
山道はなだらかに続く。
倒木などもなく手入れは行き届いているようだ。
ところどころに木に赤いテープが巻かれている。
この赤いテープを目印に登っていくと迷うことはない。
ところが数か月前この山で遭難した人がいた。
道に迷い、1週間の捜索でもみつからず、とうとう捜索も打ち切りになった。
そのごどうなったか知らない・・・
みんな不思議がっていた。
どうしてあんな山で迷ったのだろう?
確かにとてもわかりやすい山だけど一か所だけ赤いテープの間隔が長いところがあった。
テープがとれたのだろうか?
登りでは迷わないけど下りでは、あるいはそこで迷ったのかもしれない。
ところでこのなだらかな道、
うんうん山道はすべからくこうでなければ、と思っているうちにだんだん険しくなってきた。
人を油断させといて、実に根性が悪い!
たちまち登ろうとしたことを後悔した。
いったいなんということをしてしまったのだろう!!
でももう今更引き返す訳にもいかない。

ときどき開ける景色。
家がだんだん小さくなっていく。
なんてことをしてしまったのだろう?!