透光の樹高樹 のぶ子文藝春秋このアイテムの詳細を見る |
期待以上に良かったです。◎
25年前に知り合った郷と千桐は、古都金沢で偶然再会する。
40代の大人の為の大人の小説?でした。
もしもあんな風に情熱がほとばしるような恋愛ができたならと思ってしまうけど
現実的には不可能です。
瀬をはやみ 岩にせかるる 滝川の
われても末に あはむとぞ思ふ 崇徳院
(川瀬の流れがはやいので、岩にせきとめられる急流が
二つに分かれても又一つになるように、恋しいあの人と今は別れていても
いつかはきっと逢おうと思う・・。)
一念を貫いてほとばしる恋の情熱。
われても末に あはむとぞ思ふ 崇徳院
(川瀬の流れがはやいので、岩にせきとめられる急流が
二つに分かれても又一つになるように、恋しいあの人と今は別れていても
いつかはきっと逢おうと思う・・。)
一念を貫いてほとばしる恋の情熱。
わたの原 漕ぎ出でてみれば ひさかたの
雲居にまがふ 沖つ白波 法性寺入道前関白太政大臣
(大海原に舟を漕ぎ出して眺めわたすと、雲と見まがうばかりに
沖の白波が立っていることだ・・。)
はるかに望まれる大海原の沖の白波。
雲居にまがふ 沖つ白波 法性寺入道前関白太政大臣
(大海原に舟を漕ぎ出して眺めわたすと、雲と見まがうばかりに
沖の白波が立っていることだ・・。)
はるかに望まれる大海原の沖の白波。
契りおきし させもが露を 命にて
あはれ今年の 秋もいぬけり 藤原基俊
(お約束してくださいました「私を頼みにせよ」という恵みの露のような
お言葉を命とも頼んできましたが、ああ、今年の秋もむなしく
過ぎていくようです・・。)
秋の終わりに世に顧みられぬわが子を思う父親の嘆き。
あはれ今年の 秋もいぬけり 藤原基俊
(お約束してくださいました「私を頼みにせよ」という恵みの露のような
お言葉を命とも頼んできましたが、ああ、今年の秋もむなしく
過ぎていくようです・・。)
秋の終わりに世に顧みられぬわが子を思う父親の嘆き。