秋、秋・・・秋はくるのだろうか
ざわざわ風に ゆれふためく
紅葉前の 楓がちぎれおち・・・
あぁ・・・、おだやかに澄み切った晩秋の最後の最後
鼻の奥が少しいたむような
つめたくて
肺の先の先まで
つめたくて
サイロの熟成前の牧草の匂いが
つめたくて
乾燥しきった くうきに
ほんとうに かすかに
ほんの少し 匂うんだ
この予感の匂いは
すぐそこにある海とは 無関係
サイロなんて・・・ボクのここからの視野にはない
愛する海は かいざいしてないね
乾燥しすぎて 冷たすぎるのか・・・?
ゆきむしがくるね 明日くらいきっとくる
*画像:「雪虫前夜・・・予感の匂い」70周年記念市展出品作品・刷りたて
B1:3版多色木版・ナカムラアリ2016