震災後、瓦礫処理を含めて政府の予算配分について疑問があります。
主に建設業者、産廃業者、輸送業者には朗報だろう。そして「長」と付く者がこれらの会社と関わっている(身内がいるなど)の場合は各市町村の特定の者が利益を享受する流れとなる。
不景気で苦しいのはどこも同じだ。
だからといって、命が軽視されてる可能性はないだろうか?
1、瓦礫処理について
政府予算は3626億円
鹿島を代表とする9社による共同企業体は宮城県から850万トン、2000億円!!
鹿島を代表企業とする9社による共同企業体(JV)が宮城県から災害廃棄物(がれき)の大規模な処理を請け負うことになった。県が23日、県東部にある石巻 地区でのがれき処理に関するプロポーザル(提案)方式の審査結果を公表。鹿島JVが最終候補になった。石巻地区のがれき約850万トンを処理する案件で、 鹿島JVの受注額は2000億円程度とみられる。
一方で学者による緑の構想もある。
横浜大学名誉教授の宮脇昭先生が提唱されている「瓦礫を使った緑の防潮堤構想」
また、宮城県で発案されているのは「千年の丘」計画
岩沼市は、震災復興計画の8月末までの策定に向け、「チーム岩沼・オール岩沼・オールジャパン」の体制で取り組んでいる。5月末にまとめた「市復興グランドデザイン案」では、海沿い集落の意思を尊重し、やや内陸部に自然エネルギーを生かした「自然共生都市」をつくることや、がれきを活用した多重構造の防災緑地帯として「千年の丘」をつくり、古くから残る文化的な農村景観「居久根」(いぐね)の整備・保全などを盛り込んでいる。
復興をうたうのなら地元でこそ雇用を創出すべきではないのか?
2、除染について
多くの方が未だ高線量の土地に居住している。政府はアメリカが空から計測した汚染地図を貰おうが、SPEEDIで予測が出ようが敢えて事実を隠し、住民を被曝させてきた。
そして「食べて応援」と称し、無知な国民を内部被曝させてもきた。
本来なら殺人罪である。
そこへもってきて今度は汚染された場所を除染するという。請負業者はいくらどこからもらっているのか?
まだ福島第一原発からは放射能が漏れているのに、除染してどうするのだ?
半減期8日のヨウ素131が漏れているというのに?
今、行政の長が決めなければならないのは速やかに安全な場所へ人々を誘導することであろう。
昨年、福島知事は「いかに住民を他県に出さないかが最優先だった」と述べているが、住民の命の方は軽んじられて良いとでも言うのか?
また、除染といっても全ての野山まで含めた除染は出来ないのだから、いずれ放射性物質を花粉や土埃によって取り込むこととなる。
今、国が計上している除染費用は400兆円なのに対し、汚染地から1家族に4000万払って移住させた場合、23兆円。
政府の除染費用400兆円、移住費23兆円
このような政策が罷り通る中で、原発から20キロ圏内にある震災を受けて放棄された牛などの動物を飼育し、保護している「希望の牧場」というのがあるのを御存知だろうか?
既に何頭もの無駄な死を見ている上長は公開した上で全てするしかないのか、とまで思いつめている。
ならば、希望の牧場に予算を分けることは出来ないのか?
下の写真は、原発作業員もツイートして有名になった子牛のフクちゃん。
親が車ではねられ死亡した傍をじっと動かなかったところを、通勤途中の作業員らが希望の牧場に連絡をし、そして面倒を見てもらっていた牛である。
しかしながら、悲しみが勝ってしまったのか、とうとう元気を出せずにこの子牛もなくなってしまったそうな。
飼育する方たちは、明日も見えない中、東電からは上から目線の冷たい対応をされ、一切補助を受けられずに絶望的な気分で日々過ごしているという。
上記は希望の牧場の方が書かれた、「希望とは何か?」という切実な吐露である。
元農水省の役人はこの牛たちを「被ばく牛は動く瓦礫」と述べたとのこと。
そんなことが許されて良いのだろうか?!
この予算を命を預かる彼らに分けられないのだろうか?
この国の良心を信じたい。
今日もお読み頂きありがとうございました。