星くず雑記

日々の出来事は煌めく星くずのように…

令和6年10月 OSKたけふレビュー『DREAM SCAPE』

2024年10月31日 19時25分49秒 | OSK・宝塚(OG含む)


※久々の武生が嬉しくて、チケットと特典ポストカードの写真を撮ったのですが、やはり「特典」であることに配慮しぼかしをかけています。

東京駅始発の新幹線に乗れば、
なんと武生で平日2回OSKが観られる!

の事実に気付き、はるばる都内から実に11年振りに武生に行きました。
かこさとし、いわさきちひろの、著名な童話作家の郷里であり、菊人形会場や周辺エリアが、ファミリー層向けにリニューアルされています。
(お洒落なお店等も出来ましたが、シャッター商店街は相変わらず…)

平日で、後方サイド席はカバーをかけてあるとは言え、明らかにガラガラ、では無く、また満席ではありませんが、万遍なく埋まっていて嬉しい限りです(嬉涙)

初主演の天輝さんを観るのは、ほぼ初。

いや、ちょっとこれは凄いスターさんですよ…

幕開きは男役・娘役ともマントの衣装で
クールで格好いい雰囲気。
闘牛士のようにバサッと翻すのが爽快。

推し活女子5人組の場面は、マイクありでセリフを言う方以外も、客席にそれぞれの推しスターの魅力をPR。
かなりマジな内容で、その男役さんと、近くで演技してくれた娘役さんのどちらも応援したくなります。
やがて推し活女子の妄想が現実になり、最後は天輝さん(金のタキシード)にメロメロに。
ここで天輝さんの客席下りなんですが、
ものすごーく良い香りがしました。

続いてミニスカ紫式部(唯城さん)と光源氏(天輝さん)の場面。
この位デフォルメした方が、子連れファミリー層も含めて、楽しめます。
二人の喧嘩から「動物探偵ゲーム」バトルに。
司会やジェスチャー担当は、毎回違うようです。

さらにミニスカ紫式部は、そのまま「やんしき節」からのラインダンスへ。
唯城さんも武生初ヒロインですから、気合いも入り、出ずっぱりです。

スパニッシュの唯城さんから、総踊りかと期待したのですが、同期同士である唯城さんの歌と、羽那さんのタップダンスのみのシンプルな構成。
羽那さんは、(貶める意図はなく)ご本人の魅力や持ち味として、ふっくらした女性らしい健康的な体型。
この健康美から繰り出される、渾身の激しいタップ、かと思えば小刻みで繊細なタップと、ダンスの魅力が光っていました。
健康美、躍動感、そして温かな雰囲気など「ダンスのOSK」で輝く素敵な娘役さんです。
(華奢なプリンセス系も、ファニーな愛嬌系も、おっとり系、小動物系、姐さん系…etc、様々なタイプの娘役が活躍できるのがOSKの良さだと思っています)

白い衣装の場面は、照明で体のシルエットが透けるのが美しく、
男役4人の場面は、全員が入団3年以内の若手男役で(驚)、歌やダンスのソロをもらって成長著しい。

白眉はピンクの衣装のデュエットダンス。
天輝さんがメイクを変えたかと思うほど、温かく優しく包容力のある印象に。
(私はこういう雰囲気の方が好みです)

再びポスターの黒×紫の衣装で、雪妃さんには餞のシーンも。
羽根扇はかなりスカスカなものもあり、(いつか中太マダムになって)寄贈したくなりました…
羽根扇で決まったあとにフィナーレなのは流れが悪く、一体化させても良かったのでは?と思います。

桜咲く国は1・3番のみのショートバージョン。

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客席下りが多く、ハイタッチや声かけ、やんしき節では一緒にダンスもあり、地方公演ならではのとても楽しい一体感でした。

前述したフィナーレの繋ぎと、
紫式部の鬘(茶ボブではなく、もうちょい長めの姫カット(黒髪)が良かったのでは?唯城さんはツクヨミでのおかっぱボブもあり、既視感があるので)以外は、
特に不満ポイントはありません。

むしろ、これ2000円は破格すぎますね。
北陸方面の方は絶対行って欲しい。

はるばる足を運んだ甲斐ある、大満足なレビューでした!

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で、天輝さんの何が凄いって、
場面ごとに演じる雰囲気が全然違うんです。

クールなのか(プロローグ、フィナーレ)、キザなのか(金タキシード)、軟弱で母性本能をくすぐるのか(光源氏)、怖い系(殺陣)、はたまた包容力があるのか(デュエット)…

初めて観たときは、
えっ、場面ごとに化粧変えてる?
とまで思ってしまいました。
(早変わりが強みのOSKでもさすがに無理です)

故に、「天輝レオらしさ」が掴めず、素顔がミステリアスなのが、さらに興味をそそります。
この公演に際し、他の劇団員と2ショット写真とその方の紹介をSNS更新されているのも好感が持てます。
共演者がいてこそ、スターとして輝けるので、それを理解されているのだと思います。
とんでもない逸材です。

虹架さん、愛瀬さん、そして楊さんの退団に寂寥を感じていたところ、またOSKの男役の層が厚くなったと実感でき、翼さんトップ体制での、皆さんの活躍が楽しみです。

男役は今回天輝さんの他は入団3年以内(=4年目以内)でした。
三座公演とは異なり「その他大勢のモブ」では無いので、皆さんスターとしての魅せ方を工夫されていて、良かったです。

南星さんは、依吹さんの降板があったとは言え、入団3年(=4年目)で二番手としての存在感。殺陣の場面は、天輝さんとしっかり対峙してました。

少し小柄な鳳寿さんは、ブレイクダンス風のしゃがむような振付やダイナミックな動きで体格をカバー。ヒップホップ系など、小柄さを活かしたダンスが強みになるかも、と期待します。

鼓珀さんには品の良さ、育ちの良さを感じます。まだ持ち味に悩み中でしょうか?色々チャレンジして欲しい(関東出身なので応援してます👍)。

大胆な赤い髪に染めた奏叶さんは、ブロマイドの素朴な印象と大きく異なり、目を引きました。

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関東からだと、チケ代より交通費が高くつく上、旧北陸本線が第3セクター移行により、鉄道の日きっぷ対象外になったので「安い旅」では行きづらくなりました(T_T)

菊人形や菊花も屋外になった関係や、入れ替えのタイミングで、あまり見応えもなく…

生花を扱う特性上、安定して高いパフォーマンスのOSK公演は、菊人形イベントの核になっていると思います。
これからも武生とのご縁が、末永く続くことを願っています。




しきぶんぶんミュージアム(大河ドラマ館)で唯城さんのメッセージ見つけました😊
天輝さんのは見つけられず…

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令和6年10月ヒューリックホール東京『姿月あさとソロコンサート』

2024年10月06日 20時51分57秒 | OSK・宝塚(OG含む)


「姿月あさとソロコンサート」に行きました。

会場は有楽町駅前の、Men's阪急や、コニカミノルタプラネタリウムのビルの11階にある「ヒューリックホール東京」でした。映画館を改装したとのことで、座席も広々観やすく、ドリンク置きや傘立てが座席に完備されてるのは良いです。ただ、緞帳はないのかも知れません

で…

(以降、ちょい辛口です)


まず、チケット代と別にドリンク代600円が必要なのですが、これが市販のペットボトル(ノンアルコール)やスミノフ・生ビールそのままなんです。ビール以外はカップに注ぐわけでもなくこれは、あまりにも残念です。当たり前だけど、上演中は飲食禁止ですしね。

姿月あさとを生で観るのは、初です。
宝塚退団から24年経ち、ファンもやや年齢層高めな感じ。客席は満員では無いものの後方まで、まあまあの入り具合。

ミュージカルよりはコンサート等の音楽活動多めな印象だったので、歌への期待が高すぎたかも知れません。
男役スター時代の声の明るさや伸びやかさはなく、時間を重ねたのだな、と思いました。

1幕はパリ五輪に因んでシャンソン中心に。
・おおシャンゼリゼ
・パリ野郎
・パリの空の下
・ろくでなし(with上原)
・上原:She
・インシャラー
・ミマンケライ
・愛の賛歌

(帰宅後調べたところ)インシャラーは元々、第三次中東戦争直前に平和を願って発表(その後中立的な歌詞に変更)された曲だそうです。

2幕目はミュージカルを含む様々なジャンルから。
・鑑の中のつばめ
・yo soy maria
・(ミュージカル「シカゴ」の曲)
・(ミュージカル「レベッカ」の曲)
・上原:ラマンチャの男
・愛と死の輪舞曲
・闇が広がる(with上原)
・夜明け ※姿月オリジナル曲
・berangkat-ブランカ-

最後のブランカは、姿月も赤いストールを纏い、ファンクラブの方?も「ブランカ!」の歌詞のたびに赤いスカーフか何かを振っていました。

約50分×2幕で、コンサートとしてはかなりボリュームがあり、飽きさせない構成でした。

髪をとても綺麗にセットしていたのですが、どうやらウィッグで、全体を通じて、美しい衣装と共に約4つのスタイルでした。
(※スタッフのXより、衣装は「HIROKO KOSHINO 2024-2025 AW COLLECTION」とのことです。)

ご本人も言っていた「大阪のおばちゃん」的な天然ぶりと、ゲストの上原理生の掛け合いは面白かったです。

上原理生は、生で観るどころかお名前もはじめて知りました。東京藝大卒で声楽にこだわりもおありらしく、そのとおり見事な迫力あるバリトンで、素晴らしい歌声でした。

客席にマテ・カマラスが来ている中での、上原トート&姿月ルドルフの「闇が広がる」は素晴らしい趣向でした。姿月全盛期に、男性の低音との掛け合いを聞いてみたかったなあ、と思いました。

この他、紹介されていましたが高嶋弘之氏もお見えになっていました。

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観劇を全てブログ等に書いている訳ではありませんが、OG公演で印象深いのは安奈淳さん。
ご年齢もあり曲数こそ多くありませんが、情感のこもった艶のある歌声が今も魅力的です。

こうした大御所が声を維持していることを思うと、姿月さんへの期待度も必然的に高くなってしまいます(^-^;

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