バンコクは「地盤が急速に沈下し続けており、早急に対策を講ずることが必要だ」なんて、
チュラロンコン大学で水源管理などを研究する専門家から、こんな報告がされています。
なんでも、年間の地盤沈下はラムカムヘン通りが約2センチ、そのほかのエリアでも1センチ程度と
なっており、原因は地下水のくみ上げ、地殻変動、高層ビルの建設などがあげられるといいます。
地下水の過度な利用により、1970 年代に地盤が急激に沈下したと聞いています。その後、政府の
地下水の汲み上げ規制などにより沈下は減速したものの、現在も継続していると考えられています。
更に気候変動の影響による海面上昇などの要因も重なり、バンコク都内における洪水発生への懸念は
高まっていました。2011 年に発生した大洪水の原因の一つにも、地盤沈下が指摘されていましたネ。
雨に弱いバンコク都内を露呈してしまったのが、8日の大雨でした。
早朝2時頃から集中豪雨が始まり、数時間で降った雨量は最高で175mmだったとか。 その影響で
アソーク通り・ペッブリ通り・ディンデン通り・スクムビット通りなどで水深数十センチの洪水が
発生し、月曜日の朝ということもあり、この雨は都内の交通渋滞を一層悪化させ、大渋滞を引き
起こしました。バンコク都内の多くの学区で、一日休校をしなければならない始末でした ・・・
各所で排水口から大量の雨水が吹き出し、ビルの地下や店内など 水浸しになってしまいました。
バンコク都庁も巨大排水トンネルや排水ポンプ場を建設して対策を講じていますが、降水処理が
上手くいっていると言えないようです。都の対応が不十分であることは間違いないでしょうねぇ~
それと、最近の高級分譲マンションの急増により 家庭排水量が増えており、更に人が路上に捨てる
ゴミで排水ポンが詰まってしまい、配水効率が落ちてしまうというのも大きな要因のようです。
なにせ、バンコク各地にある排水ポンプ場から採取されるゴミは、一日10トンに及ぶといいますから。
<責任を問われているスクムパン・バンコク都知事…>
いろいろな要因が重なっているにも拘わらず、余りの洪水と交通渋滞の酷さに、世界の温暖化を
議論する「世界温暖化異議提言協会」は、プラユット首相に戒厳令解除の代わりに掲げた「暫定
憲法44条」を用いてスクムパン・バンコク都知事を罷免させろ、なんて言いだしている有様です。
「一瞬の大雨が多くの場所で洪水を発生させるのは、都知事の排水管を掘るなど排水の準備の
怠慢であり、失政を反映している。その責任を取れ」ということらしいですヨ。
バンコク市内の洪水は長年の課題であり、対策は取ってきているのでしょうが、遅いですよネ。
何年経っても集中豪雨に処理できるレベルには達していません。排水設備の増設は勿論ですが、
路上へのポイ捨てを減らす教育や努力も必要でしょう。都知事だけの責任ではありませんネ。
バンコクは誰が都知事になっても、問題と課題が多すぎますなぁ~
<「暫定憲法44条」とは、もし有事発生の場合、国家平和秩序評議会議長(プラユット首相が
兼任)に、立法・行政・司法の規定を超えて、決定・命令・禁止などを行なう権限を与えるもの>
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