モウズイカの裏庭2

秋田在・リタイア老人の花と山歩きの記録です。

盛夏の三ツ石山には何が咲く。後編(2021年7月18日)

2021年08月02日 | 裏岩手・三ツ石山

(本頁は「盛夏の三ツ石山には何が咲く。前編」の続きです。)

今日はこれから八幡平の大深岳方面に向かって稜線を歩いてみる。
歩くにつれ、最初に登るピーク、覘標(てんぴょう)ノ台がせり出して来る。
その手前の三ツ沼。このあたりも景色のいいところだ。

覘標(てんぴょう)ノ台に向かう。



三ツ沼と覘標(てんぴょう)ノ台



三ツ沼をもう一枚




途中にある樹木のゲート                           
覘標(てんぴょう)ノ台山頂から三ツ石山を望む。
 



覘標(てんぴょう)ノ台は小さなピークだが、眺めはとても好い。
見える山は三ツ石山と共通だが、強いて探すとひとつだけ違いがある。

鳥海山は三ツ石山からは乳頭山が邪魔して見えないが、覘標(てんぴょう)ノ台まで来ると見えて来る。




それは秋田駒、乳頭山の重なりの右奥に見える。




二つ目のピーク、小もっこ山は三ツ石山よりも1m高く、1467mだ。
山頂から見る大深岳は近いせいもあって迫力十分。


小もっこ山山頂



小もっこ山山頂から焼山を望む。



今回はここから150mくらい降下して、大深岳との鞍部まで行ってみた。格別珍しいものはなかった。
なお帰りの登り返しはしんどかった。

大深岳のジグザグ登山道                              大深岳との鞍部から見たジグザグ道。
 



大深岳との鞍部から見た岩手山



ジグザグ道の登り口でシラネアオイの残花に遭遇。オオバキスミレも残っていた。
この場所は雪解けが遅かったのだろう。

 



鞍部から小もっこ山を望む。これから登り返しだ。




先に三ツ石山は花が少なかったと書いたが、
これは山稜の多くが落葉広葉樹の低木やササにびっしりと覆われているからだ。

こうなるといわゆる高山のお花畑は成立困難なので、花の種類・量ともに貧弱にならざるを得ない。
ただしこのことは秋の紅葉時には有利だ。
三ツ石山の紅葉がみごとなのはこれら落葉広葉樹の低木密林のたまものだ。

同じく紅葉の名山として知られる栗駒山も同じような状況だった。

なお三ツ石山と覘標(てんぴょう)ノ台山頂部の露岩地帯、小もっこ山の西面には少数だが、高山性の種類が生えていた。
イワウメやコメバツガザクラ、ミヤマキンバイ、ホソバイワベンケイの花は終わっていたが、
ミヤマダイコンソウの花はまだ少し残っていた。他にはウスユキソウ、オノエラン、ミヤマリンドウなども見かけた。

ミヤマダイコンソウ                                ホソバイワベンケイ
 


ウスユキソウ




オノエラン                                     ミヤマリンドウ
 



帰り道は三ツ石山や岩手山を眺めながら。

小もっこ山山頂より三ツ石山方面を望む。



覘標(てんぴょう)ノ台から三ツ石山方面を望む。



枯れたアオモリトドマツと岩手山



三ツ石山が近づいて来た。







三ツ石山山頂にもう一度登ってみる。

朝、登頂した時は先行登山者が山頂の石積みを枕に朝寝していてどいてくれなかったのだが、
昼過ぎの下山時、再度登った時はおばあさんたちがすぐどいてくれたのでゆっくり写せた。

バックは森吉山。



バックは八幡平。




小もっこ山まで行くだけならば、けっして難儀な山行きではないが、今回は消耗した。

理由のひとつは気温。盛岡市で35℃、1400mの稜線上でもけっこう暑かった。
更に今回は小もっこ山の山頂で止せばいいのにさらに大深岳鞍部まで降下してしまった。帰りは同じところを登り返した。
このおかげか、帰りはばててしまい、いつもより休みが多くなった。
最後に休んだのは、滝上温泉への分岐点より少し上の岩の多い斜面。ここは森林が一旦途切れ、南側の山の眺めがとても良い場所だ。
こんなによく見える日もそうないだろうとじっくり休んでしまった。

滝上温泉への分岐点より少し上の斜面からの眺め



奥産道の下りは見通しも効かず、退屈なところだが、
一か所だけ烏帽子岳(乳頭山)が正面に槍ヶ岳のような姿で見えるポイントがある。

道の両側には割と花が多く、今回はオニシモツケやトリアシショウマなどが咲いていた。
もう少し立つとクロバナヒキオコシやヨツバヒヨドリなども加わることだろう。


槍ヶ岳のように見える烏帽子岳(乳頭山)                         オニシモツケ
 



以上。



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