高橋まゆみ・創作人形「まゆみの気まぐれ日記」

農道をかっぽして歩く笑顔のおじいちゃん。姿が見えなくなるまで手を振るおばあちゃん。やさしさはいつもそばにいた。

びんてまりの館

2008-03-11 08:42:11 | まゆみのつぶやき室
2003年春  私は汽車を乗り継いで小さな田舎町にやってきた。

初めて、公共の施設で行われる作品展の為であった。

滋賀県 愛知郡 愛荘町市  遠くに山並みが見え、ビルなど無い。
のどかで、自分の田舎に似ていた。

しかし、その町にはすばらしい図書館があった。小さなその町には少し不釣合いなほど、モダンな建物。しゃれたレストランのように、あちこちに中にも外にも椅子やテーブルが置かれ、天気のいい日には、日向ぼっこでもしながら、好きな本を読みふけることも出来る。
小さな子供連れの親子も多い。
大げさかもしれないが、ここは、無料の娯楽施設だ。

そんな 愛知川  びんてまりの館に再び訪れた。

いい施設を作るためには時間を惜しまない館長や、熱意と几帳面さを兼ね備えた学芸員の小川さん・・・・・久しぶり~のご挨拶!


今回二度目となる、図書館に併設された企画展示室。
前回無かった新作を中心に飾った。

そして、ここにはもう一つ、展示室がある。
江戸時代にたった一人の人が作り出したというびんてまり。
それが耐えそうになりながら、今は子供たちが学校で作り、また有志も200人になったというびんてまり細工。










何か、不思議でしょ?

どうして、ガラスの小さな口元から、こんな大きなてまりが入ってしまうのだろうと・・・・・。

私も最初は「え?何故?」だった。
ここには、その工程も歴史も刻まれているので、機会があったら、是非実際に見て確かめてください。

なぜか、ガラスと言う硬い透明な物と、鮮やかな糸で刺し込まれた柔らかなてまりの融合と、びんてまりと言う言葉の響きには、この土地で育まれたやさしさがあった。