2009年1月8日の日経ビジネスオンラインの「手厚いセーフティネットが強い国を作る」の記事で、東京大学経済学部の神野直彦教授がセーフティネットの重要性を説いています。神野教授の意見には大賛成です。政府や国会議員も真剣に考えて欲しいことです。
(以下記事の書き出し)
経済学には「再分配のパラドクス」という言葉があります。生活保護のように、貧しい人々に限定して現金を給 付すれば、貧困や格差が少なくなるように見える。でも、現実には、病気や介護、子育てなど貧富に関係なく広く、手厚く保障する方が格差は縮小し、貧困が減少する。垂直的分配ではなく、水平的分配の方が貧困は減る――。このことを、再分配のパラドクスと言います。
前者のように貧しい人に限定して再分配しよう、と考えている国は米国や英国です。米国や英国の生活保護費は世界で最も多い。常に、この2カ国でトップ争いをしている。それに対して、高福祉で知られるスカンジナビア諸国は生活保護をあまり出していません。
スウェーデンでは医療サービスは基本的にタダ。教育サービスや介護サービスも無料です。そのため、家族が病気になった、子供が学校に通いだした、 親に介護が必要になった、と言っても生活保護費を増やす必要がない。その人が口にする物と身にまとう物だけのお金を給付すれば済むわけです。
(以下記事の書き出し)
経済学には「再分配のパラドクス」という言葉があります。生活保護のように、貧しい人々に限定して現金を給 付すれば、貧困や格差が少なくなるように見える。でも、現実には、病気や介護、子育てなど貧富に関係なく広く、手厚く保障する方が格差は縮小し、貧困が減少する。垂直的分配ではなく、水平的分配の方が貧困は減る――。このことを、再分配のパラドクスと言います。
前者のように貧しい人に限定して再分配しよう、と考えている国は米国や英国です。米国や英国の生活保護費は世界で最も多い。常に、この2カ国でトップ争いをしている。それに対して、高福祉で知られるスカンジナビア諸国は生活保護をあまり出していません。
スウェーデンでは医療サービスは基本的にタダ。教育サービスや介護サービスも無料です。そのため、家族が病気になった、子供が学校に通いだした、 親に介護が必要になった、と言っても生活保護費を増やす必要がない。その人が口にする物と身にまとう物だけのお金を給付すれば済むわけです。