もう、何度も書いているが、今年は山菜の宝庫である。
裏山を、一時間も歩けば、リュックいっぱいになるほど。
特に、王様と言うべき「タラの芽」は豊作。スーパーで何気に見ると、4~5個入ったパックが300円もするではないか。ウヒヒの世界でもある。しかし、最近、もう熊が出没すると言う事で、止めた。
そんな豊作を、もう二度、三度と家では頂いているので、親戚や知り合いに配る事にした。
天ぷらにすれば、3倍にも増えるので、結構な量。
そんな中、昨年9月に連れ合いを亡くし、娘達は嫁いでいるので、一人暮らしの叔父さんにもおすそ分けを・・・と立ち寄った。
前にも書いたが、叔父さんはずっと教職をしていたが、今は引退をしている。
どこか、威圧感があって、近寄りがたい雰囲気を持っていた。
たまたま玄関先に居たおじさんに「タラの芽」持ってきたよぉ~と声をかける。
「おお、まゆみちゃんかぁ~」と垂れ目がより一層下がって見えた。
『ところで叔父さん、天ぷらできるの?』と聞いた。『いいヤ!』とあっさり返ってきた。そうなれば、やるしかない。
かって知らない台所・・・だが、いつも台所に立っていたおばさんの空気がよぎる。使いかけた調味料の数々、年月が増やした食器の山。調理器具の年期とこびりついた油やこげ・・・家主の居ない台所だが、そこを大事に守ってきたおばさんのぬくもりが感じる。
小さなフライパンに油をひき、天ぷら粉に少しの塩を入れ冷水で溶く。
小分けにしたタラの芽を「ジュワ~ッ」と揚げる。
叔父さんは、心配なのか、気になるのか、話したいのか・・・嬉しいのか・・・・寂しいのか・・・・何度も台所に入って来ては話かける。
天ぷらは、結構時間がかかるので、今まで話さないような話までした。
「親父は男子厨房に入るべからず」という時代だったから、自分もそう思って生きてきた」「しかし、出かけるにしても、送ってくれる人もいない。お帰りと出迎えてくれる人も居ない、一人ではやる気も起きないよ・・・」と言った。
確かに、そうだろう。
仕事一途。料理もしたことが無い団塊の世代の不器用さを見た。
でもね、叔父さん。その時は言えなかったけど、「料理だって、出来ない・・・とやる前からあきらめるより、一つ、二つとレパートリーを増やしていけば、結構楽しいよ!」今度、ご馳走してよ!叔父さんの手料理。
大きな皿いっぱいに盛られたタラの芽の天ぷら。
一口、二口、口にしたが、どうやらその日は、おしゃべりが何よりのご馳走だったようだ。
裏山を、一時間も歩けば、リュックいっぱいになるほど。
特に、王様と言うべき「タラの芽」は豊作。スーパーで何気に見ると、4~5個入ったパックが300円もするではないか。ウヒヒの世界でもある。しかし、最近、もう熊が出没すると言う事で、止めた。
そんな豊作を、もう二度、三度と家では頂いているので、親戚や知り合いに配る事にした。
天ぷらにすれば、3倍にも増えるので、結構な量。
そんな中、昨年9月に連れ合いを亡くし、娘達は嫁いでいるので、一人暮らしの叔父さんにもおすそ分けを・・・と立ち寄った。
前にも書いたが、叔父さんはずっと教職をしていたが、今は引退をしている。
どこか、威圧感があって、近寄りがたい雰囲気を持っていた。
たまたま玄関先に居たおじさんに「タラの芽」持ってきたよぉ~と声をかける。
「おお、まゆみちゃんかぁ~」と垂れ目がより一層下がって見えた。
『ところで叔父さん、天ぷらできるの?』と聞いた。『いいヤ!』とあっさり返ってきた。そうなれば、やるしかない。
かって知らない台所・・・だが、いつも台所に立っていたおばさんの空気がよぎる。使いかけた調味料の数々、年月が増やした食器の山。調理器具の年期とこびりついた油やこげ・・・家主の居ない台所だが、そこを大事に守ってきたおばさんのぬくもりが感じる。
小さなフライパンに油をひき、天ぷら粉に少しの塩を入れ冷水で溶く。
小分けにしたタラの芽を「ジュワ~ッ」と揚げる。
叔父さんは、心配なのか、気になるのか、話したいのか・・・嬉しいのか・・・・寂しいのか・・・・何度も台所に入って来ては話かける。
天ぷらは、結構時間がかかるので、今まで話さないような話までした。
「親父は男子厨房に入るべからず」という時代だったから、自分もそう思って生きてきた」「しかし、出かけるにしても、送ってくれる人もいない。お帰りと出迎えてくれる人も居ない、一人ではやる気も起きないよ・・・」と言った。
確かに、そうだろう。
仕事一途。料理もしたことが無い団塊の世代の不器用さを見た。
でもね、叔父さん。その時は言えなかったけど、「料理だって、出来ない・・・とやる前からあきらめるより、一つ、二つとレパートリーを増やしていけば、結構楽しいよ!」今度、ご馳走してよ!叔父さんの手料理。
大きな皿いっぱいに盛られたタラの芽の天ぷら。
一口、二口、口にしたが、どうやらその日は、おしゃべりが何よりのご馳走だったようだ。