小諸 布引便り

信州の大自然に囲まれて、風を感じ、枝を眺めて、徒然に、社会戯評する日帰り温泉の湯治客です。愛犬の介護が終了しました。

『天空の芸術祭2016』を観る:

2016年10月09日 | イベント 祭 催し

『天空の芸術祭2016』を観る:

御牧ヶ原の台地は、何とも謂えないような北海道のような景観に似ていて、天気の良い日に、散歩などをしていると、その空の青さと流れゆく白い雲との調和が、大地の土の色とハーモニーを奏でて、とても気持ちがよいモノである。何せ、45年以上もの長い間、ビジネスの世界に埋没していたせいだろうか、すっかり、右脳は、化石化、機能不全寸前で、アートや音楽や、伝統芸能の観賞などでも、残念乍ら、なかなか、右脳再生が果たされないのが、実情である。北側フロムさんや、田島征三さん等による十日町の大地の芸術祭や、トリアンナーレなどで、或いは、瀬戸内芸術祭などを通じて、少しづつでも、芸術を通じた地域の活性化が、住民との交流を介して、前進して行ければ、それはそれで、結構な話である。東御市の、旧北御牧が原台地と八重原台地に跨がる、自然豊かな地域で、『天空の芸術祭2016』というアートフェスティバルが開催されているということを知ったので、出掛けてみることにした。芸大のアーティスト達が、作品を屋外や、溜め池にも、地下室にも、室内にも、展示されていて、とても、興味深いものである。アート作品の鑑賞というものは、なかなか、制作者の芸術的な思いを理解するのが、難しいものの、それ自体を、あれこれ、こちら側が、勝手に想像しながら、鑑賞する事でも、何か、こちら側にも、小さな何らかの心的な変化が生じるであろうことは、どうやら、間違いないであろう。地元の住民も、訳の分からぬオブジェが、眼の前に、忽然と姿を現すことだけでも、何か、インパクトがあっても宜しいし、又、それが、風景を、ソーラー・パネルで自然景観を破壊したり、一変させるような代物でない限り、芸術作品の野外展示というものも、何か、効果があることであろう。そう考えると、何はともあれ、作品の制作に関わりながら、お手伝いすることも良いだろうし、それらの展示を見て回ることも宜しいし、兎に角、自分の出来る範囲で、お手伝いし、積極的に、或いは、消極的にでも、裏方でも、参加・関わることが、大切であるのかも知れない。その意味で、この第一回の開催は、これから先の10年、20年先、どのように発展するかは、判らぬが、大変貴重な第一歩であることは、間違いないであろう。官による訳の分からぬ補助金目当てや、爆買いの伝統や文化・歴史などのコンセプトも理解しないようなインバウンドを頼みとしないような地道な地域住民とのコラボによるこうした運動の点から、点へ、そして、線へ、更には、面へと、地域同士が結びついて行くような将来への展望を希望したいし、何らかの形で、無償奉仕と言う形で、関わって行きたいものである。作品を観ながら、そんなことを感じました。

 

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