これも貴重な観測機会である。米国で素数セミが大量発生するそうである。13年周期と17年周期のセミが221年ぶりに一斉に羽化するとの事で、その数は1兆匹に及ぶと云う試算も有る。都市部で発生したらパニックだろうが、そこはでっかいアメリカである。一部では騒音に悩まされる様だが、両者の生息域は分かれているので、過去の大量発生の規模で収まる所が殆どだそうである。この機会にセミを食べてみようと待ち構える人も少なくない様なので、絶滅させない程度にお祭りを楽しんでもらいたいものである。いずれにしてもどうしてそう云う生存戦略を獲得するに至ったのかは興味が有る。全ての個体が13年なり17年で成虫になると云う事でも無いのだろうが、何にしても長い。「面倒臭い」と引き籠った儘で生を全うする横着者が居てもおかしくない。ただ地面を掘り返して個別にインタビューする事が出来る訳も無く、自然の神秘を不思議そうに傍観するしかないのである。