4月20日、午前9時30分から、
津市美里町高座原の高座原公民館で「おしゃべり茶会」が開催されました。
「おしゃべり茶会」は、美里地区民生委員児童委員協議会の高齢者部会の主催で、
地区の高齢者を対象に各地区で開催しており、
今回は「防災ずきんづくり」を行いました。
この日は、高座原地区の高齢者6人(男性3人、女性3人)が参加、
同部会の民生委員さん7人が講師を務めました。
バスタオルの内側に、
ズボン、シャツ、靴下、軍手、下着などを縫いつけています。
これらは、頭部を守るためのクッションとして詰めているわけですが、
非常時で着替えなどを持ち出せなかった場合でも、
この防災ずきんを「解体」すれば、シャツや下着などが確保できるというわけです。
また、お財布を持ちだせなかったときのために
千円札も縫いつけました。
3月にも、南長野、平木、北長野で、同様の行事を
アグリロマン・グランマの会が開催していますが、
この時から更にバージョンアップして、
自分の名前、血液型、金融機関の口座番号などを書いたメモも入れるようにしたということです。
手づくり防災ずきん、中にはこんなものを詰めました
針に糸を通したものを何本も用意する民生委員さん。
高齢者は、糸を通すだけでも大変なので、
このように糸を通した針を用意しておいて、これを使ってもらいました。
ズボンなどを縫いつけた後は、バスタオルを二つ折りにして、
口を閉じていきます。
最後にゴムを取り付けて完成です。
全員が完成するまで、約1時間でした。
縫い物などほとんどしたことが無いという男性も、手伝ってもらいながら完成しました。
「意外に早くできたなあ」
「ええものが出来たで、家で使うわ」
と話していました。
この防災ずきんは、自宅で座布団や枕の代わりに使うことができます。
普段から身の回りに置いておくことで、
災害時には、すぐ持ち出せるということです。
終了後、1時間ほど「お茶会」が行われました。
この日の参加者の多くは、昭和19年の東南海地震の体験者で、
「あの時も、毎日のように余震があってな、
その度に防災ずきんを被って、避難所へ連れていかれたのを覚えとるわ」
と話していました。
「ひとりで家におるとな、テレビを見とるしかあらへんから、
こうやって、集まって何かする機会があるのはええなあ」
と言う人もいて、
このように、高齢者に家の外に出てきてもらうことの重要さがよくわかりました。
高座原公民館の桜