野外保育 とよた 森のたまご
小さな草にも、大きな木にも、一つ一つに役割があり、私たちの生活に欠かせないものを、
小さな手で触れ、いろんな気持ちをいっぱい感じ、育ってほしい。
子ども同士の関わり、時間を大切にし、満足感や、達成感をたくさん味わってほしい。
大人たちは少し口を閉じ、子どもたちが何をどう選ぶのかそっと見守り、
必要な時には知恵のエッセンス。
大人も子どもも育ち合い、自分らしく生きる・・・
『森のたまご』にしか出来ない、手作りようちえんを創っていきたいと思っています。
風の冷たい朝です。
今日は、たまご味噌の仕込み日です。
いつもお外でばかり活動しているたまごの子達も、さすがに味噌の仕込みは室内で行います。
今年は畑で大豆を収穫することができました。
とはいっても、大人の両手のひらに収まるくらいのほんのちょっと。
この大豆に買い足した大豆をまぜて、各家庭で持ち帰り浸水させ、昨日の保育中に大鍋と薪でコトコト煮ました。
今日は大豆を温めなおすところからのスタートです。
お借りした交流館の調理室に集まったたまごたち。
さっそくエプロンを身に着け、三角巾とマスクをつけます。
今日はすぐにみんなが集まってきて、全員が座って朝の会を迎えることができました。
(最近、大きい組さんが立ったまま朝の会に参加したりで、ちょっと久々の光景なんです。)
マスクをしていると、お口も自然にチャックされているようで、話もよく聞いてくれました。
やのちゃんが
「なんでエプロンやマスクをつけるかわかる?」
という質問にも、
「ばい菌が入っちゃいかんから。」
「髪の毛とか入っちゃいかんから頭もつける。」
みんなちゃんとわかっているようです。
今日の流れを説明すると、さっそく作業開始です。
「やりたくなーい。」
と言っていた子も、すり鉢に入った大豆を見ると気分が変わったのか、靴を脱いで作業に取り掛かりました。
大豆をつぶす作業は、マッシャー組1組と、すり鉢組3組に分かれて、4か所でスタートしました。
「こっちはっもう終わったよ~。」「こっちはもう2回目だよ~。」
お互い刺激し合ってあっという間に大豆はつぶれていきます。
途中「おーい、年長がんばれよー!」「はーい!」
なんて言う会話も聞こえ、大豆をつぶすグループは違ってもみんなの心は一つなんだな。と、ここ最近の年長の団結力を垣間見ました。
続いて塩きりです。
米糀と塩を手でこすり合わせていきます。
みんな結構真面目に取り組んでます。
先ほどつぶした大豆を4等分にして、各組の桶の中に入れました。
さぁ、みんなよく混ぜてね~。
ここにきて、みんなが作業を進める中、一人ずっと見ていて全くやろうとしなかった年少Pたが、手を洗って消毒をしに来ました。そうかと思うと、兄Cたのところに加わって黙々と混ぜる作業を始めました。
味噌の仕込みも後半戦になりました。
後は持ってきた容器に空気が入らないように丁寧に詰めていくのですが、「手が痛い!」という子が出てきました。
こうなってくると次から次へと「痛い、痛い。」「もう手洗う~。」となってしまい、みんなチャチャっと詰めて手を洗い出しました。
とりあえず入れました~。
という具合で適当もいいとこ。
そして手を洗った子たちはもう外に出たくてしょうがありません。
まるで檻に閉じ込められた猿のようにキーキーギャーギャー。
本当はお弁当を食べてから外に出ようと思っていたのに、これ以上閉じ込めておくことはできない。と判断し、残りの作業を母ちゃん二人にお願いして外に出ることになりました。
塩きりを先にやってから大豆をつぶしたら、手が痛くならずにもうちょっと最後までやれたのかな?
それとも、このお猿さん達を閉じ込めておくのは、1時間が限界だった・・・ってことなのかな?
来年度への課題です。
外へ出たお猿さん達。
今日の午後からのお楽しみが待ちきれない様子。
早く外に出たかった理由はここにもありました。
「早くそり出してー!」
「そりすべりの場所なんか知ってるー!」
「今すぐいかないならお弁当食べない!」
まぁ、えらいこと。(←三河弁で『大変』という意味ですね。)
なんとかなだめてお弁当を食べ終えると、意気揚々と出発です。
交流館の裏にある、土手すべりのできる公園。
ここに来ると、さっきまでの冷たい風が全く気になりません。
言われた通りに、ここにきてお弁当食べた方がもしかして正解だった?!
これも来年度の課題ですかね。
土手すべり。
とにかく楽しい!こういう時って、普段あまりからまないような子達が、なぜか一緒に滑っていたり。
転んでもなぜか笑えちゃって痛くなかったり。
さっきまでの寒さが嘘のように、体もポッカポカ。
大人も我を忘れて楽しんじゃいます。
たまごのお猿さん達も、思う存分楽しめたことでしょう。
今日仕込んだお味噌は、次のたまご祭りまで各家庭で保管します。
たまご祭りの時、どんなお味噌に仕上がっているか楽しみです。
(ふーみん)
今日は、先週拾った枝を燃やして焼きおにぎりを作ります。
朝の会で保育者やのちゃんより今日やることのお話。
「1つ目、おにぎりを乾かします。2つ目、太い木を薪に切ります。
3っつ目、火をつけます」
さぁ、お話が終わる前に遊びに出掛けてしまった数人・・・。
「さぁ、何するんだった~?」
「・・・・・(バツの悪そうな顔でお互い見つめあう・・・」
お話聞かないと困ること、あるよね~。
みんなのおにぎりが並ぶと、それぞれのおかあさんが握るおにぎりって
各家庭大きさ、形それぞれ。なんだか並んだおにぎりは個性が出て、とってもかわいらしく、いとおしい。
こどもたちはさすが、
「これはうちのおにぎり~」
「これは○○の~」とよくわかっていらっしゃる。
さてさて、次は薪の準備です。
年長さんたちが中心になって拾ってきた大きな木。
このままでは使えないので、のこぎりで切ることに。
挑戦するは、年長Lと。そしてKい。
とっても太くて、切るのは大人でも一苦労。
でも2人ともとっても根気よく、切って準備してくれました。ありがと~!
今日の火付けは年少Hのち。
新しいマッチで、いつもより大きいものを手仕事係りさんが準備してくれ、
やさ~っしくシュッツとこすったHのちのマッチでしたが、
今日はあっさりついてくれました。一仕事終えたHのちは満足そう。
その傍ら、穴掘りに精を出す子達数人。
畑に出来た穴はとうとう、隣の小松菜の畝まで進出してしまいそうな勢いで
成長しております。
そして、色水遊びをする子数人。
畑の駐車場脇の花とお水をペットボトルに入れ、枝でトントン混ぜ混ぜ、
作成中。何ができるのかな?色は出たのかな?
協力してくれた子達のおかげで、穴掘りに夢中になっていた子も、色水遊びをしていた子も
み~んなあったか~い焼きおにぎりを食べることが
でき、「おいし~」と大満足な顔をしていましたよ。
みんなのおにぎり焼き係りをしてくれたやのちゃん、ご苦労さまでした。
(カヨチ)
森のたまごでは、卒園式の時に『たまご割り』という一大イベントがあります。
そして、その準備が今日から始まりました。
今日は託児も兼ねて、我が家での“たまごの型”づくりです。
朝、べっちゃんに連れられて3歳児コンビのYとくんとTみくんがやってきました。
しばらくして去年のたまごづくりの経験者、ありちゃんが到着。
そして、「畑のミーティングをやろう。」
を口実に招いた、ばくちゃん親子もやってきてくれました。
去年の反省を生かして、テキパキと新聞紙を丸めていくありちゃん。
いい方法を思いついたようです。
ちょうど四角くて丈夫な段ボールがあり、ここに丸めた新聞紙をひとまとめにしたものでトップをくっつけます。
周りは、くちゃくちゃっと丸めたものを新聞紙で棒状にしたものを、いくつも並べて肉付けしていきます。
ガムテープで留めるときは、二人がこの塊にギュッと抱きついてる間に一人が貼っていきます。
子どもたちそっちのけで、必死の作業。
でも、文化祭の準備みたいですごく楽しいです。
お昼休憩をはさんで、こなんちゃんが到着し、午後の作業が再び開始しました。
数をこなしていくうちに、どんどん良い方法を見つけ出します。
・段ボール箱は底の部分も少し内側に寄せておくこと。
・芯になるくちゃくちゃに丸めるものは、新聞紙よりも広告のがよい。(固いし手が汚れない)
・棒状のものにボリュームを持たせない方が、後の修正がしやすい。
・棒状のものを上下ぐるっとガムテープで巻きつけた後、膨らませたい部分の内側に丸めた広告を足していく。
・ガムテープはケチらずに豪快に貼ること!
保育当番だったべっちゃんも帰ってきて、かわいらしいたまご型が次々に完成しました。
仕上げは、ビニール袋で覆う作業。
しかし、用意しておいたビニールに対して、たまごは大きすぎました。
それでも何とか入らないものかと、ビニールを引っ張り、たまごを押さえつけ
・・・もはや矯正下着状態。
「大丈夫ですよ~ちゃんと入りますよ~。」
上から下からぐいぐい押して伸ばして引っ張って。
ある程度入ったかな?
と、我に返ってその姿を見てみると・・・
たまごの形は姿を消して、くびれが出来てしまいました・・・。
あんなに美しいフォルムにこだわっていたのに。
これじゃあ台無し。
結局ビニールを割いて形を整えなおしました。
無理させちゃってごめんね、たまごちゃん。
見本として残しておいた去年のたまご型の手直しして、6個のたまご型が完成したとき、私たちが熟練したプロのようになっていたのは言うまでもありません。
来週は次の工程に入りますよ~。
(ふーみん)