今年の夏は関東から西日本にかけて猛暑が続いた。高知県四万十川付近では日本の最高気温を更新した、41℃。ここ米沢も暑い夏が続いたが、お盆を過ぎると朝夕例年並みに、涼しい日が訪れている。昨年は、9月半ばまで残暑が続き、大変な夏だった。
今年は、甲子園の高校野球が大変盛り上がった。この5年、山形県代表はずっと初戦敗退を続けた。日大山形高校の対戦相手(東京代表の日大三高)が決まった時は、自分も含めて多くの県民は今年も短い夏と思っていた。しかし、初戦大勝に続き、栃木の作新学園、準々決勝は昨年の優勝校を破った高知の東奥義塾にも勝利し、山形県初のベスト4に進んだ。いずれの高校も優勝経験のある強豪校ばかりである。準決勝では初出場初優勝の前橋育英高校に破れたが、見事な活躍だった。
以下、山形新聞の記事を引用 -------------
夏の甲子園ベスト8の「壁」を破ってから7年。日大山形ナインは有言実行のベスト4入りを果たし、また一つ高みにたどり着いた。準決勝に進出した優勝経験のない4校に大きな力の差はなく、あと一歩で決勝の舞台にも立てた。日大山形の堂々たる勝ちっぷりは、全国の高校野球ファンを驚かせるに十分だった。
日大三(西東京)との2回戦では、県勢に7年ぶりの勝利をもたらした。相手は全国屈指の強力打線とハイレベルな投手陣を誇ったが、4番奥村展征の初回2ランで勢いづき、7―1のスコアは下馬評をひっくり返したような快勝だった。作新学院(栃木)との3回戦では、エース庄司瑞の変化球がさえ、12奪三振で連続完投勝利。奥村は無安打だったが、10安打5得点と打線の厚みを見せた。明徳義塾(高知)との準々決勝は今大会の集大成。先行されながら食らいつき終盤に逆転。庄司が気迫の投球でねじ伏せた。
日大山形は県内随一の実力校と評されながら、昨秋、今春とも県大会は8強止まり。山形大会を勝ち上がった要因は3人の投手陣の成長が大きい。特に庄司は甲子園でも進化を続け、自己最速143キロをマーク。新球のカーブを効果的に投じるなど、目を見張る活躍を見せた。冬場の地道な筋力増強が実を結び、打線は力強さを増した。
日大山形は全国優勝を現実的な目標に据えた。今大会の快進撃は競い合ってきた県内の他チームにも刺激を与えた。その戦いぶりから、どんな準備が必要なのか学ぶことは多い。もう県勢に「壁」は存在しない。