まずは、満月の夜に自ら命を絶たれた
宙組の生徒さんの御冥福を心よりお祈りいたします。
ご遺族はもちろん、現役生徒さんらに
適切な対応が行き届くことや、組織改革を願っています。
(※亡くなられた直接の原因等は、今は分かりませんので
個別案件としては、本記事でも触れておりません。)
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宝塚歌劇団は様々な問題を内包してきました。
①中の人(劇団員、保護者、スタッフ)同士
②「ファン」同士
③中の人と「ファン」の関係
に大別できると思います。
加えて、歴史的に「宝塚は学校である」との
建前の元、プロとして相応しい技量⇔待遇
では無いと認識しています。
(その分、人材育成の功績も大きい)
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様々な諸問題に対し、
「学校」としては、①や②の行き過ぎた競争や
悪しき慣行に歯止めをかけるべきですし、
必要な手当金などの金銭面でのサポートも必要です。
プロ舞台人に対しては、「素人」の付き人(会の代表)
ではくマネージャーや、公式個人ファンクラブを作るとか
やりようはあったはずなのです。
長年、タカラジェンヌがプロかアマチュアかを曖昧にし、
内包する問題に向き合ってこなかった。
宝塚の持つ「清く、正しく、美しく」や
「高級」「お嬢様」等の正のイメージに
胡座をかき「金、コネ、いじめ」や「お金がかかる(何に?)」
「不祥事はスルー」の負のイメージに
長年向き合ってこなかったのが、現状だと思います。
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OSKは一時解散騒動があったことで、
かなりリセットされたのでは、と思います。
(近鉄時代のことは断片にしか分かりませんが)
まず、受験の年齢上限が23歳未満まで上がった。
近鉄時代のさくら寮は無くなった。
しかし給与待遇がかなり悪い時期(2007年の民事再生手続の頃)もあった。
宝塚は、10代の子供ばかりで社会経験に乏しく、
恵まれた家庭から一発合格を果たし挫折を知らない子や
宝塚以外の目標や価値観を持たない子もいる。
それに対し、OSKでは
最大7歳差の多様なバックボーンの研究生たちが
それでも歌劇をやりたい!
と言う共通の強い目標を持っている。
全員ではありませんが、「宝塚落ち」という
大きな挫折を経験している人も少なくない。
近鉄時代から、劇団員の人数も半減近く減った上、
寮が無いので、指導者の目が届かない場所も少ない。
宝塚ほどの、ガチガチのファンコミュニティもない。
スポンサーの冠公演や貸切もない。
数年前にテレビ取材で、給与システム(固定給+チケット売上の歩合給)や
チケット売上に応じたキャスティングの事情が公表されており、
(芸事以外の部分での)競争にも一定の透明性がある。
ファンは応援する劇団員名義でチケットを買えば、
金銭面でも、チケットや配役面でも、
その方を支援することが出来る、単純明快なルールです。
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歌劇ファンとしてOSKやSKDを知ってから、
親会社や設備・スポンサーが盤石な
宝塚がいかに恵まれているか知りました。
しかし、自死に至る生徒さんが出た以上、
宝塚の在り方が「正しかった」とは、
もはや言えません。
様々なしがらみで、硬直化していたのでしょう。
夢の世界、とは言え、そこに生きる
タカラジェンヌは生身の女性です。
宝塚退団後の方が、人生長いのです。
比べてみたとき、長年のOSKの苦難は、その度に
組織改革をせざるを得ない契機にはなったのだと思います。
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宙組は元々、東京通年公演を実施するために必要な存在でした。
しかし、宝塚も今一度、劇団員数や公演回数を減らし
管理や指導が行き届く規模となり、
宝塚「ムラ」として、関西ローカルで
伸び伸びと、創意工夫に満ちた劇団に戻っても
良いのでは無いでしょうか?
亡くなられたジェンヌさんを思うと、
当面『うたかたの恋』『心中 恋の大和路』等の心中物や、
『ベルばら』を含む、メインキャストの死を扱う演目は
演ずるのも観るのも、かなり辛いのではないでしょうか?
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OSKにおいても、朝ドラ効果で大きな追い風の中
100年誌にある、毎年の規則の見直しや、
生徒監によるケアはこれからも続け、
必要な、そして愛のある厳しさの中で芸を磨き
一人一人が心身とも健やかに、
活気ある舞台姿を魅せて欲しいです。
宝塚も同様であって欲しかった。
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改めて亡くなられた宝塚の生徒さんに対し
心より御冥福をお祈りいたします。
御家族や、彼女と心からの友愛で結ばれた仲間やファンの方々のお心が
少しでも安らかであることを願っております。
両劇団におかれましては、
未婚の若い女性を多数預かる組織である
女性歌劇の特性を理解し、劇団員を大切にして下さい。
特に、最大手である宝塚歌劇団が、過去の様々な不祥事と合わせ
大きな組織改革を図ることを期待しております。
(でも無理なんだろうな…(-ω-;))
悲報から2週間余り、モヤモヤした気持を整理すべく
書き綴ってみました。