幸運にもほぼ未使用のLUMIX DMC-LX3を見付け、入手することが出来ました。いざ手許に届いてみると、何と魅力的なカメラでしょう。今まで使ってきたGR DIGITAL IIは指紋がまったくつかない「ざらざら」とした金属のボディに、握りやすいゴム製のグリップがついている機能美重視のデザインだとすれば、LX3はつるつるとした金属製のボディに、グリップ部分にはメッキ状の意匠があしらわれており、1980年代の古いニコンのカメラを連想させるようなデザインです。LX3は2008年に発売された製品ですが、この1980年代感がたまりません。2年後に発売された後継機種のLX5では、より万人受けしそうな、すっかり最近のカメラらしい雰囲気になっているので、この独特なデザインが楽しめるLX3が手に入って良かったと思いました。
次にLX3がGR DIGITAL IIと大きく異なると感じたのは、レンズキャップです。GR DIGITAL IIは電源オン/オフとともに自動で開閉するレンズキャップが内蔵されていますが、LX3は一眼レフの交換レンズでよくあるような手動で取り外すレンズキャップが付属しています。都度自分で付け外しするキャップを付けるのであれば、汎用品のフィルタが取り付けられるようにして欲しかったところです。まぁ、可動部分が少なければその分故障する確率も減るので、発売後14年も経ってから新たにLX3を手に入れた僕にとっては却って良い仕様かも知れませんが。
スライドスイッチが多いのも少し驚きました。カメラの電源もスライドスイッチですし、AF/MFの切り替えもスライドスイッチです。また、撮影する写真のフォーマット(4:3、3:2、16:9などの縦横比)もスライドスイッチで選択します。フォーマットがスイッチで変更出来るのはちょっと嬉しい機能ですね。ファームウェアバージョンアップによって追加された機能なので致し方ありませんが、惜しむらくは1:1もスライドスイッチで選択できたら良かったです。
良い意味で意外だったのは背面のジョイスティックです。何だか出っ張っていて邪魔になりそうと当初は考えていたものの、主要なメニューをこのジョイスティック操作だけで呼びせますし、FOCUSボタンを押せば自分がAFで焦点を合わせたいポイントをジョイスティック操作で直感的に選ぶことが出来ます。タッチパネルがない時代のカメラとしてはよく出来ていると感じました。
購入直後でまだ良し悪しの判断がつかないのは両釣りのストラップリングです。沈胴式とはいえ電源オフの状態でもLX3はレンズ部分がかなり出っ張っているので、ネックストラップを取り付けて基部から下げて持ち歩く方が快適だと思いますが、いざ写真を撮るときはネックストラップだとカメラ位置に制約が出てしまうので、ハンドストラップの方が好ましいです。しかし、LX3のストラップリングはステープラーの針のようにLX3のボディに固定されているので、ハンドストラップだと少し落ち着かないような気がするからです。この点についてはしばらく使いながらどうするか考えたいと思います。
背面液晶はGR DIGITAL IIよりも大きくてとても見易いです。ただ、実際に撮れる写真よりも色がきつめに表示されるので、あくまで構図の確認用といったところでしょうか。
さすがに14年前のカメラなので、最新のカメラのように瞬時に起動するというわけではありません。しかし、GR DIGITAL IIよりも起動やAF合焦は速いと感じるので、実用上はまったく問題なく快適に使っていけそうです。
購入直後の第一印象はかなり良いと感じたLX3でした。
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