どうでもいい四百字 第二中間貯蔵施設

あってもなくてもいいもの。

どうでもいい四百字 3986

2023-12-06 19:03:02 | 時間の無駄
幸せとは意外な所に転がっているものである。国際電気通信基礎技術研究所は、抱きしめてナデナデしてくれる熊型ロボットが被験者に齎す効用を調べる実験を行ったそうである。身長2mのモフモフにベアハッグされるのは少々勇気が要るが、ぎゅっと抱きしめられたり背中や頭をナデナデしてもらったりするとポジティブな気持ちになるらしい。対象者の年齢や性別の分布は分からないが、猫吸いに法悦を感じる人ならば概ね肯定的な反応を示すのではないかと思われる。しかし手軽にハグ出来る相手に恵まれている人ばかりではない。私の様なおっさんであれば特にそうである。このロボットがそんな触れ合い弱者の救いになってくれればそれに越した事は無いが、却って虚しさを強めるだけになるかも知れないし、何より人前では気恥しい。ご家庭内で頭ナデナデしてもらえるのが望ましいのだが、もうちょっとオプションが欲しいと云うのがおっさんの偽らざる心情なのである。