26日、立命館大阪プロムナードセミナー「木津川計ゆきしものへのバラード」の第2回「鬼ー忘れまじ 守護と予祝の神を-」を受講しました。講義の概要は以下の通りです。
もともと日本の鬼は決して恐ろしいものではなかったのです。おどおどろしいものではありましたが、人間に危害を加えたりするものではありませんでした。6世紀前半日本に仏教が伝来し、やがて平安中期に僧源信によって『往生要集』が著わされて日本の地獄思想が定まりました。
昔から日本には伝来の鬼がいました。それは地獄の鬼などではなく、生命や暮らしをおびやかす悪疫や厄難から人々を守る強い性格を持っていました。山内登喜夫『民族の仮面』、山田宗睦「節分の鬼とは」、柳田国男『山人考』、折口信夫『鬼の話』、狂言『節分』の鬼、芥川龍之介「桃太郎」の鬼、民族芸能や祭りの鬼、絵本『花さき山』などが紹介されました。
誤解と汚辱にまみれた実像の鬼の名誉回復を図らなければなりません。まれびととしての鬼を守ってきた民衆的願望を受け継ぎながら、民衆のしあわせを願った実像の鬼をこそ復権させたいのです。日本の鬼観、その変転を明らかにすることは、日本の民族史や仏教の歴史と軸にしています。過去をふり返りながら、未来への展望を導きだしたいのです。
もともと日本の鬼は決して恐ろしいものではなかったのです。おどおどろしいものではありましたが、人間に危害を加えたりするものではありませんでした。6世紀前半日本に仏教が伝来し、やがて平安中期に僧源信によって『往生要集』が著わされて日本の地獄思想が定まりました。
昔から日本には伝来の鬼がいました。それは地獄の鬼などではなく、生命や暮らしをおびやかす悪疫や厄難から人々を守る強い性格を持っていました。山内登喜夫『民族の仮面』、山田宗睦「節分の鬼とは」、柳田国男『山人考』、折口信夫『鬼の話』、狂言『節分』の鬼、芥川龍之介「桃太郎」の鬼、民族芸能や祭りの鬼、絵本『花さき山』などが紹介されました。
誤解と汚辱にまみれた実像の鬼の名誉回復を図らなければなりません。まれびととしての鬼を守ってきた民衆的願望を受け継ぎながら、民衆のしあわせを願った実像の鬼をこそ復権させたいのです。日本の鬼観、その変転を明らかにすることは、日本の民族史や仏教の歴史と軸にしています。過去をふり返りながら、未来への展望を導きだしたいのです。