おはようございます。
最近 日本の上げた人工衛星が月に着陸したニュースがありました。
人工衛星・月…と聞いて 皆さんどう思いましたか。
若い世代は気象衛星を思い浮かべましたか(笑)
私は、久し振りに何やら甘酸っぱい感触に覆われました。
と言いますのが、このふたつの単語から連想するのは、「大阪万博」
1970年に大阪で行われた万博…万国博覧会。
この時にアメリカ館に月の石が展示されていました。
中学生だった私は、大勢の人が押すな押すなと集まって見ようとした月の石を
ほとんど見えないまま人の波に流されて 外に押し出されて ハイ、オシマイ。
何時間も待った挙げ句 人の頭を見て終わったのです。
体験の無い方に申しますと初詣の行列を思い浮かべてもらいますといいでしょうか。
ある落語家さんが、噺のマクラ(落語の出始めの前菜とご理解ください)で
あの万博から並ぶ習慣が出来たようですね、と笑わせていました。
なるほど、それ以来人が並ぶことが珍しくなくなったようですが、私みたいな当時中学生だった
中途半端なおじいさんでは そこの感性がイマイチ分かってないかも知れませんね。
ところで、人工衛星を云々…ですが、万博から半世紀も経って 再び活性化したのには理由がありました。
以前はアメリカとソ連の間に冷戦、睨み会うだけで手は出さないと考えれば結構な期間がありました。
あっちがこうしたら ウチも負けずにやろう、と 日本流のことわざで言うところの 隣に蔵が建って嬉しいなぁ
ですね。簡潔な四文字熟語で 切磋琢磨 この心意気が良い方向に向かえば科学や医学、文学、諸々が向上したでしょう。
ですが この輩(やから)はケンカするための道具をせっせと作って貯めるだけでお互いを牽制していました。
その中で 宇宙競争もかなりやりました。
ガガーリン飛行士が宇宙から地球を見て 「地球は青かった」は名言でした。
あれはソ連が宇宙遊覧を世界で初めて成功した時でした。
ソ連に出し抜かれたアメリカは、必死に追い上げて人類史上初の月に着陸した。
と鼻高々で喧伝したのが 大阪万博でした。
あれから半世紀、当時の熱意のままで競争を続けていたら 今頃は月に観光旅行に行っていたか
住宅もあったかも知れませんね。
ところが 宇宙競争は、衛星を上げて空から地上を映すだけが目的になって費用が掛かる割にメリットがないと
両国は競争の熱が冷めたようです。
それから 再び月が注目されるようになったのは、月には水が有る、鉱物資源も豊富に有る、
と分かってきたからです。
宇宙に上げる人工衛星もいまでは60ヵ国が競うくらい技術的な問題はクリアしています。
あとは月に作業機械を着陸させて鉱物資源を探ったり掘削したり持って帰ったりするだけ。
ここまで進むのにどれくらい時間がかかるのか分かりませんが、60か国が競争し始めると意外と早いんじゃないでしょうか。
それで、問題になるのが、取得権ですね。
従来の大国が仕切る地球上と違い、宇宙の可能性は無限にあります。
先ずは、月ですが、南極がどこの国の領土でもないと決めているように、
月もどこの領土でないと決まっているようです。
ですが その月から得る鉱物資源はどうするの?と議論が出てきました。
これについては、先の植民地政策で裕福な国になった欧米をもじり、我々にも権利があるゾ、
と出てきたのが先進国と一線を引くグローバルサウス諸国です。
具体的には、インド、中国、サウジアラビア、ケニア、南アフリカ、コロンビア・・
日本は先進国7ヶ国にいますが、負けずと上げたのが先日の人工衛星月に着陸のニュースでした。
日本の自慢は狙った場所から百メートル以内の誤差で着陸した精度ですね。
さてさて これからどうなるのでしょうか。半世紀前の米ソ冷戦のような単純な対抗構図では
ないので それも複雑にからみあって 目を離せません。
♡ 織姫と彦星さん、お騒がせしそうです、ご容赦ください♡