その瞳は
幾年も幾十年も経て
君にとっては
宇宙年だったかもしれないから
今、恋したばかりなのかもしれないけれど
やさしく やさしく かぎりなくやさしく 全てを包括して
ぼくの逃れ場を さしだすんだ
幾年も幾十年も経て
その時々の指先から零れ落ちたり
紙で切った指の痛い記憶があったり
宝物を永遠に無くした深い悲しみがあったり
チラチラする影に怯えたり
別の恋の誘惑にゆだねようと思ったり したのでしょう
***
ぼくは
純化されつくした きみの初恋の海に
過去を振り向くこともなく
少しも怯えることなく
しずかに しずかに 背浮したんだ。。。