購入した書籍。
というと、いかにも立派だが文庫本の一冊だったりする。
それもエッセー。
私は滅多に小説は読まない。
自分の生き様が小説並みに日々、刺激に飛んでいるから(と思っているから)。
私が変だ妙だと思える人の日常を、
その人らしい筆致で読めるエッセーが何よりも楽しい。
(その私が変だ妙だと思える人というのがポイントで誰のエッセーでも好いわけじゃない)
短い話が、いっぱい詰まっているあたりもお得感があって好ましい。
途中で区切りも付けやすいし。
読んだ私の、その時々によって読後感も変わる。
今、読んでいるのが買って数日の原田宗典著の『平凡なんてありえない』だ。
この人の分裂気味な精神状態が顕だった以前のものより今回は読みやすくて好きだ。
まだ途中だが、そこまでにかなり気に入った文章が在ったので載せておく。
◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇
水まわりでキマリなのだ
(中略)
なぁーんて、おめえらええかげんにせえよ的微笑みを浮かべつつ、
バスに乗ったことを懐かしく思い出す。そうやって海へ行ったからと言って、
うふうふと微笑み交わす以上のことはなかなかできなかったのだが、
実に楽しかった。
ガールフレンドが気をきかせて
手作りのサンドイッチなんか持ってきてくれたりすると、
「ああもう死んでもいい俺」
と思ったものである。考えてみれば、デートで一番重要なのは、
その行先ではなくこういった感動力とも呼ぶべき心の持ちようなのである。
いやホント。
「平凡なんてありえない」原田宗典より
◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇
著者、原田兄さんの若かりし頃。
地元岡山での高校生デートの思い出話。
当時ガールフレンドを誘ってデートとなると水まわりを抑えておけば間違いなかった。
とかいう話。
当然、車も免許さえない頃で移動はバスを利用。
ガールフレンドと待ち合わせて、
「じゃあ行こうか」
「そうね」
「うふうふ」
「うふふ」
などと傍目に見れば、それが「おめえらええかげんにせえよ」的な光景だが。
懐かしく、ほぼ誰の胸の奥の小箱にもしまわれている思い出の一つなはず。
どこに行くか、どこで何をするか。
それよりも何よりも、その人と並んだり向き合ったり。
同じ空気を吸って景色を切り取る、それだけで好かった気がする。
今は・・・
付帯するもの引き換えるもの思考する事が多くなり過ぎた。
大人になった証なのかね。これが。
というと、いかにも立派だが文庫本の一冊だったりする。
それもエッセー。
私は滅多に小説は読まない。
自分の生き様が小説並みに日々、刺激に飛んでいるから(と思っているから)。
私が変だ妙だと思える人の日常を、
その人らしい筆致で読めるエッセーが何よりも楽しい。
(その私が変だ妙だと思える人というのがポイントで誰のエッセーでも好いわけじゃない)
短い話が、いっぱい詰まっているあたりもお得感があって好ましい。
途中で区切りも付けやすいし。
読んだ私の、その時々によって読後感も変わる。
今、読んでいるのが買って数日の原田宗典著の『平凡なんてありえない』だ。
この人の分裂気味な精神状態が顕だった以前のものより今回は読みやすくて好きだ。
まだ途中だが、そこまでにかなり気に入った文章が在ったので載せておく。
◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇
水まわりでキマリなのだ
(中略)
なぁーんて、おめえらええかげんにせえよ的微笑みを浮かべつつ、
バスに乗ったことを懐かしく思い出す。そうやって海へ行ったからと言って、
うふうふと微笑み交わす以上のことはなかなかできなかったのだが、
実に楽しかった。
ガールフレンドが気をきかせて
手作りのサンドイッチなんか持ってきてくれたりすると、
「ああもう死んでもいい俺」
と思ったものである。考えてみれば、デートで一番重要なのは、
その行先ではなくこういった感動力とも呼ぶべき心の持ちようなのである。
いやホント。
「平凡なんてありえない」原田宗典より
◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇
著者、原田兄さんの若かりし頃。
地元岡山での高校生デートの思い出話。
当時ガールフレンドを誘ってデートとなると水まわりを抑えておけば間違いなかった。
とかいう話。
当然、車も免許さえない頃で移動はバスを利用。
ガールフレンドと待ち合わせて、
「じゃあ行こうか」
「そうね」
「うふうふ」
「うふふ」
などと傍目に見れば、それが「おめえらええかげんにせえよ」的な光景だが。
懐かしく、ほぼ誰の胸の奥の小箱にもしまわれている思い出の一つなはず。
どこに行くか、どこで何をするか。
それよりも何よりも、その人と並んだり向き合ったり。
同じ空気を吸って景色を切り取る、それだけで好かった気がする。
今は・・・
付帯するもの引き換えるもの思考する事が多くなり過ぎた。
大人になった証なのかね。これが。