以心伝心

書・旅・本などのメモ。

「歴史をさわがせた女たち」

2009年04月03日 | な・は行の作家
歴史をさわがせた女たち 日本篇 (文春文庫)
永井 路子
文藝春秋

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日本史上有名な33人の女性についてのお話です。
指折りの悪女と思っていた人が
かわいそうだったり、美人と思っていた人が不美人だったりして面白いです。
一番初めに平安時代のプレーガール和泉式部さんが登場しますが
彼女の歌の上手さは、イジワルな紫式部でさえ認めるものです。
なのに百人一首の歌は寂しげ。そう彼女は、最後はいつも捨てられるという運命。
何となく憎めません。イジワル紫式部は、清少納言のことも随分高慢ちきで
生かじりの漢文なんか書き散らすイヤーナ女!とまで言っていますけど
清少納言は藤原行成(書家)と冗談をいう仲で本当は随筆が得意で可愛い人です。
自慢話は多いけど無邪気で感性のすぐれた女性であったと思います。
その他、やきもちで恐ろしいのは北条政子です。頼朝の浮気相手の家をたたき壊しています。陰湿ではありませんが普通はできませんよね。
一豊の妻の話も何だか胡散臭いです。
やはり見習いたい人は、北政所さま。日本一の「オカミサン」といったところですね。ふんわりとして優しい女性です。
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万葉集二十

2009年04月03日 | 萬葉集
あかねさす紫野行き標野行き野守は見ずや君が袖振る   額田 王
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