一級建築士の「住宅のヒントと秘訣」

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台風による被害責任は?

2010年10月29日 16時17分35秒 | 住宅ノウハウ・実例
▲ 屋根は掛かっています。外壁が全く囲われていません。台風前日です…


この時期に関東に台風が上陸するのは、大変珍しいようですが、
天気予報の予想では明日の2010年10月30日(土)の夜に直撃の可能性が高くなってきました。

奇跡的にコースがそれてくれれば良いのですが、そんなことを祈っている場合ではなく、
やるべきことをやらないといけません。


現場での台風対策です。工事はしない設計事務所の我々がそれを心配し、

事前にいくら指摘しても工務店や現場監督が反応しないということに
怒りながらも冷静に対応方法を考え…。


それならばと、横浜から現場の千葉に、
ミタス一級建築士事務所が何度もお願いしている大工さんに
問題のない現場をストップさせ、本日3人送り込むことにしました。

強い台風が直撃するかもしれない前日に、最初の写真の状態です。


金物は既に付いていますが、問題は屋根が飛んでいく可能性があるということです。
もちろん、台風は直撃しないかもしれませんし、直撃しても屋根は飛ばないかもしれません。

ですが、今の状態で台風の直撃があれば、飛んでもおかしくない状態です。


この状態で、もし台風の被害が出たら誰が責任を取ると思いますか?
近隣に飛んで被害や怪我でも生じたら…?


もし、新築の契約をしたことのある方ならば、ご自身の契約書を読み直して
下さい。多分、契約のときには理解していなかったと思いますが


みなさんの契約書では、「天災や不可抗力による被害は発注者の責任」になるのです。
すなわち、工事の依頼者であるみなさんです。


台風対策もろくにせずに被害を受けても、工事業者は責任を取らなくて良い?
それは理不尽だと思いませんか???



私はそんなことを許しませんが、トラブルを避けるために、
いや被害そのものを出さないために

設計事務所でしかないミタス一級建築士事務所は、みなさんや近隣のために
先頭にたって対策しているのですが、

にもかかわらず……



私の怒りがわかりますでしょうか…。


いつも使っている工務店なら、
私の指摘通り優先して動くのでこういうことはありませんが、

どの工務店に依頼しても、みなさんに喜んで頂いて
ミタス一級建築士事務所として納得できる住宅で完成させるために

工事中は工事会社の何倍も気を使い、現場へ通わなければならないのです。


これが、一流のハウスメーカーを含めた
現在の日本の住宅産業の現状だと思ってください。



 



▲外壁を下地で囲ってしまいます。
これがすべて完了すれば、屋根が飛ぶことはありません。

明日は雨の確率が高く外部作業はできそうにありませんから
その作業を本日、完了しないといけませんが…





▲応援であってもやる以上は、ミタス一級建築士事務所の仕様で、
やり直しのないようにしっかりと作業させます。






▲この屋根の上の仮置きの屋根材を本日は、大工が降ろしている暇はありません。
台風が直撃したら勾配の強い屋根ですし、重い材料ですから飛んでいくと他に被害をもたらします。

本日か明日、早めに工務店側に降ろすように現場監督には伝えましたが…
これはスタッフに完了しているかどうか、明日確認に行かせます。






……………………………………………………………………………
こんにちは、ミタス一級建築士事務所の清水です。
住まいに興味のある方はもちろん、無い方にも
何となく役立つか、楽しめる内容になることを願いながら書いています。
ご意見があれば、お気軽にどうぞ!

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