まっかちゃんのブログ

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純愛と慕情の力

2009-07-18 23:40:46 | 文化・文学・アート
17日、立命館大阪プロムナードセミナー「木津川 計/芸能文化講座」第2回を受講しました。木津川 計さんは「上方芸能」発行人、元立命館大学教授、和歌山大学客員教授です。上方に限らず新派や新国劇など日本の芸能文化論を2ケ月毎に6回論じます。

第2回のテーマは「純愛と慕情の力―新国劇と長谷川伸-」でした。
慕情とは「男が女に抱く切ない気持」のことで、木津川さんが一番綺麗な言葉と思っているそうです。恋ごころで、恋情は叶えたい叶えたいと相手に向かいますが、慕情は抑えねば抑えねばと自分に向かいます。

昭和9年、高見順は同人誌「日暦」に「故舊忘れ得べき」を連載し始めました。その中で「慕情」という言葉が使われました。美しい日本語の誕生でしたが、言葉として社会化しませんでした。昭和30年、アメリカ映画「慕情」が封切られ、この映画によって「慕情」という言葉が認知されました。

慕情は舞台劇も文芸も、映画も全部近代、明治以降の産物です。日本文学の研究者として評価の高いドナルド・キーン氏が指摘する様に「プラトニックな男女関係は明治の文学から繰り返し扱われる」ようになりました。

二葉亭四迷の「浮雲」、田山花袋の「蒲団」は慕情のまま小説は終わります。慕情の傑作は昭和18年封切の映画「無法松の一生」です。新国劇を活性化させた長谷川伸は慕情の劇作家といえました。「一本刀土俵入り」「関の弥太っぺ」、いずれも女人に抱く優しい渡世人の美しい献身、清潔な慕情です。

48作品に及んだ映画「寅さんシリーズ」の寅さんも慕情に生きた男です。「冬のソナタ」も「世界の中心で愛を叫ぶ」も同様です。

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第43回 十三寄席 噺のにぎわい

2009-07-14 00:33:28 | 落語
13日、十三栄町商店街 サンポードシティ4階 大楽新僑大飯店大ホールで開催された「第43回 十三寄席 噺のにぎわい」に行きました。

演者は、笑福亭 生寿(四人ぐせ)、笑福亭 笑助(宗論)、月亭 八天(抜け雀)、仲入り、月亭 八天(ATM)でした。客の入りは多くなかったのですが、生寿の若さ、笑助の面白さ、八天のうまさと演者がそれぞれの持ち味を生かしており良かったです。

「十三にお笑いの文化を」という地域の願いから、落語家 月亭 八天がプロデュースしています。1月、4月、7月、10月の各13日に開催されます。第1回は1999年1月13日に開催され、昨年10月13日に10年、40回目を迎えました。

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