野外保育 とよた 森のたまご

愛知県豊田市2010年度森のようちえん開園
公式サイトhttps://www.morinotamago.com

野外保育 とよた 森のたまご

森の中で一日を過ごす『森のようちえん』

小さな草にも、大きな木にも、一つ一つに役割があり、私たちの生活に欠かせないものを、
小さな手で触れ、いろんな気持ちをいっぱい感じ、育ってほしい。
子ども同士の関わり、時間を大切にし、満足感や、達成感をたくさん味わってほしい。
大人たちは少し口を閉じ、子どもたちが何をどう選ぶのかそっと見守り、
必要な時には知恵のエッセンス。
大人も子どもも育ち合い、自分らしく生きる・・・
『森のたまご』にしか出来ない、手作りようちえんを創っていきたいと思っています。

★1日体験のお知らせ★

森のたまごの子ども達と1日一緒に過ごしてみませんか?


 入園を検討している方…
 子ども達の姿を実際に見てみたい方…
 森のたまごに興味のある方…
 大人だけの研修、体験、見学も受け付けております。日にちはご相談に応じます。

<開催日>
1月→28(木)
2月→16(火)17(水)18(木)

・豊田市松平地区内の森・里山。
・参加費は初回2000円/家族+保険料50円/人
 ※親子2名で参加の場合は2100円となります​。
・2回目以降は1500円/家族+保険料50円/人です
・体験は1日1組まで

申し込み、質問、問い合わせお待ちしてます。
メール:morinotamago2010@yahoo.co.jp
(ヤフーメールがはじかれることがあるので、受け取れるように設定をお願いします。)

========================================= 「森のたまご」お問い合わせ:morinotamago2010@yahoo.co.jp
代表:遊佐(ゆさ)080-5122-1052

活動場所が決まりました!!

長らく拠点探しをしていましたがこの度
拠点となるお山をお借りすることとなりました!
これからは、地主さんの力をお借りして、父ちゃん母ちゃんで整備していきます!
もちろんお手伝い大歓迎!!!
メール:morinotamago2010@yahoo.co.jp 電話:080-5122-1052 (遊佐)

賛助会員募集

とよた森のたまごの活動に賛同し、応援して下さる仲間を募集致します。この会費は、子ども達の活動支援のため、大切に活用させていただきます。

個人会員 一口 3.000円

団体会員 一口 5.000円

申し込み、お問い合わせ :morinotamago2010@yahoo.co.jp
代表:遊佐(ゆさ)080-5122-1052

4月23日(月)きょうは しまおに してるのよ!3

2018年04月30日 | 保育

きょうは しまおに してるのよ!

きょうは しまおに してるのよ!2

Sホのしまおに つづき。

鬼ごっこはあまり長く続かず、みんな散歩に出かけると言ってリュックを背負い始めた。まだ遊びたそうだったSホだけど、「ブランコ作るならわたしも行く!」とロープをぎゅっと持って歩き始めた。 (画像は、Sホが年中の時、自分一人で作ったブランコ。)

公園について弁当食べた後、SホとYゴがロープの取り合いをしている。

今にもYゴが力づくで取ろうとしていた。

泣きそうなSホ。


Sホ「Sちゃんがブランコやりたくてもってきたのよ!」

Yゴ「だめだ!なわとびするんだ!もんくなしじゃんけんだ!」

Yゴの隣にいた一年生のTが「おれたちのもんだ!」と応戦する。

Sホが2対1になってることや、Yゴをちょっと怖いと思っていることや、ブランコを作る!と思ってロープを持ってきたことを知っている私は、Sホの心が折れないように応援したい気持ちだった。でも、YゴとTとしては、久しぶりに会えたんだから一緒に縄跳びがしたい。それも分かる。4月からびっくりするほど優しいお兄さんとして頑張ってきたYゴが今日は自分のやりたいことを主張している。

うーんどうしよう。帰りの時間は迫ってくる。あと30分したら帰りの会をしないといけない。みんながやりたいことやって帰れるにはどうしたらいいだろう?それぞれの言葉を反復して気持ちに添おうとするが時間だけが過ぎる。焦った私はバカなことを言ってしまう。

「順番に15分ずつやったら」

バカだ(笑)時間なんて言われても、誰もわかんないよね(笑)と振り返って自分にあきれるけど、その時は必死だった。

どうしたの?と2年生女子のUノが通りがかって心配そうに様子をうかかがっていた。

状況を把握したUノ大先生のここからの的確かつ中立で優しい言葉かけがすごかった。 

 

Uノ「Sちゃんが持ってきたんでしょ」

Sホ「そうよ!Sちゃんが持ってきたのよ!」

Yゴ「なわはみんなのもんだから文句なしじゃんけんだ。じゃんけんしないならとるぞ」 

T「そうだそうだ。おれたちのもんだ。Yゴ、とれ!」

Uノ「T、1年生なのにそんなこと言ってていいのー?」

T「あ!!Sホつかっていいよ。」(簡単にひるがえった。おもしろい笑)

Yゴ「なんでだよ?そんならチョップするぞ!」とSホの手をチョップする。

Sホ「やめて!SちゃんがもってきたからSちゃんが先につかうのよ。」

Uノ「Yゴ、たたくんじゃなくて、言葉で言おう。Sちゃんが持ってきたって言ってるよ。」

Yゴ「ダメだ、先におれたちがつかう。そんなにつかいたいならちゃんと理由をせつめいしろ!」

Uノ「さっきからSホはちゃんと言ってるよ。先にブランコで後からなわとびに使わせてもらうのはどう?」

Sホ胸張って「そうよ!Sホはたたくんじゃなくてことばでちゃんと言う!Sホがもってきたから先につかう。つかったらかしてあげる。後からだとまた代わるとき、けんかになっちゃうから先がいい!」

Uノ「ブランコのほうが作るの大変で、時間がかかっちゃうから、後からだと作っても遊べなくなっちゃうといけないから先にブランコ作って、残った時間で縄跳びがいいと思う」

Yゴ「はいはい。わかりましたよ」

SホとUノが先まで見越していることに驚いた。Yゴも、先が見えて、少し我慢すれば使えると思ったから手を緩めたのだと思った。

 

Sホは縄のブランコを作るとほんの少し乗って楽しんで、Yゴを呼んで、乗っていいよと言った。

Yゴ「ふーん、まぁまぁおもしろい」

面白くて今にも笑顔になりそうなんだけど、悔しいから素直におもしろいと言わないYゴがなんだかYゴらしくてよかった。

Sホはすぐ満足して、もういいよといった。

そのあとの縄跳びはYゴと小学生4人ですごくもりあがった。ちょっと予定の時間はオーバーして短い帰りの会になったけど、みんないい顔でその日を終えることができた。

公園からの帰り道、Sホと手をつないで、がんばって自分の気持ち言ってたね、と声をかけたら

Sホ「こわかった~。でもSホ、自分の気持ちちゃんと言えた!」

自信に満ちてる顔をしていた。

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月曜日で年中と年長だけの登園日であること、代休で少し上のお兄さんお姉さんが来たことで、年長Yゴは4月から優しいお兄さんとして頑張ってきた緊張の糸がほどけて地が出せていた。SホはUノや、たぶん私が隣にいたことに力を得て、こわいと思っていたYゴに勇気を出して自分の気持ちを粘り強く伝えていた。

帰りの保育ミーティングで、なおちゃんと2人でしまおにしたい、というSホの気持ちに応えていいかどうか迷っていたという話を出したら、応えていいと思うって仲間は言ってくれた。

この日、Sホが困っていそうだから助けようとして大人が声をかけたら、「いい」と断られたそうだ。Sホって、こないだのおつかいの時もお腹が痛いのに、荷物もとうか?と声かけたら「いい」とがんばってた、甘えてくれてもいいよとスタッフのかなちゃんが報告してくれていた。保育後にお母さんとも話したところ「今日は小学生も来るからしまおにできそうだね」と声をかけたら顔がくもったそうだ。

そういう話を総合して、「今日は2人でなくてみんなでしまおにするわ!」って突っぱねなくて本当によかった。無理に集団の中にいれようとしなくてよかった。しまおにで捕まえられるのがこわいきもちを乗り越えられなかったけど、そのあと縄の取り合いでは、傍で支えてくれる人の存在を感じてこわい気持ちを乗り越えて自分の気持ちを一生懸命伝えるSホがいた。

みんなの声がつながって、Sホが大人を求めてくるときは、応えていけばいいのだと理解した。大人の隣を頼って遊び続ける子はいない。大人は安心できる基地になればいい。

遊びに大人は邪魔なんだろうか?

いや、大人が、子どもの遊びの内側に入ることで、遊びが豊かになる可能性もある。

大人を安心の基地にして、子ども同士がつながっていくことも大いにある。

 

森のようちえんなので、子ども同士の自然なかかわりや、自然にかかわっている姿の記録が素敵だと言われる気がして、大人のかかわりや葛藤を書いた記録は場違いになってしまうのかと、去年はほとんどブログが書けなかった。

「おとなはそっと口をとじて」

の解釈だと思う。子どもの体温や、流れる空気や間を感じずに、上から目線で矢継ぎ早に大人が言葉を浴びせるのは違うと思う。

例えば家での私は「早く宿題やりな」と子どもの「つもり」も考えずに焦って声をかけてしまうことがある。そういう口はそっと閉じたい。どうして家ではこうなる?(^^;たぶん仕事や趣味やメールやいろんなやりたいことにまみれて家事して、時間に追われていてゆっくり寄り添えていないんでしょうね。なんとアンバランス(笑)我が子だと、気持ちが同化して冷静になれず、こうしてほしい!という親の思いが強くなってしまう。

職業保育者なのに。そんなしょーもない自分も許しながら、せめて森のたまごでは子どもの隣で対等に暮らす仲間として、大人も遊びの内側に入り、隣で弁当を食べて大人も子どもの世界に入り込んで、子どもの体温や気温やゆっくり流れる時間を感じて、感動や喜びを肌で感じていきたい。

少し離れたところから見守ることもあるけど、そんなふうに大人も子どもの隣で暮らすことは悪くないし自然なことなんじゃないかと私は思います。

森のたまごの子どもたちとのかかわりから学んだことをこれからも1人の未熟なスタッフ目線で書いていけたらと思います。

(スタッフなお)

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「森のたまご」
 お問い合わせ:morinotamago2010@yahoo.co.jp
 代表:遊佐(ゆさ)080-5122-1052

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