また、とんだ悲劇が生まれています。 本当に “命” というものを 考えさせられます。
タイ人の女性 21歳 に代理出産を 依頼したオーストラリア人夫婦が、生まれたダウン症の男の
赤ちゃんの引き取りを 拒否していた事変です。 酷いのは、双子の男女の赤ちゃんのうち、
元気な女の赤ちゃんだけを 引き取っています。 これは、ペットだって非難されることですよネ。
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そのオーストラリア人の男性は、妊娠4カ月目の時に 双子のうち一人がダウン症だと分かった際、
代理出産を 依頼した仲介業者に中絶するよう依頼しています。 それを 仲介業者のせいにして、
知らなかった、と責任転嫁していますから、尚更のこと 代理出産した女性と男の子が可哀想です。
女性は、シングルマザーとして、自分の子供二人を 育てていますが、子供の教育や借金などで
家計は火の車だったそうです。 苦しい家庭生活の中 報酬 35万バーツで、仕事として
代理出産を 引き受けたといいます。 35万バーツといったら、地方で小さいパパイヤのサラダ屋を
営んでいる彼女にとっては、大変な金額です。 月に2万バーツの収入を 得ることさえままなりません。
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オーストラリア人夫婦との契約では、夫婦が体外受精した受精卵を 子宮に入れ、代理出産することに
合意しましたが、その後受精卵が双子だと判明し、さらに5万バーツが増額となったようです。
それで、こんな非難を するタイ人もいます。 “女性も、こういうことを 安易に引き受けるからだ、
中絶したら報酬が出なくなるから、生んだんだ“ と ・・・ いやぁ~ 本当に 考えさせる出来事です。
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でもそうではありません。 その女性も仏教徒です。 中絶を 悪業と捉え、悪行を 積むことになる
と考え、中絶を 受け入れることができなかったと聞きました。 タイでは 中絶する場合、レイプ
された妊婦・妊婦の心身に問題がある・胎児が重度の心身障害を 持つケースに限られています。
“中絶と言われても、ダウン症になったのは子どもの責任ではない。 お腹に9ヶ月もいたんだから
自分の子として育てていく“ と女性は、明言しているとか。 なかなか 言えることではありません。
男の子はダウン症のみならず、先天性心疾患も抱えているようですが、女の子だけを引き取った夫婦は
「男の子の治療費などの支払い責任はない」 として、今後の治療費など支払う意志もありません。
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今は、タイに置き去りにされたままで、代理出産したタイ人女性が育てていますが、生まれてから
ずっと治療を 受けています。 これからも、たいへん高額な治療を 受けなければなりません。
実は 皮肉にもオーストラリアのNGOが、この事件を 取り上げ、治療費の献金を 呼びかけたことから、
義捐金が 日本円で2千万円ほど集まったそうです。 これで当面は、子どもの治療費の苦労はせずに
済みますが、今後 どのようにダウン症の子であるオーストラリア人を 育てていくのでしょうか。
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最近のタイでは、欧米人だけで 年に 平均 500組以上の夫婦が代理出産を 行なっていると聞きます。
日本人もいるでしょう。 こうして先進国がアジアにやって来て、貧困の人達にお金で不妊の問題を
解決するということを、今回のニュースが世界に流れたことは、ある面 良かったのかも知れませんネ。
21歳の代理出産した女性に、“あっぱれ” を あげたいですネ。
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「タイでゴルフ友達になりましょ」 のホームページです
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貧困と驕りとエゴの犠牲者が、生まれた瞬間に引き裂かれた兄弟とは。
日本でもこのニュースはやってましたが、
オーストラリアに連れて行かれた兄弟に万一障害でたら、
そう考えますと言いようの無い不安感におそわれます。
何事も無く育っても、親はどのように説明するのでしょうね?
一生口を閉じているのでしょうかね。
今回の事変で、世界的にも大きな問題になりそうです。
世界の人々が、同問題で議論したり、意見の交換を することは 非常に良いことだと思います。
このような問題は、世界統一が必要ですよね。