まき子の酒

日本酒が好き。純米酒が好き。そんな飲兵衛が「母親」になってしまいました。今はムスコを飲兵衛へと英才教育中?!

オホホな秋保温泉 佐勘

2009-03-23 11:49:44 | 国内旅行

3連休の最初に松島に行った後は、相方両親の待つ仙台へ。
おとうさんは、一度ワシントンDCに来てくれたけど、他のみんなとは帰国前の正月ぶり。


東京から仙台までは、新幹線で行っちゃえば、たった1時間半ほどなのだけど、
今回、5時間かけてでも車で来たのは、
家族みんなを、ドライブがてらの温泉旅行に連れていってあげたかったから。
おばあちゃん、足が悪いから・・・きっと電車じゃキツイだろうから。

仙台の近くには、良い温泉がいっぱいあるのだけど、
中でも車で20分足らずで行ける 秋保温泉 へ行こうと提案したのは数日前。

思いついたのが急すぎて旅館も空いてないかなぁ・・・と思ったけど、「うまく部屋が取れたよ。」 と連絡が。
よかった~!


とはいえ、どんな旅館か全然聞いてなくて、親任せにしていたのだけど、到着してみると。。。


ドドーーン!!!


なっ・・・なんか、すっごい高級そうな温泉なんですけどっっ。
伝承千年 と謳って歴史のあるという ホテル佐勘 は、エントランスから貫禄ある~。



ホテルのロビーも、広々として高級な雰囲気満載。
 
建物の中に大きな池もあって、錦鯉がいっぱい泳いでる~~。

お、これは何ですか!? いろんな種類のお雛様が!
ひなまつりイベントの一角かなぁ。

一番正面にあるのは、私の実家にある七段の雛人形と同じダイプだ。平安時代のもの。

左のは 江戸時代後期 古今雛 だって。
 
右のは 京 おぼこ雛 って書かれている。

他にも、いろ~んなお雛様が。
どこが境目か分からないけど、長い歴史や古い伝統を重んじる地域や西日本はお雛様が左、
西洋の文化の影響をうけた?地域や東日本はその逆になる・・・と聞いたけど、ココのはほとんどが “古式”。


また別の一角には、ホテルの名前の由来になった 佐藤勘三郎 という人物の功績や、
秋保温泉の歴史、伊達政宗との関係資料などなどの展示室が。

ちゃんちゃんこを着た子供たちが馴染む展示室は、昔ながらの設え。

中央には囲炉裏があるのだけど、ここに熾されている火が
400年以上 も絶やすことなく燃やし続けている 家宝 「聖火」 なんだとか。
 
今から400年前に大火災に見舞われたため、二度とそんなことが起きないよう高野山に祈願し、
貧女の一灯 と崇められている聖火を火縄で持ち帰ったという。


サービスで、お抹茶と和菓子も振舞われたりして。

とにもかくにも、なんかスゴイ!こんな由緒ある高そうな旅館に泊まるなんて、いつ以来だ~?!

ホテルの立派さに、歴史深さに、見所もいっぱいあって、思わずキャイキャイわいわいはしゃいでいると、
おかあさんも 「私たちは近いから何度か来てるんさ~。良いホテルでしょ。ゆっくりしてね。」 と。
はぁ~い!ありがとうございます!!

でも、あれ・・・?

自分らが、家族みんなを喜ばせるつもりで温泉を提案したのに・・・なんか立場が逆になってるぞ(汗)。
ダメじゃ~ん(>_<)!



さて。
そんなダメダメな自分でも、おかあさんとおばあちゃんの背中くらいは流させてください。

と、温泉に向かうと、これまたたくさんの温泉の種類が。
その中でも 名取の御湯 というのは、本当に歴史ある温泉らしい。

そこに向かう廊下も、風格ある。

お風呂上りのお顔手入れカウンターも、しっかり設備が整ってるし。
 
なになに・・・赤外線なんとかランプが点るベンチに座ると、冷え性・むくみにも効くんだとか?!

「へぇ~すごいね~、なんか色々やってるね~。」 と、女性陣みんなであっちこっち触ってワイワイ。

お風呂は、特別イベントの 薔薇風呂 だそうで。

薔薇が浮いたお湯に顔をうずめると、ふわ~~んと、良いかほりが・・・癒される~。
なんだか・・・

“おほほ” な気分になりますわね、おかあさま♡ (←何モンじゃ、おまえ)

「でもねーお湯は、きっとこれ何か混ぜモンしてるでしょ。
 ずっと浸かってると、なんか肌がかさかさしちゃわない~? 本当に良い湯なら、鳴子温泉がオススメよ。」

・・・と、おかあさん。そ、そっすか。
天然ちゃんっぽいのに、言うときはズバっと言ってしまうところもスキ(笑)。



それでも、ちょっとはお肌がつるつるになったかな。
良いお風呂に入って、良い汗をかいたら、次はお楽しみの夕食の時間。

普通は自分の部屋で食べるそうなのだけど、なんと、おとーさん、個室まで取ってくれちゃった!


「アメリカじゃ、こんな料理は食べられなかったでしょ。」 と、みんなに言われながら、かんぱーい!

最初の重盛りは みちのく味めぐり 八点盛り 。
 
上の重は 水菜と浅利のお浸し こごみのお浸し いくらともずく 菜の花の卵とじ
下の重は 揚げ公魚 独活天ぷら 蚕豆 煮鮑 塩辛

こういう酒肴が苦手な相方、どんどんこっちにパスしてくるけど 「ちょっと待ったー!」
そんな好き嫌いしないで、ちゃんと食べなさいよっ。


お造りが、これまた美味しい! 鮪 鯛 蛸 細魚 帆立

特に鮪が美味しい!松島の南に位置する塩釜港の鮪を使っているんだとか。


焼き物は 鮑の菜種焼 筍と鰆 椎茸と葉山葵

いいですねー♪こんなお酒飲みにぴったりな焼き物。

最初は瓶ビールだったけど、次第におとうさんと自分と、二人は日本酒へ。

日本酒の種類は、さすが宮城県、たくさんの地酒が。
あれもこれも・・・と思ったけど、ココはお父さんに任せると 大和伝 のミニ瓶が。

初めて聞く銘柄だな~と思ってたら、一ノ蔵を造っている酒蔵さんの 宮城県内のみの特別限定酒 だそう。
一年以上熟成させてから出荷させているらしく、冷や(常温)で飲んでも、まろやか~な味わい。


変り鉢として 白魚黄身揚げ 添えてあるのは クレソン・若布・トマト。
 
煮物は 筍 菜の花 独活(うど) 新牛蒡 鴨ロース
新牛蒡が、すんごいホクホクで柔らかくてびっくり。美味しい~。


一番メインはやっぱりコレ?! 仙台黒毛和牛しゃぶしゃぶ 。

お肉が出てくると、やっぱり話題はアメリカの ステーキ!どーーーん!! の話になるワケで。

「本当におかあさんを連れて行かなくて良かったよ。 あんな大きいのみたら、おかあさん失神しちゃうよ。」
って、おとうさ~~ん、未だにバッファローステーキのネタを(笑)。


最後は、一人一つのお釜で炊かれたご飯。

火を点けてから、くつくつと釜から泡があふれてくると良い頃合。
お米も美味しい~♪


さて。
たくさん食べて、たくさん喋っても、みんなまだ部屋には戻りたくない感じ。

そいじゃ、BARなんて行ってみる??

さっきの個室と一変。
うす暗い、まったりした雰囲気で、カウンターやソファでは若いカップルや2人組みが静かに語ってる。

そんな中へ、齢80のおばあちゃんも含めた家族がぞろぞろと入っていくから、なんだか面白い(笑)。
おかあさんも
「きゃ~、こんなとこはじめて!でも、たまにはこういうところもイイわね、おばあちゃん♪」 と、ルンルンだ~。

ココもワインのチョイスはお父さんにお任せすると
出てきたのは、フランス・ブルゴーニュの GEVREY CHAMBERTIN (ジュヴレ・シャンベルタン) 。 


ソムリエさんが注いでくれるのも、「ほぉ~~~~」と、まじまじと眺めるおばあちゃんがカワイイ。
秋田の田舎で、ずーっと自給自足のような暮らしをしてたんだもんね、新鮮な光景だろうな~。
 

とはいえ、ワインのような強いお酒は飲めない下戸のおばあちゃんとおかあさんは、
「私たちは、ケーキとワインのセットを頼んでお茶もらうから、ワインはあなたたちが飲んで。」 とな。

でも、80歳でも何でも食べちゃうおばあちゃんは
「これは何けぇ? わすも食べてみてぇ。(正真正銘の秋田弁)」 と、
ワインのお通しに出されたカマンベールチーズやクラッカーをぽりぽり。 ミックスナッツもぽりぽり。

すごいなぁーおばあちゃん、ほんっとに元気!
食べることは元気な証拠だもんね。


小さなBARのテーブルを囲んで、みんなでワイワイお喋りしてると、すっかり遅い時間に。
でも 「こんな風にホテルで過ごすのは初めてで楽しいね。」 って喜んでくれたみたい。

私だって、こんな良い温泉が体験できて、楽しかった!

最初は、手の小指を立てて “おほほ” って言ってみたくなるような感じだったけど、
最後には家族全員で “わはは” な状態になっていたのでした~。



[ホテル佐勘]
宮城県仙台市太白区秋保町湯元字薬師28
022-398-2233
HP

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26 コメント

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ミニボトル(?300ml) (たく@酒遊倶楽部)
2009-03-23 12:12:57
鍋の中に入れて温めましたか?
なんか、尾瀬先生も同じことやったんじゃなかったっけ?

高野山から竜神スカイラインで下ったところにある美人の湯に行ったことあるけど、美人にはなれなかった・・(をぃ

しかし、凄い温泉旅館だね~
返信する
■たく@酒遊倶楽部さん (まき子)
2009-03-23 12:31:35
おとうさんは常温で飲みたかったみたいなので、
私はグラスに注いで、それを鍋に入れました(笑)。
そしたら「お燗もとってあげるわよ~。」となるワケで。。。

それにしても豪華な旅館でした~。
でも去年までは人気あって、直前ではなかなか予約とれなかったらしいです。
「ここにも不況の風かね~。」なんて言ってましたよ~。
返信する
豪華だ~ (akiko)
2009-03-23 13:00:01
もう10年も前かなー?
会社の労働組合の旅行で泊まりました。
そのころは超豪華エグゼクティブエリアと一般人(笑)エリアがあったような。

旅館の名前をなぜかみんな「サスケ」と読み間違えてましたっけ。。。今はさらに超豪華な旅館になってるようですねー。 見てるだけでタメイキ♪

おばあちゃん、かわいいなぁ。好奇心は若さを保つ秘訣だよね。
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■akikoさん (まき子)
2009-03-23 13:27:48
泊まったことあるんですねー!
ちなみに私も最初「佐助」って見間違えてました(笑)。

エグゼクティブエリアと一般エリアは・・・すごいですね~~~。
どれくらい違ったんだろう。
ちなみに、私たちが行ったときは、
ベトナム人(たぶん・・・発音的に)の団体さんが入ってきて、
ちょいとビックリしました。
まぁ、東南アジアエリアでもお金持ちだとは思うんですが。

おばあちゃんは手前味噌ですが本当にかわいい~んですよ~(笑)。
秋田の家で見たときのもんぺ姿もかわいいけど、
仙台のような都心では、ちゃんとオシャレ心も忘れないみたいです。
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あら・・ (Ben)
2009-03-23 13:42:34
なるほど、その後ご家族となのね!

しかし、秋保温泉までコースが一緒だった。 笑

ジュブレー・シャンベルタン
いいじゃない!
結構好みのものがあるワイン。
ピノ・ノワールの良さが上手いこと出せてるものが多い気がする。

おばあちゃん、何時までも好奇心を失わないで素敵だね。
元気で長生きしてください!
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Unknown (葛飾のオヤジ)
2009-03-23 14:07:53
絶やすことのない火、というのがスゴい!!

絶やすことのない○○。…何が自分にはあるだろう?


風呂上がりの浴衣姿、それだけでも呑めるのに、こんな豪勢なお料理!!

絶やすことのない料理。

絶やすことのない笑み。

絶やすことのない絆。
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Unknown (酒飲みおやじ)
2009-03-23 15:02:54
・・・・、
ちゃんと背中流したのかな?
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■Benさん (まき子)
2009-03-23 15:43:29
何気に良いワインをチョイスしてくれたおとうさん、
さすがです。
美味しく造られてるピノ・ノワールのワインは大好きなんです~。
まさに好みドンピシャでした♪

おばあちゃんは元気ですよ~。
週3回は、バスに乗って友達が集う会に行ってるそうです。
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■葛飾のオヤジさん (まき子)
2009-03-23 15:48:46
言い伝えではありますが、
高野山からこの東北の秋保まで、車も馬車もない時代に、
48時間かけて火を絶やさずに持ってくることも、
とっても大変だったそうです。

>絶やすことのない○○。…何が自分にはあるだろう?

何だろう?
・・・絶やすことのない日本酒!
(それじゃーアル中(汗)?!)

絶やすことのない絆、いいですね。
笑顔も・・でも泣くこともあるから笑顔もあるんですもんね。

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■酒飲みおやじさん (まき子)
2009-03-23 15:49:38
おばあちゃんに流しましたよ~♪
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