ボクの森の下に住む 
仲良しの奥さんは今 重大任務の真っ最中
えっ 、どんな仕事かって・・ へへへ・・
時々ボクのお話に登場もしてくれる 仲良しの奥さん
自然をうまく生活の中に取り込んでいて 森の仲間とは いい関係を築いている
例えば、むやみに森の動物を呼び寄せない様に工夫しているとか
森とお家の境界をはっきり、しっかりしてあるとか
傷ついたり弱ったりした生き物には手を差し伸べてくれるとか・・ね
奥さんのお家の 
郵便受けBOXの上に 小さな宅配便くらいが入れられるアルミ製の箱が置いてある
もともと 約束した届け物をその時だけ入れてもらう為用で
上側の蓋を持ち上げて開箱するんだけれど
蓋をしたまま箱全体を持ちあげたりする時に手指を掛ける開口部分が横にあって
入っているか確認する小窓にもなる 
ちょっとおしゃれな造りなので 郵便受けの上の飾りなのかと思って決った人しか使わないようだ
半月ばかり前だろうか 奥さんは 数日お出かけしていて 
久しぶりに蓋を開けてびっくり
なんと中に 小ぶりな鳥の巣がしつらえられていて 中には形の揃った白い小さな卵がズラリ・・
何年か前に 花壇の片隅に伏せて置いてあった 空の植木鉢の中にも卵を産んだ野鳥がいて
奥さんが近づいたら 逆さまだから 
上になった植木鉢の穴から いきなり鳥が飛び出し
驚いてひるんだけれど 植木鉢の中に卵があるのを目にして そっとそのままにして置いたそうな
それはいつしか 鳥も卵も いなくなったそうだけれど
今回の箱の中の野鳥は 抱卵真っ最中らしく そのまま蓋を戻して
数日して 家の中から見ると慎重に周囲を窺いながらも シジュウカラらしい小鳥が頻繁に出入り
郵便物をとりながら 飛び去った後の箱の中をそっと覗くと
黄色い嘴が大きく開くのが薄暗がりの中に見えたそうなんだ
箱を開けたり 危害を加えたりしないと確信したからなのか ここ数日は奥さんが近くにいると
奥さんの近くを威嚇するように飛んだり 鋭い鳴き声を聞かせたりすることもあって
盛んに箱に出入りを繰り返しているそうだ
いつ巣立つか判らないけれど それまでは 親鳥の育児の邪魔をしない様に それとなく
見守っている所なんだって・・
蓋を開けたり 餌になりそうなものを近くに置いたりとか 余計なお世話を始めない
そっと見守る付き合い方が 
イイよね 
