モウズイカの裏庭2

秋田在・リタイア老人の花と山歩きの記録です。

東成瀬のスプリングエフェメラル1(2014年4月24日)

2021年04月25日 | 秋田県南の低山

(本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしたものである。)

沿岸部秋田市や男鹿半島に遅れることおよそ一ヶ月、
4月も下旬になると、豪雪地帯(積雪2m超)の内陸山間部、東成瀬村もさすがに春めいて来る。

(`◇´)何だ。ただの枯れ草土手じゃないかと言われそうだが、白や薄青、黄色の粒々をご覧あれ。
これ皆、スプエフェ(スプリングエフェメラル)なのだ。



ここでちょっとお勉強を。 
スプリング・エフェメラルとは、Spring Ephemeralと書き、『春の妖精』または『春のかげろう』と訳される。
『春植物』と呼ぶこともある。長い名前なので「スプエフェ」と略す人も居る。
カタクリやイチゲの仲間、フクジュソウ、エンゴサク、アマナ、コバイモの仲間などのように
春の限られた期間(雑木林の林床が明るいうち)に
パッと現れ、パッと咲いて、パッと実を結び、パッと消える特異なライフスタイルをもつ小型植物を指す。
だからと言って一年草ではない。
地上部が枯れた後も地下部分(地下茎や球根)は生き残り、翌年の早春に地上部を再生する。
したがって、その生涯はけっして儚いというものではない。
例えばカタクリに至ってはタネから花が咲くようになるまでには十年近い歳月を要し、
その後は何十年にもわたって咲き続けると聞く。
へたをしたら他の草花以上に長命と言えるかもしれない。


土手を下から望むと・・・







白い花っこがいっぱい日光と風にフリフリしてるが、これはキクザキイチゲ。




薄い紫もあった。




フクジュソウはまだ新鮮。




(;´Д`)めんこいフクジュソウ




別の土手ではこんな芽だし風景に出会う。

何の芽だしか分かるかな。

 

 

そろそろお分かりかな。

 


これはアズマイチゲの芽だし。

フクジュソウやカタクリが雪を破ってor雪解けと同時に芽を出し、咲く様子はときどき目にするが、
アズマイチゲのそれは今回初めて見た。
4月末でも雪の残る豪雪地帯だからこそ見られる風景なんだろう。

豪雪地帯では農地や道路端、土手など人臭い場所の彼方此方でスプエフェが咲き乱れる。

本来ならオオイヌノフグリやヒメオドリコソウ、セイヨウタンポポなどで覆われる場所だが、
豪雪のせいでこれら帰化雑草の侵入が阻止されているのだろうか。

下写真はもろ道端、舗装道路の路肩と農業用用水路の間に勝手に咲いたスプエフェ。



白い花っこはアズマイチゲ、薄いブルーの穂花はミチノクエンゴサク。

続いてこの芽だしは

ミチノクエンゴサクの芽だし
 
                                         ミチノクエンゴサクとアズマイチゲ


秋田のスプエフェの横綱とも言えるキクザキイチゲ。白と青紫がある。



(´π`; 白い花っこはキクザキの白かと思いきやアズマイチゲだった。


キクザキイチゲの濃色とピンク色の個体。

 


そのキクザキイチゲが咲くまでの様子を見よう。

 
 
 (´π`; ここでふと思ったのだが、
キクザキイチゲの葉色は緑ではなく銅赤色だった。
花が終わり近くなると、変哲のない緑に変わるものもあるが、若い時は何故こんな色になるんだろう。

fbの友人達から次のようなご意見アドバイスがあった。

◆熱帯の木々の新芽が赤いのと同じく、葉緑体ができるまで強光による葉のダメージを減らすためでしょうか?
◆天候不順が続いても光合成が旺盛にできる個体なのか、葉に含まれる成分を変えることで遅霜に強い個体になっているのか、はて?
◆少し調べたら、熱帯の木々の新芽が赤いのと、北国の植物の新芽が赤いのはまったく別の理由みたいです。
北国の新芽は低温ストレスでクロロフィルの合成が阻害される一方アントシアニンの合成が促進されるため、
熱帯の木々は強烈な紫外線でアントシアニンの合成が促進される一方クロロフィルの合成が阻害されるからだと。
巷の銅葉の品種群は、こういう制御のどこかが壊れたものたちなんでしょう。


以下、銅葉のキクザキイチゲが群れているところ。

白花タイプ


青紫花タイプ。逆光なので赤が強調されている。


 
上の青紫花タイプのアップ。 
 


銅葉タイプはアズマイチゲにも有った。
右上はバッケ(アキタフキ)とアズマイチゲ。


東成瀬のスプエフェは第二部もある。 ⇒ こちら





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4 コメント

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いやー!めんこいな~ (ふくろう)
2021-04-25 11:13:29
こんにちは、モウズイカさん (^_^)/
まー!めんこい、めんこい!
応援してまーす♪ それにしても綺麗に輝いてる!ありがとうございました。
返信する
ふくろうさんへ。 (モウズイカ)
2021-04-25 11:34:25
コメントありがとうございます。
この土手ですが、実は・・・・ (´π`;)墓地なんです。
田舎の村はずれにある小さな・・・墓石が十基程度の・・・
撮影に当たっては墓石を写さないように気を付けました。
ところで墓地って、案外、お花畑になってるところが多いようで、関東以西だとヒガンバナなどが多いかと思います。
秋田は雪国なので、ヒガンバナはありませんが、
かわりに(山間部では特に)フクジュソウやイチゲなどがよく咲いてます。
返信する
Unknown (ぽんぽこぽん)
2021-04-25 20:35:02
よくよく見ると、かわいいお花がいっぱいで思わず笑顔になりました🤗

いつも美しい自然のお写真、ありがとうございます🍀
返信する
ぽんぽこぽんさんへ。 (モウズイカ)
2021-04-25 20:48:03
コメントありがとうございます。
先にふくろうさんへのレスポンスにも書きましたように
此処は村はずれの墓地なんです。
それでも暗い雰囲気は無く、隣の運動場も含め、
明るくてポンポコ狸が遊んでるような場所であります。
返信する

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