さあ、今日はユキのお見合い。
雪もだいぶ解けてきた。
車にビニールシートを敷き餌を積み込んで、留守番のねねを小屋に繋いでたっぷり餌をやり・・・ と、朝から大忙し。
山羊を車に乗せるのはてこずるだろうなと思ってたら、車の中の餌を目ざとく見つけてさっさと自分で乗り込んだ。
お相手は車で30分くらいの所。 でも緊張の30分。 山羊も緊張して、足を踏ん張り周りを見つめている。 ついつい雄山羊シロのことを思い出す。
でも山羊にはきっとこちらの気持ちが通じているのるのだろう。 車に乗るのを激しく嫌がったシロの時とはちがって、わりとのどかだった。 シロもユキもこれからおこることがわかっていたのだろう。
さて、いよいよついた。 家の裏に雄山羊と雌山羊を離して繋いでいた。 雄山羊は、種類はよくわからないが、りっぱな角とふさふさした毛をもったとっても温厚なシロ山羊。 大きさはユキよりも少し大きい。 シロくらいかな。
ところで話ではすぐさま雄山羊のところに突進する・・・と思ってたら、ユキはおずおずと警戒しながら近づいていった。 そしてすぐ側まで来てもなかなかそれ以上は近づこうとはしない。 それどころかたちまち頭突き合戦。 やっぱり雄の方が強いけどユキも負けてはいない。 これは闘牛ならぬ闘山羊として売り出そうかなと一瞬思った。
これは、どうにも相性が悪そうだ。 雄山羊がくっついてくると顔をそむけて離れようとする。
「おいおい、ユキや。 そんなにえり好みしないでいいかげんな所で妥協せなぁ。 やっと見つけた相手なんだぞ。 それにとっても温厚ないい奴じゃないか。 山羊は顔じゃない心なんだぞ」
というわけで、おだてたりすかしたりしてなんとか終わった。 でも、はたしてうまく行ったかどうかはよくわからない。 20日後の結果待ち。 うまくいったら6月ころ仔山羊が誕生するだろう。 あのふさふさした毛と温厚な性格をもった雌山羊が生まれたらいいのだけど・・・ ひょっとしてあの立派な角とあのシロの、極道の妻のユキの性格を持った雄山羊が生まれたら・・・ぞ~っ!
ところでここには雌山羊もいた。 無角のシロ山羊。 器量はユキのほうがいいけどとても温厚な山羊。 帰りにユキは挨拶代わりに頭突き数発この雌山羊(名前は同じユキ)に食らわせる。 完全なユキの圧勝。 普通なら「この泥棒猫!!」といって逆にやっつけられても文句言えないところだけど。
でもこの温厚な山羊は夫が浮気してても動ずることなく草を食べていた。 世の女性はすべからくかくありたいものだ。
もっともここを立ち去ったあと、この山羊夫婦が夫婦喧嘩をしたかどうかは定かではない。
こうして山羊のお見合いが終わった。 家に帰り着くとさすがにユキは疲れたのだろう。 すぐ小屋に入り座り込んでしまった。
ごくろうさん。 今日はゆっくりお休み。
―――――――――――――――――――――
今日も里子預かる。
雪もだいぶ解けてきた。
車にビニールシートを敷き餌を積み込んで、留守番のねねを小屋に繋いでたっぷり餌をやり・・・ と、朝から大忙し。
山羊を車に乗せるのはてこずるだろうなと思ってたら、車の中の餌を目ざとく見つけてさっさと自分で乗り込んだ。
お相手は車で30分くらいの所。 でも緊張の30分。 山羊も緊張して、足を踏ん張り周りを見つめている。 ついつい雄山羊シロのことを思い出す。
でも山羊にはきっとこちらの気持ちが通じているのるのだろう。 車に乗るのを激しく嫌がったシロの時とはちがって、わりとのどかだった。 シロもユキもこれからおこることがわかっていたのだろう。
さて、いよいよついた。 家の裏に雄山羊と雌山羊を離して繋いでいた。 雄山羊は、種類はよくわからないが、りっぱな角とふさふさした毛をもったとっても温厚なシロ山羊。 大きさはユキよりも少し大きい。 シロくらいかな。
ところで話ではすぐさま雄山羊のところに突進する・・・と思ってたら、ユキはおずおずと警戒しながら近づいていった。 そしてすぐ側まで来てもなかなかそれ以上は近づこうとはしない。 それどころかたちまち頭突き合戦。 やっぱり雄の方が強いけどユキも負けてはいない。 これは闘牛ならぬ闘山羊として売り出そうかなと一瞬思った。
これは、どうにも相性が悪そうだ。 雄山羊がくっついてくると顔をそむけて離れようとする。
「おいおい、ユキや。 そんなにえり好みしないでいいかげんな所で妥協せなぁ。 やっと見つけた相手なんだぞ。 それにとっても温厚ないい奴じゃないか。 山羊は顔じゃない心なんだぞ」
というわけで、おだてたりすかしたりしてなんとか終わった。 でも、はたしてうまく行ったかどうかはよくわからない。 20日後の結果待ち。 うまくいったら6月ころ仔山羊が誕生するだろう。 あのふさふさした毛と温厚な性格をもった雌山羊が生まれたらいいのだけど・・・ ひょっとしてあの立派な角とあのシロの、極道の妻のユキの性格を持った雄山羊が生まれたら・・・ぞ~っ!
ところでここには雌山羊もいた。 無角のシロ山羊。 器量はユキのほうがいいけどとても温厚な山羊。 帰りにユキは挨拶代わりに頭突き数発この雌山羊(名前は同じユキ)に食らわせる。 完全なユキの圧勝。 普通なら「この泥棒猫!!」といって逆にやっつけられても文句言えないところだけど。
でもこの温厚な山羊は夫が浮気してても動ずることなく草を食べていた。 世の女性はすべからくかくありたいものだ。
もっともここを立ち去ったあと、この山羊夫婦が夫婦喧嘩をしたかどうかは定かではない。
こうして山羊のお見合いが終わった。 家に帰り着くとさすがにユキは疲れたのだろう。 すぐ小屋に入り座り込んでしまった。
ごくろうさん。 今日はゆっくりお休み。
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今日も里子預かる。
