お若い人には縁が薄いかもしれませんが、「講談」という芸能があります。
聞いたことがない人も、そういうものが「ある」ことはご存知でしょう。
講談についての詳細はここでは触れませんが、以前にこのブログで褒めた講談師の神田松之丞(かんだ・まつのじょう)が「講談入門(河出書房新社)」という本を出しています。
よくできた本なのでぜひお手にとってご一読をお勧めしますが、この本(初版に限る)は本文よりおもしろいものがあります。
奥付です。
普通は本の奥付といえば、
〇〇年△月××日 初版(または第一刷)発行
と書かれますが、この本の奥付は、
2018年7月20日 初版印刷
2018年7月30日 初版発行
になっています。こんな本はほとんどありません、
20 日から 30 日の間に、いったい何があったのでしょうか。
私も物書きだから何度も経験していますが、文章が最終的に印刷物になるまでには「赤を入れる」、つまり校正という作業が待っています。
単純な誤字脱字の訂正から始まって、部分的にまるごと書き直すことも珍しくありません。
著者が書き直したい場合もあれば、編集者から書き直しを命じられる場合もあります。
校正という往復書簡を何度も行って最終的印刷物になるのですが、この「講談入門」は最終校正を終えて印刷所で印刷し本になった段階で、まだ直っていない部分が残っていたのです。
それ自体はあまり珍しいことではなく、二版以降で直すことが多いのですが、松之丞はそれをよしとしませんでした。
河出書房に頼んで、直っていない部分にシールを貼って直しました。
もちろんそのコストや手間は出版社がかぶるのですが、最後までよりよいものを出そうとした松之丞と河出書房新社は大いに賞賛されるべきでしょう。
さて、シールがどこに貼られているのか、ゆっくり探すとしましょうか。
聞いたことがない人も、そういうものが「ある」ことはご存知でしょう。
講談についての詳細はここでは触れませんが、以前にこのブログで褒めた講談師の神田松之丞(かんだ・まつのじょう)が「講談入門(河出書房新社)」という本を出しています。
よくできた本なのでぜひお手にとってご一読をお勧めしますが、この本(初版に限る)は本文よりおもしろいものがあります。
奥付です。
普通は本の奥付といえば、
〇〇年△月××日 初版(または第一刷)発行
と書かれますが、この本の奥付は、
2018年7月20日 初版印刷
2018年7月30日 初版発行
になっています。こんな本はほとんどありません、
20 日から 30 日の間に、いったい何があったのでしょうか。
私も物書きだから何度も経験していますが、文章が最終的に印刷物になるまでには「赤を入れる」、つまり校正という作業が待っています。
単純な誤字脱字の訂正から始まって、部分的にまるごと書き直すことも珍しくありません。
著者が書き直したい場合もあれば、編集者から書き直しを命じられる場合もあります。
校正という往復書簡を何度も行って最終的印刷物になるのですが、この「講談入門」は最終校正を終えて印刷所で印刷し本になった段階で、まだ直っていない部分が残っていたのです。
それ自体はあまり珍しいことではなく、二版以降で直すことが多いのですが、松之丞はそれをよしとしませんでした。
河出書房に頼んで、直っていない部分にシールを貼って直しました。
もちろんそのコストや手間は出版社がかぶるのですが、最後までよりよいものを出そうとした松之丞と河出書房新社は大いに賞賛されるべきでしょう。
さて、シールがどこに貼られているのか、ゆっくり探すとしましょうか。