ムジカ公式ブログ MUSICA Official weblog

オーディオと音楽とすこしマニアック。 MUSICA are a new Hi-Fi brand from Japan.

『細いスピーカーケーブルは低音が出ない』は本当?vol.3

2016-07-25 | スピーカー
「『細いスピーカーケーブルは低音が出ない』は本当?vol.2」の続きです。

ここまでの2つの実験結果からは「細いスピーカーケーブルで低音が出なくなるというのは嘘」となりました。

次に実際に細いケーブルで聴いてみました。

ケーブルの太さは0.5スケアです。



当社の標準ケーブル(3.5スケア)に比較すると1/7です。

音色は線材の種類や構造によって異なりますので

ここでは「低域が出なくなるか」という点のみ評価します。

試聴は前回同様

JAZZ(茶色の小瓶/角田健一ビックバンド)、クラシック(剣の舞/ハチャトリアン)、

ポップス(Blue eyes ble/クラプトン)の3曲です。

結果ですが・・・

やはり低域が出なくなることはありませんでした。

計算値、シュミレーション、実際の試聴

3つの結果とも「細いスピーカーケーブルで低音が出なくなるというのは嘘」となりました。

では雑誌等で「細いスピーカーケーブルで低音が出ない」と書いてあるのはどういうことでしょう?

理由はいくつか考えられます。

1、一般に太いケーブルは高価で、細いケーブルは安価です。

  これらの差別化を図るためと考えられます。

  つまり、低音が出ないのならば安いケーブルは止めて、

  高いケーブルを買おう!ということです。

2、見た目の問題があります。

  「太いケーブルは低音がでそう・・・」

3、ケーブルが細くなると音がソフトになります。

  その結果、低域に迫力がなくなり

  「低域の迫力がない」→「低域がでない」となった可能性はあります。

こういった基本的な事柄は今では雑誌では真剣に取り上げません。

それは「細いスピーカーケーブルで低音が出なくなるのか?」という実験をしても雑誌が売れないからです。

雑誌もメーカーも販売店も皆営利団体なのでしかたのないことです。

ところで、

細いケーブルでは低域は落ちずにソフトになるのですから

これを生かしたケーブルを考えてみましょう。

例えば、キンキンと刺激的な音を出すスピーカーに

あえて細いケーブルを組み合わせることで

意外に良い!という結果にならないかという目論見です。

次回に続きます。


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『細いスピーカーケーブルは低音が出ない』は本当?vol.2

2016-07-24 | スピーカー
「『細いスピーカーケーブルは低音が出ない』は本当?vol.1」の続きです。

前回は細いケーブルを数値化し計算したところ、

細いケーブルは低域が出ないは嘘という結果がでました。

今回は抵抗値の変化させ低音が変化するかを試聴しました。

現在当社では3.5スケア(断面積3.5平方ミリ)のスピーカーケーブルを片側3m使用しています。

このスピーカーケーブルの抵抗値を測定したところ

0.1オーム以下でした。

このスピーカーケーブルに0.3オームの抵抗を直列に接続します。

抵抗は10w0.3オームの巻線抵抗を使用しました。



こうすることでスピーカーケーブルの太さを1/4にした状態を再現します。

試聴してみました。

JAZZ(茶色の小瓶/角田健一ビックバンド)、クラシック(剣の舞/ハチャトリアン)、

ポップス(Blue eyes ble/クラプトン)の3曲を聴きました。

まずは低域と高域のバランスですが、

3曲とも低域だけが落ちたという印象はありません。

それどころかどこの帯域を聴いても音量が落ちているとは感じられませんでした。

音色の変化はありました。

3曲に共通するのは全帯域がソフトに聴こえるということです。

とくにクラシックでは高音がソフトになるのが顕著でした。

しかし、いやな感じではなく、読書でもしながら聴くならこちらのほうが良いくらいです。

この実験の結果、聴感上も低域だけが落ちることはありませんでした。

ここまでの2つの実験結果からは「細いスピーカーケーブルで低音が出なくなるというのは嘘」となりました。

次に念のため本当に細いケーブルに変えて聴いてみましょう。

次回に続きます。


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『細いスピーカーケーブルは低音が出ない』は本当?vol.1

2016-07-23 | スピーカー
細いスピーカーケーブルは低音が出ないと雑誌には書かれています。

確かに細いケーブルは抵抗値が高くなります。

スピーカーケーブルのように大電流に使用すると電圧降下が大きくなって

音量が下がります。

それであれば、低音も高音も同様に下がるので

低音だけがでなくなるというのはおかしいようにおもいます。

しかし、スピーカーのインピーダンスは一定ではありません。

下図はあるフルレンジユニットのインピーダンス特性です。



このユニットを細いスピーカーケーブルで接続した場合

200Hz~1KHzは低いので音量は低下し

高域のインピーダンスは高いので下がりにくいようにみえます。

それでは実際にどのくらい下がるか計算してみましょう。

低音は200Hzで計算します。

インピーダンスは8オームほどです。

これにかなり細いスピーカーケーブル(直流抵抗0.5オーム)を接続します。

音量は0.3dB低下します。

高音は20kHzで計算します。

インピーダンスは30オームほどです。

音量は0.1dB低下します。

0.3dBも0.1dBも耳で聞いても判らないレベルです。

細いスピーカーケーブルで低音が出なくなるというのは嘘なのでしょうか?

次回に続きます。


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新製品速報!!vol.5

2016-07-22 | 雷鳥 Raicho
『新製品速報!!vol.4』の続きです。

4回にわたって新製品Raicho Lucido-intについて書きました。

最後にぜひとも書いておきたいのは

そのデザインです。

日本にはたくさんのオーディオメーカーがありますが

なぜどこも同じような無難なデザインなのでしょう?

どうも、作り手にオーディオは大人の趣味という観念が強く、

『高級感』『シック』『機械的』といったデザインから抜けられないようです。

今やオーディオ機器はリビングに置くもの。

20年も前の『機械』のようなもの、

しかも大きなものを何台も置いて家族の同意が得られるとは思えません。

また、現在では北欧のデザインがお好きな方もいれば、

ポップなアメリカン、日本伝統の和柄等デザインは多様化しています。

車に例えると、

オーディオ機器はオーソドックスなセダンしかありません。

不思議です。

スポーツカーやワンボックス、RVはどこに行ってしまったのでしょう?

もちろんRaicho Lucido-intのデザインは個性的です。

中には嫌いという方もみえると思います。

しかし、ムジカは

70%の方が『まぁ、いいんじゃない』というデザインではなく、

10%の方が『ぜひ傍に置きたい!』をいうデザインを目指しています。

日本人の目には変わったデザインに見えるかもしれませんが

海外ではスタンダードに近いとのことです。

次回に続きます。



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新製品速報!!vol.4

2016-07-21 | 雷鳥 Raicho
『新製品速報!!vol.3』の続きです。

Raicho Lucido-intには

小音量で聴くためにもうひとつ工夫があります。

小音量で聴くためには

当然ですがボリュームをあげられません。

8時や9時の位置で聴くことになります。

ボリュームをこの位置で使用するとあまり音質が良くありません。

そこでボリュームの位置を持ち上げるために

ゲインを通常の1/2にしました。

ゲインを下げるにはNFBを増やすことで調整するのですが、

NFBを増やすと低域、高域ともレンジが広がり

低域、高域が存在感を増すようになります。

しっかりと出ているという印象です。

全体として小音量で鳴らすと具合良い増幅回路となりました。

次回に続きます。




写真は雷鳥2と雷鳥ルシードです。

雷鳥ルシードはクラシックな中にも現代的なポイントがあるデザインとしました。






今回使用中のスピーカー、ドイツ・クアドラル社ロジウム200のキャンペーンを行っています。



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