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愚酷醜齢(後編)

(前回の続き)
仕事に関わる約束事を、得意先や顧客との間で決めるには、
それなりの手間がかかることも少なくない。

例えば…。
“倉庫の一角に在庫商品を置かせてもらうこと”
“業務用の車両を乗りつけるのに駐車場を貸してもらう”…などがある。
他社(他者)の都合で、自社のスペースを取られるのだから、
面白くもないと感じてもおかしくもない。
スペースに余裕もない会社なら、なおのこと。
それを、職場の先輩社員が都合をつけてもらったもの。
身勝手なマネをする者が出てくれば…。
「お前ら、出ていけ!」…となり。
まあオジャンとなってしまう。

昨日までは、門外漢のアマチュアだった中途入社の新人が、
年長者だからといって、先輩社員に対して暴言を吐き、
自分勝手な行動に出れば、”しめし”がつかなくなり。
“場が荒れる”ことになる。
さらに余計なものに意識を割いていれば、ミスも多くなる。
そもそも、年長者であると言うことは権利(特権)ではない。
年令を重ね、その言動や行動が責任を伴うものだから、敬意が払われる。
この敬意に対して、実務能力もないのにカン違いし、
やる気もなければ、こちらも考えを変えなければならなくなってくる。

虚栄は、もっとも警戒すべき感情。
根拠もないプライドばっかり高くても、気持ちは中途半端。
悪い先輩社員ばかりを、見習って…、
「アイツ(先輩社員)がやっているから…」と、
ロクに仕事も覚えもせずにラクをしようする。
“顧客先との取り決めに尽力した人物(先輩社員)と扱いが違うのは、
当然だろう!”…と注意すれば、
「”先輩”ですら守ってもいないのに、何でやんなきゃいけないですか?」と、
逃げの一手。
仕事では、マゴマゴしていながら、
他人を不快にさせるのだから、軋轢が生まれないハズもない。
ここまで注意してもダメとなると。
当然、上司に対応を任せるしかなくなってしまう。
上司も、本社の人事部が採用した人員のことで、軋轢を生みたくないのが本音。
ましてや、この上司の本心には…。
“しばらく、耳をふさいでいれば…”という態度があった。
誰だって「イヤな奴とは関わりたくもない」というところ。
これを職場の先輩社員として見過ごせるハズもなく、
対立することになったもの。
当時、(NAには)別の問題もあり。
事業所を追われることとなる。
(関連する過去の記事「かたり、たかり:逸~誤」)
この人物は、半年後、会社を辞めてしまうもの。
その後も、トラブルとクレームばかりだったとも聞く。



職場の人間関係は、モチベーションに影響する。
現在のサラリーマン社会には、
悪い方向に、クオリティコントロールされている会社も少なくない。
自分の財布が痛まなければ、タダで済むと考え、
他人の物が、自分の物になると思うような人間を採用しながら、
中途半端な社員教育しか行っていなく。
何の問題も無いと思い違いしているところもある。
根拠もない気位ばかりが高くて、気持ちも中途半端。
どんなに頑張っても、他人にはなれないし、自分以上にもなれない。
他人”ひと”の話を受け入れられない人間に言葉を尽くしても、
無意味となってしまうのは努力不足だからではなく。
そういう種類の人間が、相手なのだと、やっと実感することなった。
(2021年3月加筆訂正)

(似たような過去の記事「酷薄」⇒
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