いかに現在、日本、そして世界が危機的状況に直面しているかということであります。
人間社会が受容できない、この原発のもたらしうる惨禍のリスク、これをゼロにしなければならない、と私は福島事故は全世界に想起させつつあると信じております。
そして、このような事故を体験しながら、なお脱原発に躊躇するというのは倫理の欠如という誹りを免れないと、私は考えております。
特に、この処理方法がいまだに発見されていない核廃棄物、これに象徴されるのは、今の世代の倫理の欠如と言えると思います。
そして、これは人類が緊急に取り組まなければならない課題だと信じております。
そして、この放射能汚染と、これを許すあらゆる行為は、計り知れない害悪を永久に人類と地球に残すものです。
「未来の世代を含む、すべての人の認められる人権」ということで、未来の世代の人権を認めているわけですが、放射能汚染は、まさにそれを蹂躙するものであります。
原発の死角、使用済み燃料は過去に危機的な状況を何度も引き起こしてきた
特に今日、みなさまにお伝えしたいのは、福島4号機の危険な状況です。
毎日、日本すべての国民は、余震が起きるたびに怯えております。
この燃料プールが、もし崩壊して、1535本の燃料棒が大気中で燃えだした場合には、果てしない放射能が放出されると。
もちろん、東京は住めなくなるわけです。
この1353本という数字は、実は控えめでして、つい数日前、私が発見した数字があります。
それは、1号から6号、共有のプールがございまして、それは4号機から50メートル離れたところでございますが、そこに、なんと6375本の燃料棒が収められていると、いうことであります。
まさに、この4号機が事故を起こせば、世界の究極の破局の始まりと言えるわけであります。
それにも関わらず、嘆かれるのは、危機感の欠如であります。
この対策として考えられている燃料棒取り出し作業の開始が※来年末以降というのは断じて理解できませんし、放置してはならないと考えております。↓
使用済み燃料プールから1535本の燃料棒を取り出す作業に取り掛かるのは2013年の12月からの予定
国の責任が極めて重要だと信じます。
この点に関して、ついにアメリカが動き出したようであります。
太平洋を越えて、アメリカ西海岸へも放射性プルームが飛んでいき、事実、多くのアメリカ人に重大な健康被害が出ています。
4号機には、チェルノブイリの8倍の燃料棒があります。4号機プールが破損でもすれば、本当に北半球が終ってしまうので、米政府も、いまだに危機感もなく世界に対しての責任感もない野田政権と日本政府に業を煮やしたのです。
そして上下両院の軍事委員会に、米軍の命の安全のための公聴会を開くように働きかけ出した、ということでございます。
次に日本から世界の究極の破局をもたらし得るものとして指摘できるのは、六ヶ所村の再処理工場であります。
この六ヶ所村の再処理工場(が、いかに危険か)につきましては、1977年の1月15日、毎日新聞が記事を書いております。
これによりますと、ケルンの原子炉安全研究所の発表では、極秘レポートでありますが、西ドイツの人口の半分、3050万人が死ぬであろうという報告であります。再処理工場で事故が起きれば、西ドイツの人口の半分が死亡します。
シェルブールの停電事件
1980年人類絶滅寸前の事故があった - ラ・アーグ再処理工場事故
1980年、タイトルどおりの事故が、フランスのシェルブール近くのラ・アーグ再処理工場で起きそうになりました。
事故が起きていたら、下の世界地図のとおり、ほぼ北半球のみならず、南半球まで致死量の放射能に襲われるという非常事態でした。
さらに、2011年12月1日の、アレバ社は、アレバ社・ラ・アーグ(La Hague)の核・放射性廃棄物再処理工場は、「放射能による危険性は無い(いつもの言い回し)」という「レベル1の事故」があったことをマスコミに公開したのです。
まさに、ヨーロッパの抱える時限爆弾です。
日本のラ・アーグは、青森県下北半島の六ヶ所村です。
羊頭狗肉 使用済み核燃料 再利用の行方は その2 ラ・アーグ 六ヶ所村
この日本は、福島事故を経験しまして、民事・軍事双方の核使用の犠牲国となったわけでありますが、悲しいかな、今や世界的規模の放射能汚染の加害国にもなってしまっています。
毎日、毎時1億ベクレル近い放射能が出ているということも、さきほど東電で確認いたしました。毎時0.7億ベクレルですが、おびただしい放射能がでているわけです。
私は、福島を経験した日本は、民事・軍事を問わない真の核廃絶を世界に伝える歴史的責務を担っていると信じております。
そして、私はこのような危機的状況、そして福島では、まさに、事故当初、作業員の全面撤退が考えられていました。
もし、その全面撤退が行われていれば、確実に世界の究極の破局の第一歩が始まっていたわけですが、東電は浮浪者や、余命いくばくもない多くの人々を特定の組織に集めて貰うことにより、この問題をクリアして踏みとどまったのです。
このような認識が世界に正確に伝わるならば、脱原発というものが非常に早い時期に世界的に実現し得るし、また、そうしなければ今の危機的状況を回避できないと、そのように私は信じております。だから民主党が進めています原発再稼働なんてものは、悪魔の所業と言わなければなりません。
核を推進する国に対する最大の貢献は、その国を核の恐ろしさに目を向けさせること
私は、そういう中で、ひとつの希望を与えてくれるものは、「天地の摂理」であります。
天地の摂理は人類と地球を守る、これが悠久の歴史から導き出される歴史の法則であります。
次の大惨事は核惨事である。
もし、これが起これば究極の破局につながりかねないので、人類の英知を導入して、これを未然に防がなければなりません。
残念ながら事故は起きてしまいました。
そうした中で、この日本の事故の経験から、ほとばしり出る声は、ますます国際社会の心ある人からの支援の対象になりつつあります。
、いかに脱原発というものが正しいのか、核技術につきましては人類が完全に把握していませんので被害の甚大さを考えますと脱原発は、当然であります。
それから福島の事故の教訓のひとつとして、これからは新しい文明作りを始めなければならないということですが、この新しい文明の突破口となるのが、地球倫理の確立であることが、いかに大事であるかということを考えていただきたい。
そして、この核廃絶、真の核廃絶、民事・軍事を問わない核廃絶、これを福島事故を契機に真剣に協議していただきたいし、不可についての国民投票を実施することが必要です。
それから福島事故で、もうひとつ立証されたことは、いかに原発は核テロが容易であるかと、水と電気を止めればいいと。
そして、防護されていない冷却燃料プール、これさえ襲えばいいと。
そういう事実を世界に知らせてしまったということで、核保有国に取りましても、核廃絶は重要な、実質的な動機を与えられたということです。
みなさま、福島4号機の危機的状況、再処理工場の恐ろしさ、こういったものについて、ぜひ必要な危機意識を持って、これからその対処に、急いで、緊急に、もっと国が責任を持って、対処、対応できるような体制づくりに、ぜひご尽力いただきたいと思います。