
"~だ" みたいな断定で終ってるのは、間違いなく社長の言葉ですね(笑)」とな。
いや~~~ステキです。
社長の原文を読んでみたいなぁ~~~~。
続きまして、おつまみは…
キノコ入りポテトサラダ 。これがウマい!!!!!
菊の花の苦みが純粋に合う。
これまた産地がはっきりしている、
新潟県津南町 高波さん の完熟枝豆。
ちょうどこの日の2日前くらいに、ご本人さんが持っていらしたんだそう♪
蕎麦がき 薩摩揚げ風 は 代田橋のお蕎麦屋 まるやま さんの直伝ですと!
もちろん普段はメニューにないけど…これも、すんごい美味しい!
鴨の竜田揚げ は、一口サイズでこれもすごーーいビールにあうーー(>_<)!!!
ベアードビールの会をやるにあたって蕎麦屋というなかなか無いシチュエーションの中、
菊谷さんが、ビールに合わせるべく、料理ラインナップから絶対に外せないものとして考えたのが
「 ポテトサラダ と 唐揚げ」だそう。
それで普段はメニューにない ポテトサラダ に 鴨の竜田揚げ を用意してくれたワケだけど、
んも~~~感動的な旨さ。
ポテトサラダにキノコって発想もステキだし、
鴨に至っては、とってもじゅ~しぃで衣にはスパイスが効いてて、すんごいビールに合う。
この日も、料理長・小林さんの腕が光ってます!
それにしても…ほんっとにスゴイ料理の数々で、この後もいっぱい続く。
カリカリ蕎麦の実 ねぎ味噌和え 。
揚げてあるのかな?カリッカリな蕎麦の実の歯ごたえがイイ。
生かぶ味噌 。
すんご~い甘みがある!4分の1が一人分だけど、けっこう大きな蕪だよなぁ。
塩煎り銀杏 。
ちょびちょびおつまみ系に入ってきた♪
と思ったら。
鴨のかえし煮 。ひょえ~~!すごいボリューム!
鴨は 茨城県霞ヶ浦市 西崎さん の 放し飼い飼育の鴨せせり 、
玉子は 鳳凰卵 山吹 。
味が染み渡った大根も、たまりません(>_<)。
で、さらに、どどーーーん!!と 薫製の盛り合わせ も。
わ~い!菊谷さんの 鯖薫製 だぁ♪ 定番のおつまみだけど、ほんっとに美味しいのだ。
しゃけ 鴨せせり も、絶品…どれもこれもベアードの味わいに合う合う。
最後の4本目は、
Suruga Bay IPA 駿河ベイ IPA 。
来た♪ 来た♪ まってました! I.P.A ♪
これを飲むといつも「くぅ~~~~(>_<)。」と、味を噛み締めてしまう。
ふか~いホップの苦みとアロマな味わいが、じわじわ~~~~~っと…
まさに、ちびちび飲むビール、
"ごきゅ!" なんて飲み方、もったいなくて出来ない。
で、また裏ラベルを見ていたテーブルの仲間が「90BU…って何だろうね?」と。
何だろう~?SB(そばブリュワリー)みたいな何か?とか言っていたのだけど、
聞いてみよう!と鳴岡さんを捕まえて聞いてみる。
「ホントは "I" が抜けてるんですが、IBU っていう苦みの単位なんです」とな。
日本酒でも、試験管とかでちゃんと実計測してる日本酒度とか酸度とかあるように、
ビールにも苦みの基準が国際的にあるそうで、それが "IBU" 。
で、90BU は、どれくらいすごいかというと…
日本の普通の缶ビールで "5BU" くらい。
最初に飲んだ、ほっっぴ~に感じる Pale Ale でも "40BU" くらいらしい。
てことは、90ってものすんご~~~~~~~~~~~~~~い苦い!!! はず。
…はず。
…なのだけど。
そこにアロマな味わいが加わると、苦さを感じない…そういう造り方をしてるんだそう。
ふ~~~~む、ほんっとビール造りも奥が深い。
ちなみに、鳴岡さん曰く、
IPAは、
栓を開けたら、生ならグラスに注がれたら、すぐに飲むのが良い んだそう。
というのも、
ビールは時間が経てば経つほどアロマな風味というのは無くなってしまい、
IPAならではの苦みだけが残る=苦いだけのビールになっちゃうんだとか。
たしかに…IPAって、ゆっくり飲んでると、どんどん苦みが増してくる。
でも増して来るんじゃなくて、他の風味が消えていくからそう感じるんだなぁ。
今日、また一つ、お勉強になりました。
お腹いっぱ~~~いな中、最後にとっておきの 蕎麦がき が登場!
"とっておき" というのは、これは菊谷さんが自家栽培で育てた蕎麦だから。
秩父市野坂産 秩父在来秋蕎麦 H23SY であります。
これで〆…ほんっっとにお腹いっぱい充実感いっぱい、
おつまみとともに、こんなにベアードビールを堪能できたのって初めてで、
すんごい楽しかった~!!
いつも、最寄りの酒屋さんでベアードビールは買って飲んでたけど、
もっと好きになっちゃった♪
こんな楽しい時間を、菊谷さん、のだやさん、ベアードビールの鳴岡さん、
ありがとうございました!
---おまけ---
ここんとこ、自分の "とっても行きたいリスト" にあがっている
29Rotie さんの店主さんは、菊谷さんのお客さんでもあるらしく、
この日は、その名物 生ハム を提供してくださいました!
げきうまーーーー!!!
[ 手打ちそば 菊谷 ]
東京都豊島区巣鴨4-14-15
03-3918-3462
11:30~21:00(中休み無し♪)L.O. 20:30
定休日: 火曜日
★火曜日が、祝日や「4」のつく日は営業して、
翌週の月曜に振替休業となることがある…と複雑なので、
行く前に確認する方がいいかも?!
全面禁煙
[ 以前の訪問日記 ]
・2012/10/5 女3人でゆく
・2012/9/2 福島のつまみと蕎麦と、地酒屋こだまさんが用意した福島のお酒で福島を想う。
クラフトビールと大量生産メーカーのビールの違いを解きほぐしていくのが、これからのまき子さんの使命になるかもね。
この日も鳴岡さんと話していたのですよね…
大手のビールメーカーが、もちょっと考え方を変えて、
クラフトビールを尊重してくれれば…
でもまだみんな怖がってるみたいです。
大手が変わらなきゃ…じゃなくて消費者から変えていけたらスゴイですよね!
あっという間に時間が過ぎてしまうくらい楽しかった~
大好きなIPAだけじゃなくビア・ドゥ・ジャポンも美味しかったなー鰻にあわせて飲みたい。
悪天候も吹っ飛ぶ大満足な夜でした!
折りたたみの傘の柄は最後まで伸びなかったけど(笑)
そいえば、この日は悪天候でした、そんなのもスッカリ忘れちゃってました(笑)。
あの大雨の帰り、伸びない傘では大変じゃなかったですか?!?!
ビア・ドぅ・ジャポンも、この日しか飲めなかったと思うと、
貴重ですね~~。
あのじわじわとくる味わい…たまりません。
それにやっぱり「瓶」が良いですよねー!
まきこさんのコメントを見て思い出し中です(笑)
当日、ドタキャン情報があり、翌日東京で会議だった為、急遽参加させて頂きました。
蕎麦屋でビール、どうやって?と思いましたが、ビールと摘みがどれも絶品で、初対面の同じテーブルの方々と大盛り上がり。
ビールに合わせて、普段はメニューに無い、揚げものの逸品が多かったんですが、蕎麦とレギュラーの燻製も違和感無く美味しく、のだやさん菊谷さん、ベアードのスタッフさんに感謝。
まきこさんに現地でご挨拶しそびれたのが、唯一心残りでした。
飲んでみたいあなぁ。。。
賞味期限は自分で決めろ的なところも魅力です。
サービスをしながら見ていて、今までやった会の中でも数本の指に入るくらいお客様も店側も「楽しい~!!」って笑顔溢れる会で、こういう場にいられた事が幸せです。
ちょうどお店から入ってくると死角の場所に座ってたので、
声をかけられず(汗)。
それにしても当日のドタキャン情報で急遽駆けつけてらしたとは!
さすが行動派です♪
「蕎麦屋とビール」って、想像できなかった分、
すんごい充実感いっぱいになりましたね!
蕎麦はもちろんですが、つまみの試行錯誤された味わいが
ほんっとに素晴らしくて。
お店の方々には感謝です。
そのあとチビチビ…ってのはいかがでしょ?
日本に居ると、一杯目にごきゅごきゅしたくなる気持ちも
分かりますもん~。