モウズイカの裏庭2

秋田在・リタイア老人の花と山歩きの記録です。

焼石岳の花(4) 7月高所編

2024年02月26日 | 焼石岳/花と山容

(本頁は「焼石岳の花図鑑(3) 7月低所編」の続きである。)

七月以降、中沼コースを歩くと、
中沼の畔から姥石平の入り口あたりまで、あちこちでアヤメの花を見かける。

北方系のアヤメ、ヒオウギアヤメだ。
積雪量の多い銀明水付近では開花が遅く、八月に咲くものもある。

この仲間は初夏、梅雨時の花というイメージがあるせいか、
真夏の
しかも、高山のアヤメには少々面喰ってしまう。

姥石平下のヒオウギアヤメ 2017/07/14



ヒオウギアヤメ 2017/08/06
    

                                      オオバミゾホオズキ 2017/07/14


銀明水やその上の湿った斜面草地には、
夏場、ミヤマキンポウゲやシナノキンバイ、カラマツソウ、モミジカラマツ、リュウキンカ・・・
とキンポウゲ科が多い。
それにヒオウギアヤメやコバギボウシなど紫パーツが微妙に絡む。

このお花畑、残雪の量により、開花期が大きく変わる。
いつも肩透かしを食らう場所だ。

ミヤマキンポウゲ 2017/07/14



シナノキンバイ 2021/08/05



カラマツソウとシナノキンバイ 2017/07/14



カラマツソウ 2017/07/14



モミジカラマツ 2017/07/08
 
                                         ミヤマカラマツ  2017/07/08


ミヤマカラマツは東成瀬コースや銀明水以下の樹林帯に多い傾向が有った。

ヒナザクラは銀明水より上の雪渓際などでよく咲いている。
開花は雪解けに左右され、早いものは六月、場所によっては八月に咲き出すものもある。

ヒナザクラ 2017/07/14



ウサギギク 2017/07/14
    

                                                                                                                        チングルマとイワカガミ。2017/07/14


チングルマの実 2017/07/08



アカモノ 2017/07/14



七月の焼石は花が少ないと先に述べたが、
その最たるものが姥石平だ。
この時期は緑一色なので、六月中旬までのあの花筵は夢だったのかといつも思う。

がよく見ると地味な花がけっこう咲いている。

七月の姥石平。バックは横岳。2017/07/14



ムカゴトラノオは東北では極めて少ないが、焼石には多く、他は和賀岳山頂部くらいだろうか。

ムカゴトラノオの群生。2017/07/14



ムカゴトラノオ 2017/07/14
   

                                        ネバリノギラン 2017/07/14

キバナノコマノツメは場所によっては六月から咲いている。

キバナノコマノツメ 2017/07/08
 

                                      ウスユキソウ 2017/07/14 


オノエラン 2017/07/14



他にはギョウジャニンニクが多いと聞くが、この花はいつも撮り逃がしてしまう。
 

マルバシモツケ 2017/07/08
 

                                     ウラジロヨウラク 2017/07/08


他の高山でよく見かけるニッコウキスゲやヨツバシオガマを、焼石では何故か見かけない。
七月の焼石が寂しく感じられるのは、案外このあたりが理由なのだろうか。


以上。


「(5) 8月低所編」へ続く。


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