お客様からトラクターのリフトカプラーが上がらないので現地まで見に来れないか⁇…との電話があり出張する事に…
話を聞くと新車で購入した時から1度もリフトカプラーを使用していないらしく、近々使用する予定なので試運転させてみたら動かなかった…という事らしいです…
車両は26年式のQPG-SH1Eのプロフィア。

このリフトカプラーとはその名の通りトラクターとトレーラーを連結する為のカプラーをリフトアップする機構で、トレーラーの荷を降ろす時にリフトアップさせます…
荷は主に粉流体です。
当然、20トン近い荷を積んだ状態でリフトアップするのでゴツい油圧シリンダーが付いてます。
PTO(Power Take Off)という動力を取り出す機構が付いており、多くがエンジンの動力をトランスミッションを介して取り出す仕組みです。
で、そのPTOからプロペラシャフトを介して油圧ポンプを回すんですが…
今回の車両はまずそのPTOのスイッチを押してもPTOがオンになりません…

PTOは通常走行時はオフで荷を降ろす時だけスイッチを押して使用する…といった感じで、普通ならエンジンかかった状態でクラッチを踏んでPTOスイッチを押せば『ガチャン』という音と共にポンプが回り始めるんですが…
回りません。
まずはヒューズが切れてないか確認するも…



切れておりません…
となるとスイッチの不良⁇って事でスイッチを点検。


電気も来ており正常…
日野の車はクラッチスイッチがよく壊れる事があるので、スイッチも点検します…
何故かと言うと…PTOはエンジンがかかった状態でギヤを噛み合わせるんですが、クラッチを踏まずに接続するとPTOのギヤを破損させる恐れがあるので、その防止対策としてクラッチペダルにストロークスイッチがあり、そのスイッチがオンにならないとPTOが入らないようになってるんです…
なのでクラッチを踏み込んでいてもスイッチがオンにならないとECUはクラッチを踏んでない…と判断してPTOが入らない事があります…
診断機も持ってきてたのでデータにてクラッチを踏んだ時にスイッチがオンになるか確認します…
コレがクラッチを踏む前のデータ…

そしてこちらがクラッチを踏んだ時のデータ…

クラッチを踏み込んでもスイッチがオンにならないので…
スイッチ壊れてる‼︎…ということで、取り外して単体点検。
ところが取り外したスイッチを調べてみても…


スイッチを押すとちゃんと導通もあり正常です…
あれ…⁉︎
スイッチじゃないのか⁇…となり、この辺りからだんだんと行き詰り感が出てきて…
悪くないならなんでクラッチを踏んでもデータ上でオンにならないんだろう…と
そこで今度はクラッチスイッチに電源は来てるのか?を調べてみる事に。

すると本来なら来てるはずの電気が来ておらず…
もしかして原因はコレ⁉︎
で、お客様の会社のパソコンを借りて配線図とにらめっこ。
すると先ほど確認したPTOヒューズと同じ電源だったので、途中で断線でもしてるのか…と疑うも現地でそこまで探すのは大変なので、手っ取り早く確認する為に配線をバイパスさせてみる事に…

ヒューズからクラッチスイッチまでバイパスさせます…

これで間違いなくクラッチスイッチまで電源が来てるのでPTOも入る筈‼︎
と、スイッチを押すも…
PTO入らず。
新明和製のリフトカプラーなんですが、車に乗ってた取り扱い説明書を読み漁るも原因は判明せず…
ココでとうとう万策つきました。
ついでに戦意も喪失。
こういう時って疲労感半端ないですよ…
諦めて近くの新明和の指定サービス工場にでも頼むしかないのか…と渋々車内を片付けていると…
エアサスコントローラが格納されてる所のフタにこんな注意書きが…

…まさかね…
と思いながらエアサスを下げてからPTOスイッチを押してみると…

入るやん‼︎‼︎‼︎

…上がるやん‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎
以上、お疲れ様でした。
あー恥ずかしい。
話を聞くと新車で購入した時から1度もリフトカプラーを使用していないらしく、近々使用する予定なので試運転させてみたら動かなかった…という事らしいです…
車両は26年式のQPG-SH1Eのプロフィア。

このリフトカプラーとはその名の通りトラクターとトレーラーを連結する為のカプラーをリフトアップする機構で、トレーラーの荷を降ろす時にリフトアップさせます…
荷は主に粉流体です。
当然、20トン近い荷を積んだ状態でリフトアップするのでゴツい油圧シリンダーが付いてます。
PTO(Power Take Off)という動力を取り出す機構が付いており、多くがエンジンの動力をトランスミッションを介して取り出す仕組みです。
で、そのPTOからプロペラシャフトを介して油圧ポンプを回すんですが…
今回の車両はまずそのPTOのスイッチを押してもPTOがオンになりません…

PTOは通常走行時はオフで荷を降ろす時だけスイッチを押して使用する…といった感じで、普通ならエンジンかかった状態でクラッチを踏んでPTOスイッチを押せば『ガチャン』という音と共にポンプが回り始めるんですが…
回りません。
まずはヒューズが切れてないか確認するも…



切れておりません…
となるとスイッチの不良⁇って事でスイッチを点検。


電気も来ており正常…
日野の車はクラッチスイッチがよく壊れる事があるので、スイッチも点検します…
何故かと言うと…PTOはエンジンがかかった状態でギヤを噛み合わせるんですが、クラッチを踏まずに接続するとPTOのギヤを破損させる恐れがあるので、その防止対策としてクラッチペダルにストロークスイッチがあり、そのスイッチがオンにならないとPTOが入らないようになってるんです…
なのでクラッチを踏み込んでいてもスイッチがオンにならないとECUはクラッチを踏んでない…と判断してPTOが入らない事があります…
診断機も持ってきてたのでデータにてクラッチを踏んだ時にスイッチがオンになるか確認します…
コレがクラッチを踏む前のデータ…

そしてこちらがクラッチを踏んだ時のデータ…

クラッチを踏み込んでもスイッチがオンにならないので…
スイッチ壊れてる‼︎…ということで、取り外して単体点検。
ところが取り外したスイッチを調べてみても…


スイッチを押すとちゃんと導通もあり正常です…
あれ…⁉︎
スイッチじゃないのか⁇…となり、この辺りからだんだんと行き詰り感が出てきて…
悪くないならなんでクラッチを踏んでもデータ上でオンにならないんだろう…と
そこで今度はクラッチスイッチに電源は来てるのか?を調べてみる事に。

すると本来なら来てるはずの電気が来ておらず…
もしかして原因はコレ⁉︎
で、お客様の会社のパソコンを借りて配線図とにらめっこ。
すると先ほど確認したPTOヒューズと同じ電源だったので、途中で断線でもしてるのか…と疑うも現地でそこまで探すのは大変なので、手っ取り早く確認する為に配線をバイパスさせてみる事に…

ヒューズからクラッチスイッチまでバイパスさせます…

これで間違いなくクラッチスイッチまで電源が来てるのでPTOも入る筈‼︎
と、スイッチを押すも…
PTO入らず。
新明和製のリフトカプラーなんですが、車に乗ってた取り扱い説明書を読み漁るも原因は判明せず…
ココでとうとう万策つきました。
ついでに戦意も喪失。
こういう時って疲労感半端ないですよ…
諦めて近くの新明和の指定サービス工場にでも頼むしかないのか…と渋々車内を片付けていると…
エアサスコントローラが格納されてる所のフタにこんな注意書きが…

…まさかね…
と思いながらエアサスを下げてからPTOスイッチを押してみると…

入るやん‼︎‼︎‼︎

…上がるやん‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎
以上、お疲れ様でした。
あー恥ずかしい。