以心伝心

書・旅・本などのメモ。

高野切第三種3

2008年08月12日 | 





世に経れば 憂さこそまされ みよしのの
岩のかけ道 ふみならしてむ
いかならむ 巌のなかに 住まばかも
世の憂きことの 聞えこざらむ
あしひきの 山のまにまに 隠れなむ
憂き世の中は あるかひもなし

(この世に生き長らえると 辛さ苦しさばかりがつのってきた。
 いっそ吉野の険しい岩場を踏みしめて 山奥に隠れすもうか・・。
 いったいどんな巌に住めばよいのか この世のいやなことが耳に
 入ってこないようにするには。
 どんな山の中にでも隠れてしまおう こんなに辛く苦しい世の中は
 生きるかいとてないから。)
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2008年08月11日 | 四季折々



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蘇東波みたいに・・。

2008年08月11日 | 
「孤鶴横江東来」
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「食堂かたつむり」

2008年08月10日 | あ行の作家
食堂かたつむり
小川 糸
ポプラ社

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料理をこよなく愛する主人公倫子は、恋人に家財道具一式を持ってでていかれる。
ショックのあまり声を失うが、実家に帰って物置小屋で食堂をはじめる。
彼女の作る料理は、人を幸せにする力があって料理の描写はとても緻密に描かれていて美しい。熊さんの存在も素敵です。
後半から長年わだかまりを抱えていた母親との関係が中心になって
余命の短い母親の結婚式とか不思議な世界になってしまって少し残念でした。
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千日紅

2008年08月08日 | 四季折々
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高野切第三種2

2008年08月08日 | 
                       よみ人しらず
世の中は 昔よりやは 憂かりける
わが身ひとつのためになれるか
世の中を いとふ山路の 草木とや
あな卯の花の 色に出でにけむ
みよしのの 山のかなたに 家もがな
世の憂きときの 隠れ家にせむ

四首の初句にはみな「世の中」の語が入ります。
「世の中」は仏典で言う「世間(移り流れてとどまることを知らない現象世界)」の和語だそうです。   
         「かな名品選集 高野切弟一種・三種」マール社より。
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立秋

2008年08月07日 | 四季折々
暦の上では、今日は立秋。
本当に今日から少しずつ涼しくなっていくのでしょうか・・。
今日からは「暑中見舞い」ではなく「残暑見舞い」と書きますね。

サンゴジュの実が赤くなっていました。
草木が赤くなるから秋とも言うそうです。
秋が待ち遠しい~。



頑張って鳴いている油蝉?です。
携帯で撮ったから少しはっきりしませんが~。

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百日紅

2008年08月06日 | 四季折々




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高野切第三種

2008年08月06日 | 
                    よみ人しらず

あはれてふ 言の葉ごとに おく露は
昔を恋ふる なみだなりけり
世の中の 憂きも辛きも 告げなくに
まづ知るものは なみだなりけり
世の中は 夢かうつつか うつつとも
夢ともしらず ありてなければ

(木の葉に露がおくように「あわれ」と言いだすたび
 その「言の葉」におかれる露は 昔を恋いしのんで流す涙なのです。
 世の中の苦しさ辛さを知らせたおぼえはないのですが
 いつもまずそれを知ってしまうのは涙なのです。
 世の中は夢なのか現実なのか それはどちらともわからない
 もとよりあってないものだから。)
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モミジアオイ(紅葉葵)

2008年08月05日 | 四季折々
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