その年は博多で結社の全国大会が行われた。
大会前は臼杵や竹田を見て回り、大会後は空路対馬へ。
対馬は防人の最前線の地。見ておきたかった。
実際行ってみると交通の便はきわめて悪く、
観光するにも10人集まらなければバスは出ないとのことだった。
タクシーで廻るには一人ではちょっと・・懐が大変。
幸いこの時はなんとか10人集まり、バスでまわることが出来たのだった。
山の展望台までは一人でタクシーを使って行ってみた。
古い写真をスキャンしているので見ずらいけれど、
そこから見る溺れ谷の光景はまさしく太古そのもの。
時代もこころも万葉の時代に戻してみることにより、
防人たちの妻を子を父母をそしてふるさとを恋しく思う
そのような気持ちが分かるような気がした。
もみづる山を見ても、鄙の夜を照らす月を見ても浮かび来るのは
妻の微笑みであり、ふるさとの山河だったのであろうと。
百船の泊つる対馬の浅茅山時雨の雨にもみたひにけり(巻15-3697)
浅茅湾
天ざかる鄙にも月は照れれども妹ぞ遠くは別れ来にける(巻15-3698)
大船越
大会前は臼杵や竹田を見て回り、大会後は空路対馬へ。
対馬は防人の最前線の地。見ておきたかった。
実際行ってみると交通の便はきわめて悪く、
観光するにも10人集まらなければバスは出ないとのことだった。
タクシーで廻るには一人ではちょっと・・懐が大変。
幸いこの時はなんとか10人集まり、バスでまわることが出来たのだった。
山の展望台までは一人でタクシーを使って行ってみた。
古い写真をスキャンしているので見ずらいけれど、
そこから見る溺れ谷の光景はまさしく太古そのもの。
時代もこころも万葉の時代に戻してみることにより、
防人たちの妻を子を父母をそしてふるさとを恋しく思う
そのような気持ちが分かるような気がした。
もみづる山を見ても、鄙の夜を照らす月を見ても浮かび来るのは
妻の微笑みであり、ふるさとの山河だったのであろうと。
百船の泊つる対馬の浅茅山時雨の雨にもみたひにけり(巻15-3697)
浅茅湾

天ざかる鄙にも月は照れれども妹ぞ遠くは別れ来にける(巻15-3698)
大船越
