ぐうたら里山記

兵庫の西の端でただのほんと田舎暮らしをしています。ぐうたらです。のん兵衛です。

潮時

2012年08月16日 15時17分21秒 | 田舎暮らし
田舎暮らしをはじめるのは早いほうがいい。
田舎暮らしをやめるのも早いほうがいい。
ただその潮時を決断するのが難しい。

田舎暮らしは体力がいる。
だからはじめるのは早いほうがいい。
田舎暮らしは体力がいる。
だからやめるのも体力があるうちに、
まだ車を運転できるうちに、
新しい生活になじむ順応性が残されているうちに、やめるのがいい。

でもみんな遅れる。
65歳くらいになって田舎暮らしを始めてもせいぜいあと10年・・・
80歳になって都会に移っても新しい環境に順応するのは難しいだろう。

将来ほとんどの里山は廃村になるだろう。
廃村になったら家も土地も資産価値はなくなる。
家があるから・・・墓があるから・・・
と売らないでいると家は廃屋になり、
道はなくなり、
墓参りも出来なくなる。

廃村になった後に新しく入居者を募ったら?
とおもってもそれはできない。
廃村になっても所有権は残る。
しかも所有者がどこにいるかも、土地の境界線もわからなくなり、
ほったらかしにするほかない。
こうして日本中に無駄な土地が増えて、国土は荒廃していく。

これを打破するには第2次土地改革とでも言える大きな改革が必要になる。
田舎に補助金は要らない。
逆に遊ばせている家や田畑に重税をかけるだけでいい。
するといやでも手放さざるを得なくなる。
そして売れない土地や家は国や自治体が一般の相場よりも安く買い上げればいい。
それを格安で田舎暮らししたい人に売ればいい。
田舎暮らしをしたい人はいっぱいいるのだから。

しかしこれを実現するのはとっても難しい。
今や田んぼは米を作る田んぼではなく票を生む田んぼ、票田だから。
今まで遊休地に補助金を出す、怠けたご褒美に金をあげますよ、といってその変わりに票をください、といってきた政治家に出来るわけがない。
そしてこんな金を恵んでもらって来た人たちにも出来るわけがない。
だからこそこれを打破するには革命が必要なのだ。

しかしそんな革命を期待できるだろうか?
それならせめて、自分たちで出来ることをやったらどうだろう?
資産価値がゼロになる前に今いる土地や家を売って都会に移ったらどうだろう?
都会の息子や娘の面倒になる前に孫の世話を出来るうちに、都会に移ったらどうだろう?

・・・なんて言いながら自分の身で考えるとその潮時を決断するのはものすごく難しい。
40歳で田舎暮らしを始めて60歳で田舎暮らしをやめて街に移っていった人がいるが、
その生き方とってもすばらしいと思う。
コメント
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