高橋まゆみ・創作人形「まゆみの気まぐれ日記」

農道をかっぽして歩く笑顔のおじいちゃん。姿が見えなくなるまで手を振るおばあちゃん。やさしさはいつもそばにいた。

共同制作

2014-07-28 09:29:08 | まゆみのつぶやき室
いよいよ、山形県、長井市での作品展がはじまる。

8月2日~17日まで。

タスパークと言う大きなホテルの広い会議場での作品展となる。
今回は、長井市と飯山市との深いつながりの中で実現したお話であったが、こういう展示に関しては、初めてのことも多く、ご無理をかけたと思うが、市や関係者の方々のご尽力で開催される運びとなった。

昨年開催された、喜多方美術館からは来られない距離ではないと言う事で、昨年見た方も人形館へ来られない方も、近くの方は、足を運んで下さると嬉しく思います。

さて、そんな中で、今回のお楽しみ

本当はオープン後にお見せしようと思いましたが、少し宣伝も兼ねて、写真をアップします




長井市で作品展をやると聞いて、小道具でお世話になっている伊藤さんが「長井は黒獅子だねぇ~!」とピンときたようだ。

正直、見た事も無い。どんな所以があるのかもわからない・・・・・と、正直作品にはできないと思っていた。

すると伊藤さんは、黒獅子の頭と化粧まわしをこさえて送ってきた。二体くらいならなんとかできるかな??と思いつつ・・・・・

ネットで黒獅子の舞を見ると、蛇のように長い長い布を覆った脚が続く。






伊藤さん「無理だよ。時間も無いしそんなにできない・・・・・」

するとサービス精神旺盛な伊藤さんは9体もの皆の衆(足)をまたこさえて来たのだ。

机の上の、作りかけの足の人形を見て、作家の範囲を犯すのではと心配してくれた奥様。

そんな中で、気もうせただろうし、後悔したかもしれない。しかし作業を最後まで続けてくれた伊藤さん。

私は、今回の縁を形にしたいと思った。

作り出すうち、皆の衆の足をもう少し力強く直し、顔も見えないけど(へのへのもへじ)さんの表情だってある。

黒獅子も、叱られると思ったけど、作っていく内、もっと険しさが欲しくなり、丸く突き出た目玉や髪を付け替えたりした。

作った物を手直しされると言うのは、作り手が一番嫌う事と解っていたけど、許して下さいね。


今回もぎりぎりセーフ。何とか形になりました。

地元の方には、色々指摘されそうだけど、「ここが違う、あそこが違う」と言って見てもらえるだけでも、いいと思っています。

そんなこんなで、今回の作品は伊藤さん無くしてあり得なかった共同作品です

ありがとう。伊藤さん