鳥とパイプと日本酒のおっさんメモ

おっさんの日々の散歩における鳥たちの写真と、好きなパイプタバコの感想
好きな日本酒の感想、等を、写真でメモ

Gawith, Hoggarth & Co. - Ennerdale Flake

2021年10月20日 | パイプタバコ
2021年 10月

今回は Gawith, Hoggarth & Co. - Ennerdale Flake

このブレンドは GH のタバコの中でも特に独特の香りのきついタバコになり
そのせいで 好き嫌いのはっきりと分かれるブレンドになっておるようです
あの強烈ともいえるケンダル臭の他にも強い香りが付いておりますので
ブレンドの分類も Aromatic ということになっております


Ennerdale(エンナーデイル)というのは
あのケンダル北西の方角に50㎞ほど行ったところにある湖になります
Ennerdale water というのがその名前になります


透明度のある抜けるように青い湖ですから とてもきれいな清涼感のある所になりますが
そういったケンダル地方独特の景色とすがすがしさが いわゆるケンダル臭とも
Lakeland Scents ともいわれるもとになっているのかと思われます

イギリスでは昔からこの香りの人気が高く 中でも強烈な香りを持つこのブレンドは
GH の売り上げでイギリスでは一番の人気を誇っているそうです

しかし石鹸のような香りやバラの花びらのような香りが強いので
受け付けない方もいるのも事実です
この私は この匂いに関しては マクレのケチャップ臭と同様に気になるわけではありませんが
マクレのそれよりももっとハーヴィーなこの香りはさらに強烈ですので
アロマチックがあまり好きにはならないこの私にとっては難しいブレンドになると思われるのですが

ほとんど違和感を感じないのは 香りがナチュラルであるということが大きな原因かと思います
しかしやはりパイプにはしっかりとゴーストが残りますので
解決策としては このブレンド用のパイプを用意することしか方法がなさそうです
こたびはエステートの古いサシエニとかコモイの今はあまり使用していないパイプを用意しました
大したものではありませんがそこそこいい味が出ます


さてこのブレンドバルクで買ったものですが
いつものように空き缶に移して喫うのですが



シートフレイクのようにきれいに薄くカットされたものではありませんが
ぼそぼそでいながらしっかりと厚めのフレイクとなっており
私はこういったフレイクは好きな方で 綺麗なものよりもむしろ好きと言えます

ほどほどの湿気はありますが気になる程ではありません 適当にほぐして詰めますが
ある程度しっかりほぐした方が良いと思います
そうすると香りにも硬さがなくなり柔らかな風味と 本来のこのバージニアの持つ甘さが引き立つように感じます 強烈なアロマが付いているブレンドですから香りの底に感じられるシブさであるとか苦み
などもそうすることによってあまり感じなくなってくるようです
その事は何度か喫ううちにわかってきました



このブレンドの葉組を見ますと
Contents Burley, Virginia
Flavoring Almond, Floral Essences, Fruit / Citrus, Rum, Vanilla

この様に書かれており 香りづけがすごいです
86%の基本バージニア
10%のサンキュアされたマラウィのバージニア

そして
4%のマラウィのバーレィが入っているそうです

この香りの部分は 4%のバーレィにつけられておりそういった意味においてのバーレィでしょうか
ですから VaBur という構成にはなっていますがほとんどストレートバージニアの着香といった方が良いのですが 使用量以上にバーレィの存在を感じてしまうのは
フレイバーに含まれているアーモンドなどの影響かと思います



感想


このブレンド アロマチックというくくりで強烈な花の香りといつものソーピィーな香りが合わさったブレンドになるのですが 使用されているバージニアの力はしっかりと厚みがあり
フレイバーもとってもナチュラルですから 着香はどうも喫う気になれないこの私ですが
全く気にならずに喫えてしまうのが不思議に感じます

予想以上のついつい手の伸びるタバコかと思いました



点火と同時にやって来るのは
やはり独特の花の香りになります
ラベンダーともゼラニウムとも感じられるようなかぐわしい花の香りと混じり合って
ケンダルのあの香りがやって来るのですが そちらの方は幾分弱いでしょうか
紅茶で言うならが アールグレィの香りのような ベルガモットを少し感じるようです

この辺りの香りは複雑でいろんな香りが重なり合っていますのでよくわからない…
というのが実感です しかし香りは強いのですが嫌になってしまうものではなく
この私にとっては心地よさを少し感じるようです
あの Ennerdale の湖をイメージするからなのでしょうか
これらの香りがさわやかな清涼感のあるすがすがしさを感じさせるように思います

フレイク自体はよく解した方が燃えやすく香りが柔らかくなりますので
より角の取れたほんのりと甘さを伴う香りを楽しめるようです
ですから当ブレンドは充分揉み解しそうすることで少し乾燥させ
ゆっくりと静かに喫ってやることがコツになるようです


flue cure された86%の基本バージニアは申し分なくバージニアを感じさせるのですが
香りが強いですからその香りにバージニア自体の味わいは幾分マスキングされますが
バージニア自体のしっかりとした甘さと風味はこのブレンドの厚みを増すように思われます
安いブレンドではありませんねバージニアの力を感じます

ここで気になるのが10%のサンキュアされたマラウィのバージニアになりますが
カラッとした甘さを強めているのでしょうか あるいはタバコのボディを強めているのでしょうか
はっきりとしたことを感じることは出来ないのですが
時折強い砂糖のような甘さを感じるのはそのせいなのかもしれません

4%のマラウイのバーレィも入っていますが バーレィ自体の味わいはほとんど感じません
ケーシングのために使用されているのだと思われますが
多少のドライ感を与えているかもしれません

バーレィのような少しナッティな香ばしさを感じますが
それはアーモンドが入っているからだと考えるのですが
果たしてそうなのか? という疑問もあります

それほど当ブレンドのアーモンド風味は強いものではありません
ラムも入っていると書かれていますが よくわかりません…
さらにバニラが入っているとも書いてあります
バニラに関しては少しその存在を感じるようですが味は複雑で微妙です


このブレンドフローラルな香りが満載のブレンドになりますが悪くありませんね
しつこく変な甘さもありませんし花壇の中を散歩しているようなそういった気持になります
人気があるのもうなずけます

けっして喫いずらいタバコではありませんし美味いと思いますよ
ただお花の香りがきついので タバコ本来の味わいとか旨味を味わうには少しベクトルが違うようです
ある意味これも ホッとするタバコであるかと思います

着香に抵抗がない方も 本格的バージニアが好きなかたも
どちらも受け入れるようなブレンドかと思います
どうしてもこれが ということにはなりませんがアリなブレンドだと思いますこの私にとっては。


このブレンドの味を探るとき
いろんなキーワードが出てきますが
適当に拾ってみると

①sopy→shampoo
②lavender(flower) geranium(rose)
③Earl Gray tea bergamot
④almond→amaretto
⑤anise,licorice,tonquin


①に関しては フローラルエセンスがかなり効いているので石鹸というよりもシャンプーという感じを
②に関しては そのフローラルな香りになります
③このブレンドの香りは紅茶でいうとベルガモットの入っているアールグレイに似ているかと 
④アーモンドの香りのするイタリアのリキュールのアマレットは あんずのタネで作るそうです
  このブレンドに使用されているかもしれません
⑤このブレンドにはクマリンが入っているとおっしゃる方がいて バニラが使用されているかどうかは
  よくわからないのですが クマリンを含むトンカビーンズが入っているかもしれません
  同様にリコリス-アニスが使用されているかもしれません



当ブレンドの香りの原因を探るのはとても難しいのですが
そういったことを考えるのもまた楽しいものです
たばこに使用されるバニラはあまり好きでないこの私ですが
このブレンドはそういった違和感を感じないようです


GH のLakeland タバコは単なる着香タバコとは違いますね
もっとナチュラルで奥が深いです
まだ喫っていない香りの着いたGH ブレンドがありますので楽しみは尽きません

そんな感想となりました
それでは また

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