(ため息) 実際に、みたいと思っていました。
紅葉がなくても、色のコントラストがなんとも美しく、足を踏み入れた瞬間に、体がとまってしまいました。
伏見城の遺構といわれる、北政所ねねがながめた名勝「北庭」。移築後に小堀遠州が整えた枯山水庭園で、紅葉の時期はそれはそれは、キレイでしょうね。また来なくては。
圓徳院は寺ではなく客殿として1605年建立。晩年のねねが過ごし、ここから秀吉の菩提寺である高台寺に通ったのですね。階段を上がればすぐですね。ねねの死後、1624年に東大寺の塔頭のひとつになりました。
チケットを買って入場するとすぐ、靴を脱いで方丈へ。奥から係りの方が出て来て順路を教えてくれます。出口は異なるので、靴は袋に入れ持って歩きます。すぐ前にあるのは南庭。とてもシンプルです。なんとまあ、方丈の襖絵に釘付けの兆し。雪月花図襖絵。後ろへ回ると、これが!住職留守の間に長谷川等伯が水墨で一気に描き上げたという、重要文化財の障壁画です。
こちらにあるのは一部であって、かつ、複製だそうです。元々は大徳寺三玄院での出来事。
複製なので、とても間近で見ることが出来ますが、何とまあ細かくて繊細。一気に描き上げたなんて、やはり天才!
このように、それぞれ、時間があれば、ゆっくりと座って庭を眺めることが出来ます。時間がなかったのでパスしましたが、庭を眺めながらお点前をいただくことも出来ます。出口の脇にとても気になったお部屋がありました。和歌がズラリと壁に並んでいますが、ここの障子絵がすごい。
お部屋自体は6畳で小さいのですが、このシンプルさ、でも、何とまあ繊細。まるでモノクロームの写真のよう。。この鯉!何だか3Dみたいに丸みがあって、今にも飛び出してきそうです。
うちの白い壁にも描いていただけませんか(むり)。圓徳院は小さいですが、時間がないときはちょっともったいない。襖絵も、一つ一つのお部屋もじっくり時間をかけて過ごしたくなります。
さて、出口で靴を履いて、まっすぐ進むと、何やらお庭の先に家がある。
縁側みたいなところから中に入れる様子。そしてそこには「アメックスラウンジ」というサインが。
なになに、アメックスカード所持者の特別ラウンジか?コーヒーでも出てくるのか?くらいな気持ちで飛び石を進み縁側へ。するとガラリと戸が開いて、係りの方が顔をのぞかせ、でも、怪訝そう。。。「あ、あの、アメックス持ってます」とカバンを開けようとすると。。
「そうなんですよ、アメックスがあれば上がっていただけるんですが、でも、今見ていただいたのと同じなんですよ。。。」。
ん? 最初は何かわからなかったが、よくよく見ると、その係りの方はさっき靴を脱いた圓徳院の入り口で順路を教えてくれた方。ということは。。。
そこは、圓徳院の裏口だったのですねー。
アメックスカードがあると無料で裏口から上がれたという。。。先に言ってよ〜。いつもそうなのかはわかりませんが。
そしてさっき、松竹梅図襖絵というのを見忘れていたみたい。裏の方へ回っていなかったのね。今度は、裏口から行くことにします 笑。
それでは、そのまま、石塀小路へ。今は2月、新型コロナウィルスで観光客が減り、こんな様子はめずらしい。
誰も歩いていない!少し前までは、必ず、アジアの旅行者を中心に、常に誰かが決めたポーズで写真を撮っていたものだが。静かな京都、平和な京都。それはとっても嬉しいような気もするのですけれど、あまり大きな影響にならないうちに、また、誰でも安心してまち歩きが出来るようになりますように。