『 春のご挨拶 』
須田 孝雄さん 撮影
隠居の時間つぶしには、連日のTVでの五輪観戦は絶好だ。
もちろん種目に限らず、技も何も知らないけれど、ただ日本人を応援して見ているだけだが、
こうした最もシンプルな応援が一番気楽で良いのかも知れない。
経験もないのに、奥義も見所も知らぬのに、大変なプロ野球狂やフアンや手前みその素人解説者
が沢山居るのが分かるような気がする。その観方が一番楽しいからだろう。
所で前半まで見終わって、素晴らしい、嬉しかったことが幾つか印象に残った。
まずは、羽生選手の4回転半にあえて大舞台で挑戦したこと。あくなき努力の結晶であり、
安全策を取らず果敢に挑戦したことだ。
あの失格問題があっても二本目に最長距離を跳んだ高梨選手と周りの選手達。
若い選手達の思わぬ好成績、才能そして努力。敗者のコメントも爽やかだった。
日本人は元々テンション民族で、緊張しやすく上がり易いと言われ、昔から様々な残念な
ことがあったが、今や社会が変わり人間が変わったのか。
体格も変わったが、性格もそうであくまでも明るく競技を楽しんでいると明言している。
昔の勝たなきゃお国に帰れないなんて言う悲壮感が何処にも見られない。
新しい強い日本人像を見て心強く、それはとても眩しいものだった。
日本人も良い意味で変わって来たなというのを実感できたことだ。