試写会で観ました。 奴隷から大統領の執事に上り詰め、ホワイトハウスで歴代大統領7人に仕えた黒人執事セシル・ゲインズと、その家族の人生を描くヒューマンドラマ。
綿花畑の奴隷として生まれたセシルは、子供の頃父親を白人の主人に撃ち殺されてしまいますが、
ハウスニガーになったことがきっかけで給仕を習い、その努力と能力でホテルのボーイを経て大統領の執事に抜擢されます。
黒人としての誇りを胸に白人に仕えていたのですが、長男は父の仕事を恥じ、反政府運動にのめり込んでしまいます。
セシルが奴隷から大統領の執事にまで出世したサクセスストーリーなのかなと思っていましたが、
黒人が地位と権利を獲得するまでの道のりを、父と息子の対立を通して描かれていました。
キング牧師が「黒人執事が有能な仕事をこなすことで黒人の地位を向上させる。彼らもまた戦ってる」とセシルの息子に語るシーンにグッと来ました。ほんとに短いシーンなんですけどね。
白人に仕えることに葛藤を抱きながらも、誇りを持って職務を全うするセシルは周囲の信頼を得、
遂にホワイトハウス内の黒人の地位を向上させます。
それが自分なりのやり方だったんですね。
世の中も徐々に変わり、ついに黒人初の大統領誕生。
これは黒人の人達にとってもの凄いこだったんでしょうね。
「あのオバマさんも・・・」みたいなCMがありましたけど、そんな軽率に言ってたことが恥ずかし気がします。
セシルのモデルになったユージン・アレンさんは、オバマ大統領就任式に招待されたそうですね。
ラストの「自分で行ける」ってシーンも良かったね。そりゃ30年も居たらあんたより分かってるよね。
実話がベースなので、ちょっぴり平坦な感じで、若干ウトウトなってしまったんですが、
それぞれの大統領の時に起った出来事など勉強になったり、親子が和解した場面は良かったな。
もうひとつの見所は、キャストが豪華でした~。
MCの三木まり子さんが、エンドロールで名前を確認して下さいって仰ってたんですが、チラシも見ないでいたので、そんな豪華な顔ぶれだったとは全然気づきませんでした。もったいなかったよ。
アラン・リックマンのレーガンがよく似てました。映画を観てる時はアランさんて分かりませんでした。
セシルの母ちゃんがマライア・キャリーだったり、農園主人がイケメンのアレックスくんだったり。
イケメンだけはしっかりチェックしたけど。(キリッ!)
キャストを確認して行かれるとより楽しめるかもしれないですね~。
タキシード姿で登場しはった三木まり子さん。
いつも映画に合わせたスタイルをなさって素敵ですね。
☆原題 : Lee Daniels' The Butler
☆製作国 : アメリカ
☆上映時間 : 132分
☆監督 : リー・ダニエルズ
☆キャスト : フォレスト・ウィテカー / オプラ・ウィンフリー / ジョン・キューザック / ジェーン・フォンダ / キューバ・グッディング・Jr / テレンス・ハワード / レニー・クラヴィッツ / ジェームズ・マースデン / デヴィッド・オイェロウォ / ヴァネッサ・レッドグレーヴ / アラン・リックマン / ロビン・ウィリアムズ / マライア・キャリー / アレックス・ペティファー
意外と見入ってしまう作品となっていました♪
黒人視点から見たアメリカの歴史で、
そこに人種差別問題も合わせて描きつつ…
最後のオバマに会えるシーンでのセシルの笑顔が印象的でした。
今日から公開の「それでも夜は明ける」も楽しみです。早く観たいです!