星くず雑記

日々の出来事は煌めく星くずのように…

映画「リベンジgirl」感想(ネタバレあり)

2017年12月30日 21時37分06秒 | テレビ・映画
<あらすじ>
宝石 美輝(たからいし みき)は、東大経済学部の才媛だが
美貌ゆえにプライドが高く、傲慢な性格。
ミスキャンパスで優勝し、転倒したところを助けた
斉藤 裕雅(さいとう ひろまさ)とたちまち恋に落ち、
ブルガリの広報に就職して順風満帆かと思われた。
しかし裕雅には多数の女性がおり、屈辱を味わった美輝は、
政治家の斉藤家に対する復讐に
総理大臣になることを目指すのだが・・・

(以下ネタバレあり)



<感想>
お子ちゃま向け政治ドラマでしたね。

女子中高生がこれを見て、
政治はおじさんおばさんの物ではなく、
誰もが参加すべきものだと知ることが出来るでしょう。
(立候補の流れが簡単に紹介されているし、
彼女たちが政治に関心を持ってくれたら良いですね)

しかし、肝心な所が描かれておらず、
大人の鑑賞に耐える映画ではありません。
洋画の「キューティ・ブロンド」を彷彿とさせる設定なのに
全く及びません。

美輝が復讐のため政治家を目指すのはいいのですが、
彼女の政治理念が何なのか描写が無い。
「東大経済学部」卒の設定なのだから
「日本経済を良くしたい」とか。
女性を蔑視する裕雅への復讐なのだから
「男女平等にチャンスを」とか。
架空の政党を描いているのが限界なのか、
全く描写が無いのはどうかと思いますよ。

結局、抽象的な理念と、知名度だけで
選挙を乗り切ってしまうのは、
日本の今の政治のダメなところそのまま。

特にモヤモヤしたのは、
彼女が選挙中のスキャンダルを
テレビ生放送で追求されるシーン。
彼女がなんと切り返して乗り切ったのか、がない点。
彼女が動揺して固まっておしまい。
「東大経済学部卒の才女」なんですから、
上手く切り返した描写が無いのは、どうかと思いますよ。

全般に、美輝が頭よさそうに見えないし
努力している描写が少ないので、
魅力的なキャラクターに見えないのが、本作の最大の失敗。

あと、美輝と、選挙参謀の門脇がくっつくのは予定調和としても
選挙が終わる前に、あの場所はないでしょう……

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映画「帝一の國」感想

2017年05月13日 11時17分04秒 | テレビ・映画
真面目におバカをやっていて、
非常に面白かった!

<あらすじ>
海軍兵訓練学校に起源をもつ「海帝高校」は、
独自の生徒会組織を持ち、生徒会長OBは政界にも強いコネを有していた。
赤場帝一は、内閣総理大臣を目指し、
まずは海帝高校生徒会長を目指すのだが、
大人顔負けの派閥抗争が繰り広げられるのだった…


映画を見た後、漫画も読みました。

まず、設定が面白い。
海帝のモデルは、最難関校=開成、海軍ゆかり=海城・攻玉社
といったところでしょうか。
実際にありそうであり得ない、ライン。

主人公の帝一は野心ギラギラ、頭も良いけどどこか抜けていて、
全てに完璧なライバル大鷹弾よりも愛嬌がある。
その他、個性豊かなキャラクター達。

一方で、漫画後半(7巻以降)は、この漫画の肝であった
生徒会選挙制度が大きく変わってしまい、
一気に、グダグダな展開になって、面白くない。

なので、7巻までの内容をメインに上手くまとめた
この映画版は、独自のアレンジを交えながらも、テンポもよく、
漫画の面白い部分だけを楽しめる内容になっています。

帝一役の菅田将暉の顔芸の素晴らしさを筆頭に、
若手俳優陣がたっぷり楽しめるのも美味しいところ。

しかし私が一番気になったのは
竹内涼真・・・・・・もなんですが、
現生徒会長:堂山役の木村了

舞台版で帝一役だったんですね。
初登場のシーンから威厳あふれる生徒会長オーラ、
(物語のクライマックスに現れる)筋の通った人柄が出まくりでした。

メインキャスト6人が注目されがち
(売り出されがち)ですが、木村了にも注目していきたいと思いました。

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映画を安く見るには…

2015年10月18日 17時09分26秒 | テレビ・映画
ところで、私は良くイオンシネマに行きます。

仕事が地域密着型なもので
数年前まで身分証で、常に1000円だったのですが
消費増税と共に廃止。

しかし、ミュゼプラチナム(脱毛サロン)の会員なもので、
常にミュゼ会員料金1300円で見られるのですね。
JAFでも良いそうです。

ありがたいこっちゃ。

https://ec.aeoncinema.com/customer/account/login/
から、会員登録をして、
ミュゼ・JAF他、企業コードを入力すれば行けますよ。

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映画「マイ・インターン」

2015年10月18日 16時56分23秒 | テレビ・映画
マイ・インターン ブルーレイ&DVDセット(初回仕様/2枚組/デジタルコピー付) [Blu-ray]

見ました。

本当は「バクマン。」に行こうかと思っていたのですが
上映時間も近く、土壇場で変更。

主人公は、あくまでもロバート・デニーロ演じるベン
時代が変化しても、
クラシックでスタンダードなもの(こと)が
いかに強い力を持つか、感じさせてくれました。

(あらすじ)
彼は”電話帳の”印刷会社で部長を歴任した後、退職。
妻とは死別、息子一家とは別居しており
時間を持て余していた。
多趣味で、老婦人からアプローチも受けているが、
どこか物足りない。

ある日、シニア・インターンの広告を見つける。
その会社は、ネット販売のアパレル会社で、
古い工場を買い取り、社屋としていた。
ベンは早速採用され、社長のジュールス直属となる。

ジュールスは、1年半前に会社と立ち上げ大成功をおさめたが、
そのために夫は会社を辞め、主夫として家庭に専念していた。

ジュールスはベンとの関係に戸惑い、何も仕事を与えなかったが
ベンは豊富な経験を基に、次々と気を利かせ
ジュールスの信頼を得る。

ジュールスはワンマン社長として会社を切り盛りしてきたが、
会社の急速な成長により、外部からCEOを招聘するか悩んでいた。
しかしその根底には、夫婦の悩みがあった。

-----
ロバート・デニーロがイイ!

アメリカの中上流層における、
現代の子育て事情が垣間見えて、面白かったです。
こういう姿が、日本でオシャレなものとして紹介されて
ママ友という面倒臭い人間関係につながるのかな…

とにもかくにも、ベンの年輪
すなわち、使い込んだ革鞄、
使い慣れたアナログな文房具、
(だけど、パソコンやスマホもそこそこ使える)
使いやすくカスタマイズされたクローゼット
等、作中のセリフから
「クラシックは永遠だよ」

と言うことで、良いものを長く使いたい
良いものに似合う、良い中高年になりたいと思った次第です。


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北の国の領導者が死んだので…

2011年12月23日 21時40分47秒 | テレビ・映画
韓国映画を4連続で観賞しました。

パクリ・捏造・ゴリ押しがなければ、
外国映画の一ジャンルとして悪いものじゃありません。

韓国映画・ドラマが興味深いのは、
軍事政権時代&北との不安定な対立があるため、
アクションでもサスペンスでも近代史ものでも、ネタの宝庫な点です。

甘ったるいロマンスや捏造時代劇で韓国(+朝鮮半島)に幻想を抱くより、
脚色や演出(や捏造)が入りながらも
こうした軍事政権や南北分断を題材にした作品が、
日本でもっと注目されて欲しいなと思う次第。

-----
そんな今回のセレクトはこちら。
観賞順でもあり、物語の時代順でもあります

シルミド(2003年)
シルミド/SILMIDO [DVD]
(あらすじ)
1968年、北朝鮮軍工作員による、韓国大統領:朴正煕の暗殺未遂事件が発生。
韓国政府は報復に金日成暗殺ためだけの部隊を
極秘裏に創設し、実尾(シルミ)島で過酷な訓練を行う。
しかし1971年、情勢の変化から金日成暗殺の必要がなくなり、
部隊の必要も「なくなって」しまった……


光州5・18(2008年、原題:華麗なる休暇)
光州5・18 スタンダード・エディション [DVD]
(あらすじ)
1979年10月、朴正煕が暗殺され、
同年12月、軍人の全斗煥が粛軍クーデターにより軍の実権を握る。
1980年、韓国全土で民主化要求運動が広がる。
光州(クァンジュ)市のタクシー運転手:カン・ミヌは
高校生の弟:ジヌ、憧れの看護婦:パク・シネと平凡な生活を送っていた。
しかし、全南(チョンナム)大学の学生デモが弾圧され、
市民vs戒厳軍の構図が鮮明となる。
5月17日、全斗煥は非常戒厳令を全国へ拡大させ、
翌18日、光州で大規模な弾圧が発生する……


JSA(2000年)
JSA [DVD]
(あらすじ)
38度線上にある共同警備区域(JSA)で、
韓国兵:イ・スヒョクが朝鮮人民軍兵を射殺する事件が発生。
「北に拉致された」「南のテロ」と双方の主張が対立する中、
中立国として韓国系スイス人のソフィー・ジャンが派遣され調査にあたる。
スヒョクは、訓練中に38度線を超え、
地雷を踏んで身動きが取れなくなっていた所を
北朝鮮軍のオ・キョンピル、チョン・ウジンに救われる。
スヒョクの後輩:ナム・ソンシクも加わり
4人は「同じ民族として」友情を深めていたが、
ついに破局が訪れる……

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まず、「シルミド」ですが、
相当に脚色が入っているものの、
「祖国統一」という目標がはっきりしています。
私は、民主化された韓国・貧困国の北朝鮮しか知らない世代なので、
統一という言葉に現実見があるのが興味深かったです。

時系列ではそれから10年後の「光州5・18」。
あくまで人間ドラマがメインです。
5/18の虐殺の場面が秀逸。

ところで「シルミド」では、韓国国歌が"蛍の光"の旋律
「光州5・18」では、現行の"愛国歌"の旋律でした。
いつごろ、変わったんでしょうか?

さて、最後の「JSA」。
こちらは1999年(=現代)の物語で、
もはや「統一」に現実味はありません。
その中で産まれた、南北双方の兵士達の友情、誤解、
そしてヒロインのかざす「正義」のあり方…
単なるサスペンスではなく、様々なことを考えさせられる映画です。

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で、もう一本は

カンナさん大成功です!(2006年、原題:美女はつらいの)
カンナさん大成功です! 特別版(2枚組) [DVD]
(あらすじ)
デブスのカンナは、美しい声を活かして、
セクシーな歌手:アミの吹替えをしていた。
アミの嫌がらせから、憧れのプロデューサー:サンジュンの真意を知り
自殺を図るが、テレクラの顧客の整形外科医から電話があり
大掛かりな整形手術を決意する。
1年を経て、美しくなったカンナは、歌手としてデビュー。
しかし新たな悩み・悲しみは尽きることなく……

(感想)
原作「カンナさん大成功です!」の面影は全くないが、
こんなに整形が盛んなのに、整形外科医が尊敬を受けない等、
整形大国の姿が垣間見ることができ、大変興味深い。

後にこの映画はミュージカル化されましたが、日本上演に際し
原作者側と著作権でトラブルになり、
東京地裁では「舞台の原作は映画版で、原作の面影がないから別作品」なる
( ゚д゚)ポカーンな判決が出ています。
著作権問題の観点からも、とても興味深いです(笑)

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