野外保育 とよた 森のたまご

愛知県豊田市2010年度森のようちえん開園
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6月9日(木) 見守ること 信じること

2011年06月15日 | 保育
帰り際、年少R君が、年少Hちゃんを叩き、服を引っ張り、
Hちゃんが大声で泣いているという場面があった。
Hちゃんもいやと泣きながら抵抗している。

たけのこほりで意気投合していた二人だ。

普段は物静かなR君なので、友達を叩くという行動を初めて見てびっくりした。

向かっていくRくん。泣き続けるHちゃん。当番Rちゃんにしがみつく。

R母ちゃんの持ち場だったから
二人を怪我がないようにそばで見守るRちゃんに任せればよかったのに
居ても立ってもいられず、Rくんを抱えて引き離そうとする私。


どうやら、Rくんは、もっともっとHちゃんと遊びたかったということらしい。
今まで一緒に遊んでたHちゃんが、リュック背負って帰りの支度して
ひょいっと離れて行こうとしたのが、悲しかったらしい。

私は、年少さんは 母と離れて幼稚園に来ているだけで精一杯だから、
今はできるだけ安定した気持ちで過ごす事が一番なんじゃないかなとその時は思い、
思いっきり二人をぶつけさせずとも、二人を一旦離して大人が気持ちを汲んであげたら
それでいいんじゃないかな、と思ったのだった。

Rちゃんは 見ていても危なくないけんかだったし、
二人にやりきらせたかった、ということだった。


ミーティングでも、次の日も
話せば話すほどに意見が全く違ってしまったということに、
私はなぜかすごく動揺していた。

この件で色々な思いが巡った。

どういう対応がよかったのかは、「正解」というものはないと思う。
人それぞれの思いややり方があって、違っていて当然。
違っているということを、まずは認めることが大切だと思う。

それより何より、色々な考えの一番最後にたどり着いたのは、
あぁ、自分自身が本音を出して人とぶつかるということにすごく怖がっているな、
ということだった。

そういう気持ちが根底にあって、子どもたちのぶつかり合う姿を見守れなかったんだ。

自分の意見を否定されると、自分の人間性まで否定されてしまったような
孤独感を感じてしまう自分がいたんだなぁと。

できることなら、みんなと調和していたい。
その方が安心。
もう、みんなの前で意見を言うのはこわいな、と臆病になって
何にもやる気が起こらなくなって……

いつもの自分のパターンだと、こういう気持ちになった時は
途中で放り投げます。

月曜日、Tりんに「もう自信ないし、やめたいんだよねー!」
と打ち明けたら 笑いながら
「なにぃ!早く言ってよー!」
とばしーんと肩を叩かれ、なんだかそれで非常にすっきりしました。

そして、不思議とやる気がまた沸いてきました。

本音を出すって、気持ちいいことなのかもしれない!


反対意見が出てぶつかること、自分が間違っているんじゃないかと思うこと
思われること、心配だし、怖い。

しかし、そんな表面的なやりとりでつぶれてしまう自分じゃないじゃないか。
本当の自分の価値を自分でしっかり信じていれば大丈夫。
きっと、自分を否定してるのでなく、ただただよくしたいだけなんだって
相手のことも信じることができる。

ちょっとした意見の違いぐらいで、心まで離れてしまうことはない、と
信じることじゃないかなと思った。

もりたま前よりも、いろんなことに心が動いて、
湧き上がってきてしまう自分の気持ちに戸惑っています。

自分に正直になること、あまり臆病にならず少しずつでも自分を出すこと、
「変わりたい!」と、かあちゃんのたまごのからにもひびが入り始めました。

もりのたまごで大切にしたいこと。見守ること。
大人が介入しすぎず、やりきる経験、本音の自分を出し切る経験、
大切なんだなぁ。

母である自分自身が、
仲間の中で自分を出して心を揺らしたからこそ、
頭でなく、体で、心の底から気付けたことがいっぱい。

すれ違った寂しさ。分かり合えたうれしさ。

両方の体験が人を強くする。
そんなふうに自分自身の体験から学びました。

ありのまま、自分に正直に。
大人集団も信頼し合って「たまごたちにとって大切なことは何か」
正直にいろんな意見が出し合える集団になれたらいいのではないかなと
思いました。
一人ひとりが、自分が大切に思っていることを出し合う中で、波紋のように
思いは広がって、影響し合い、重なり合う部分が大きくなっていったらいいなぁ。


明日は会議。
なんだかんだ言って、きっと明日も言いたい、言えない、言っちゃったと
色々葛藤してると思います!

我が家の父ちゃんには「6割の力でやればいいんじゃない」「あつくるしいよ」と
笑われてます。

しかし、そんな自分が好きだったりするから、しょうがない。

(なお)

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7 コメント

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Unknown (みえみえ)
2011-06-15 21:56:28
たまご2年目になりつくづく、子どもだけでなく私たち大人も、いろんな経験をして成長しているんだと感じます。
時には心にグサリ…と言われたりするけど、うわべだけのお付き合いや仲良しではなく、心から信頼できる母ちゃんたちが周りにいてくれて、自分に必要なこと言ってくれることに感謝しています。
そして自分も自分の気持ちを隠さず伝えていけばいいんだよね!
少しずつ…でもいっぱいなおちゃんの殻にヒビが入るのを楽しみにしています♪
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ニコニコ (noe)
2011-06-15 23:07:52
いつもニコニコなおちゃん、心労を汲み取ってあげられなくてすみません。子どもを守ってあげられるのは親である大人だし、止める、見守る両方いていいと思います。でも自分の子じゃないと怪我したらいけないという思いで、止めてしまいたくなります。自分の子どものけんかは敢て止めなかったけど、本人が一番体で学んだと思います。いろんな人がいるってことを大人も子どもも知ることができるところがいいと思ってます。こうやって母は強くなっていくんですね。なおちゃんはなおちゃんのままでいて下さい。あつくるしい、ってひどいわ!
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<(_ _)> (よこちん)
2011-06-16 05:23:59
とっても真面目ななおちゃん!
私も笑いながら
ばしーんと肩を叩くわよ(笑)

大丈夫!
あなたはあなたでいたらいいんじゃない?
そんなあなたが私は大好きだよ!

無理したら長続きしないし
ピヨピヨ頑張り過ぎずに
頑張りましょう!

本音を言える仲間でいたい。
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ピヨピヨ (よこちん)
2011-06-16 05:27:11
ピヨピヨ頑張り過ぎずに

って[たまごの母ちゃん]らしく…
って言いたかったのよ
ヘンテコリンな比喩ですんまそん


またのえちゃんに指摘されちゃうかな あは
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みえみえへ (なお)
2011-06-16 23:19:55
コメントありがとう。今日会えた時に話しそびれましたが、すごくうれしかったです。
うわべだけの仲良しやお付き合いでなく・・・ここに反応しました。信頼しあって言い合える関係、いいですよね!相手も自分も傷つけたくない、と卒なく振る舞いがちだった時と比べて
少し景色が違って見えます。これからもよろしくね!


のえちゃんへ

のえちゃんからのコメントもとってもうれしかったです。
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のえちゃんへ (なお)
2011-06-17 00:11:19
先ほどは子どもが起きまして途中書きになりました。
のえちゃんの、子どもや私に対するあったかい思いが伝わってきて、うれしかったです。ありがとう!
自分の気持ちに素直に、自分を大切にしている姿を子どもたちに見せていきたいですよね。
さて、クールなだんな様からすると、私はいちいち熱く見えるようです(笑)ジェットコースターのような起伏を乗り越えて忙しいなぁと自分でも思います。でも、いいんですよ。そんな風に言われてなぜかにやけてしまうのは信頼関係なんですよね!愛情を感じちゃう。どさくさにまぎれてのろけました~
伝わるのは言葉そのものでなく思いなのかなってよく思います。
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ピヨピヨ よこちんへ (なお)
2011-06-17 00:20:09
たまごの母ちゃんはたぶんコケコッコーじゃない?
鶏卵と決まったわけではない!?

頑張りすぎずに、といつもよこちんが言ってくれるね。考え込んで追求するのが結構好きな私だけど、身軽にどんどん行動するよこちん見てると、人生って楽しめるんだなぁっていつも感心しちゃいます。水疱瘡の息子さんと庭でてんぷらして 玄関がぎとぎと!なーんて笑ってるあなたのことを私も大好きだよ!!
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