昼休みに母が、栗ご飯やカブの煮物、
春菊のごま和え、夫の上着や息子の靴など持って来てくれた。
一緒にベローチェ。
「なんだか知らないけど、あなたとグレムリンのことが気になるのよ」
という鋭い直感の利く母と、
話しているうちに、ついに言い当てられてしまった。
「ホストでもやってるの?」
母にばれたことで、強い味方を得たような気になった。
もちろん父には言えない。
職業に貴賎なしと思っている私が、
なぜこんなになさけないと思うのかわからんと言ったら、
「正当なものを提供して、正当な対価を得る職業ではないからよ」
と、ズバリ。
なるほど、その通りだ。
たとえば彼が、
「壁貼り職人になりたい」とか、
「汚水処理の仕事につきたい」とか、
そういうことを言い出した時に、
私が「そんなの人に言えない、みっともないからやめろ」
と言ったとしたら、それは職業差別だそうだ。
私はそんなこと言わないけどね。
いい仕事だわ、と思うことだろう。
明日は息子と対決するのだ。
自分の論理を構築しておかねば。
仕事の後、ネーチャンと待ち合わせて、
渋谷クロコダイルへ、ジェイライブを観に行く。
「ハウトゥーサクシード」の稽古に入ったmanaさんはお休みだ。
manaさんがいないのに、ジェイライブに来るのは初めて。
お母さんのつきそいなしで遠足に来たような寂しい気分。
おまけに、
「ほとんど毎回いるから」
と言っていたカズ兄&K子さんが来ていないのよ。
そういえば昨日は、本番だったかな、あちらも。
ローラースケートの神谷さんが、
「うちの赤坂がゴメン」と言ったのがおもしろかった。
ジェイの方たち、皆さん才気煥発で、
頭の回転がいい上に、知識も豊富で、
ついついバカ息子とくらべてしまって、
うらやましいったらありゃしない。
うちには、いい娘がいるからよしとしようか。
ヨダさんのお誕生月祝いもあったし、
(本番中の渡さんは誕生月祝いには間に合わず)
Sドラも続くようだし、
明日結婚する娘の母親をヨダさんがやったのは、
メチャクチャ笑った。
おかげで息子の嫌なこと、忘れられた。
ゆたかママダンサーズが、ホストっぽい衣裳で踊るので、
その時だけは、ちょこっと思い出しムカつきしたけれど。
トイレに並んでいた時、ゆたかママの背中の開いたドレスを、
至近距離で見て、
なんっっっ・・・・・てきれいな背中なの! とうっとり。
思わず、指でつつーーーっとやりたくなったがガマンした。
なんであんなにきれいなの。
いきなり息子の話に戻るが、
「実は俺、性同一性障害らしい。
女性になって本来の自分に戻りたい」
と言われた方が、なんぼマシかわからん。
ああ、私も誕生月のジェイライブに行って、
ケーキとシャンパンもらいたい!
ネーチャンは、
おそらくインプロワークショップの受講生らしき方々が、
内輪受けし過ぎていて、あまりおもしろくなかったと言っていた。
そういう立場だと、つい自己主張したくなっちゃうもんね。
特に若いうちは。
(恥ずかしいけれど経験あるよ)
私は、そういう人たちがいたことさえ気づかなかった。
鈍いのか。